
ルーフバルコニーを戸建てに設けるメリット・デメリット。後悔しないためのポイントは?
新築一戸建てにルーフバルコニーを設置して後悔することがないのか、気になる方もいるでしょう。そもそもルーフバルコニーとは何か、ベランダとの違いを知りたい人もいるかと思います。今回はルーフバルコニーの定義やメリット・デメリット、設置する場合の注意点などをご紹介します。
ルーフバルコニーの意味や活用方法
ルーフバルコニーとは具体的にどのようなものを指すのか、活用方法もふまえて詳しく見ていきましょう。
ルーフバルコニーとは、屋根部分を利用したバルコニーのこと
ルーフバルコニーとは、下の階の屋根を利用したバルコニーのことを指します。屋根がないため、日当たりの良さや開放的な空間が魅力であるほか、落ち着いたプライベートな時間を過ごしたり、洗濯物を干したりできるなど、実用性も兼ね備えています。
バルコニーとベランダ、テラスの違い
バルコニーと似た言葉に「ベランダ」や「テラス」があります。それぞれの違いは以下の通りです。
バルコニー:2階以上にある、建物の外に張り出した屋根のないスペース
ベランダ:建物の外回りに設置された屋根付きのスペース
テラス:1階にあり、地面より1段高い建物から床と同じ高さの庭や道に向けて張り出されたスペース
バルコニーとベランダ、テラスの大きな違いは、「屋根がついているか」や、「何階に設置されているか」といったポイントです。
ルーフバルコニーの活用事例
ルーフバルコニーは、さまざまな場面で活用できるでしょう。ここでは、具体的にどのような用途で使えるのか、活用事例を一覧でご紹介します。
- 朝食やアフタヌーンティーなど、ゆったりとした食事の時間を楽しめる
- 手軽にバーベキューやピクニックができる
- 友人を招いてパーティを楽しめる
- 寝転がって星空を見ることができる
- 四季折々の景色を見ることができ、場所によっては花火大会なども見られる
- 芝生やマットなどを敷き、子どもたちの遊び場にする
- ガーデニングや家庭菜園ができる
- ハンモックで昼寝を楽しめる
- 太陽の光を浴びながらヨガができる
ルーフバルコニーを戸建てに設けるメリット
さまざまな使い方ができるルーフバルコニー。新築一戸建てに設けた場合、どのようなメリットを得られるのでしょうか。
<メリット1>日当たりがよい
ルーフバルコニーを設置する魅力の一つは、なんと言っても日当たりのよさです。ルーフバルコニーには屋根がないため、家全体の中で太陽の光を最も受けられる場所になるでしょう。洗濯物を干したり、家庭菜園などを楽しむ場合は最良のスペースと言えそうです。
ただし、設置する方角によって日の当たり具合に差が出ます。設置場所に関しては、設計段階でしっかりと検討しましょう。
<メリット2>眺望がよい
眺望のよさも、ルーフバルコニーを設置するメリットとして挙げられます。周辺に高いビルなど視界を遮る建物がない場合、四季折々の風景を楽しんだり、場所によっては花火大会を見たりすることができるでしょう。自分だけのプライベート空間として、周りを気にすることなく眺望を独り占めできます。
<メリット3>多用途に活用できる
上記の活用事例で述べた通り、ルーフバルコニーは多用途に活用できることが大きなメリット。日常の楽しみ方のバリエーションが増えるなど、生活をより豊かに彩ってくれる憩いの場となるのではないでしょうか。
ルーフバルコニーを戸建てに設けるデメリット
戸建て建築後に後悔しないためには、メリットだけではなく、デメリットも把握しておくことが大切です。ここでは、ルーフバルコニーを設置する際のデメリットをご紹介します。
<デメリット1>定期的にメンテナンス費用がかかる
ルーフバルコニーには屋根がないため、雨水や風の侵食で手すりや床の部分が傷んでくることが考えられ、定期的にメンテナンス費用がかかります。
床面が劣化した場合、補強工事を行うなどの費用が発生します。ルーフバルコニーを設置した後も維持費がかかることを念頭に置いておきましょう。
<デメリット2>排水溝掃除などに手間がかかる
ルーフバルコニーは外に設置されているため、排水溝などに溜まった枯れ葉やゴミを、定期的に掃除する必要があります。掃除を怠った場合、排水溝の流れが悪くなったり、腐敗の原因になったりします。
定期的に掃除をすることが面倒で、ルーフバルコニーの設置を後悔する場合があることを覚えておきたいですね。
<デメリット3>天候の影響を受けやすい
屋外にあるルーフバルコニーは、天候の影響を受けやすいため、予定を立てていても変更しなけらばならないこともあります。例えば、バーベキューを検討していた際、雨が降ってしまったら開催できないですよね。せっかく洗濯をしても、天気が良い日にしか干せません。
【後悔しないために】戸建てにルーフバルコニーを設ける際のポイント
ルーフバルコニーを戸建てに設置する際、どのような点を意識するとよいのでしょうか。ここでは、気をつけておきたいポイントをご紹介します。
床面は耐久性の高い素材を選ぶ
ルーフバルコニーは、紫外線や雨水などの影響を受けやすく、とくに床面の劣化に注意が必要です。設置を検討する際は、耐久性の高い素材を選び、防水・排水機能についても十分に考慮する必要があります。
フェンスの設置など目隠し対策を考える
ルーフバルコニーは開放的で眺望がよいというメリットがある反面、周囲から丸見えになってしまうことが懸念点としてあげられます。特に東京など都心の狭小地だと、隣の建物との距離が近いことも考えられます。
ルーフバルコニーで過ごすときのプライバシーが気になる場合は、柵やすだれなどを上手に用いて、目隠し対策をするのがオススメです。「あさがお」などのグリーンを這わせれば、おしゃれに対策ができ、周囲の目も気になりません。
具体的な利用シーンを考えておく
ルーフバルコニーを設置する際は、具体的にどのようなシーンで活用できそうか、イメージしておくことが大切です。十分な間取りかどうか、方角はよいか、用途にあったことが行えるかなどを考える必要があります。
ルーフバルコニーの性能を十分に理解し、建築後に後悔しないようイメージを膨らませておくとよいでしょう。
ルーフバルコニーの設置費用
ルーフバルコニーを設置するにあたり、おおよそどのくらいの費用がかかるのか、気になるところですよね。費用の主な内訳を以下にご紹介します。
防水工事費 | 使用する防水塗料などによって価格が異なる |
材料費 | 使用する素材、劣化して交換するときなどに費用が発生する |
工事費 | 広さや設置会社によって差が出る |
維持費および管理費 | 定期的なメンテナンス費用がかかる |
維持費や管理費を除いた設置にかかる費用は、相場として100万円前後とされています。ベランダやバルコニーよりも設置価格が高い傾向にあるルーフバルコニーですが、さまざまな活用方法があるところを考慮して、設置を検討してみるとよいでしょう。
【間取り事例】大手ハウスメーカーでルーフバルコニーのある家づくり
大手ハウスメーカーに依頼し、新築一戸建てにルーフバルコニーを設置することを考えている方もいるかもしれません。ここでは、大手ハウスメーカーでどのようなルーフバルコニーを設置できるか、実際の間取りプランとともに紹介します。
【間取り1】都市の暮らしを豊かにするルーフバルコニー付き3階建ての住まい
東京をはじめ関東などの狭小地では、3階建ての戸建ても珍しくありません。リビングから続くルーフバルコニーを有効活用すれば、ガーデニングやアウトドアリビングなどを楽しむ特別なプライベート空間となるでしょう。ルーフバルコニーがあることによって暮らしに彩りをもたらすことができそうですね。
【間取り2】部屋の延長のように使う、ルーフバルコニーのある住まい
敷地に制限がある場合、一部屋あたりの狭さが問題になってくることもあるでしょう。その狭さを感じなくさせる方法の一つに、ルーフバルコニーの設置があります。
最上階に部屋とつながるルーフバルコニーを設置すれば、まるでひとつの部屋のように広がりのある空間になります。都市部で戸建てを検討していた場合でも、広々とした開放感のある豊かな暮らしが実現するでしょう。
大手ハウスメーカーの特徴を詳しく知りたい方はこちら
大手ハウスメーカーの特徴を一覧で比較!検討初期に知りたい基本情報まとめ
ルーフバルコニーを戸建に設けて後悔のない住まいを実現!
ルーフバルコニーの定義や、戸建てに設置する際のメリット・デメリット、活用事例や間取り事例をご紹介しました。ルーフバルコニーは、プライベート空間を実現してくれる特別なスペースとなることでしょう。
一方で、建築後はメンテナンス費用がかかるほか、定期的な手入れも必要となります。ルーフバルコニーの設置に後悔しないために、メリット・デメリットやポイントを理解し、素敵なマイホームづくりを成功させたいですね。