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太陽光発電のメリット・デメリットを総ざらい。売電やマイホームへの設置費用

家選びネット公式 (ie-erabi.net) 2020-01-10
間取り・設備

太陽光発電を住宅に設置する場合、メリットだけでなくデメリットもあります。売電価格のことや、蓄電池との組み合わせによって得られるメリットなど、太陽光発電は本当にお得なのか知りたいと思う方もいるかもしれません。今回の記事では、導入後に後悔しないよう、太陽光発電の仕組みや特徴、太陽光パネルの設置にかかる費用について解説します。ハウスメーカーが提供する太陽光発電のある住まいについてもご紹介しますので、家づくりの参考にしてください


太陽光発電システムとは


近年では屋根にソーラーパネルを設置し、太陽光発電を導入している一戸建て住宅をよく見かけるようになりました。「太陽光発電」とは、太陽光パネルに直接的に太陽光を集めて電気に変える方法で、一般的な住宅でも取り入れやすい発電方法として注目されています。


太陽光発電は、昔からある火力発電などとは違い、発電時に二酸化炭素を排出しないことが大きな特徴です。石油・石炭などの化石燃料に依存しない、身近な再生可能エネルギーの一つで、国も補助金制度やFIT・FIP制度などによって普及を推進しています。


しかし実際、住宅に太陽光発電を設置するか考えたとき、初期費用や維持費、光熱費の負担、売電による利益などが気になるのではないでしょうか。今回は、そのような疑問に応える太陽光発電のメリット・デメリットをわかりやすくご紹介します。ぜひ家づくりの参考にしてみてください。


マイホームに住宅用太陽光発電を導入するメリット



メリット(1)光熱費の負担が減る

太陽光発電から得た電気は、家庭内で使うことができます。家庭内の電力をすべて太陽光発電の電力でまかなうことができれば、別途電気代などの光熱費がかかることはありません。すべての電力をまかなうことが難しくても、蓄電池を組み合わせれば、電気代の高い昼間は蓄電池にためておいた電気を利用し、夜間のみ電力会社の電気を利用する、といった使い方も可能です。


近年は、電力会社が続々と電気料金を値上げをしていることもあり、光熱費の負担を減らせることは、嬉しいポイントではないでしょうか。


メリット(2)売電を続けると利益が出せる

太陽光発電の電力を自家消費をした上で余剰電力がある場合には、蓄電池に貯めておいた電力を電力会社に売ることで売電収入を得ることが可能です。売電に関しては、FIT制度(固定価格買取制度)という国の制度があり、太陽光発電の稼働から10年間は固定価格で電力会社に売電することができます。そのため、太陽光発電システムを導入してしばらくは、一定の収益を見込むことができるでしょう。


FIT制度の満了を迎えたら、売電に関する国の保証はなくなりますが、小売電気事業者と個別契約をして引き続き売電することも可能です。これから太陽光発電を導入しようと考えている方は、長い目でみた太陽光発電の活用プランを考えておくと安心かもしれません。


メリット(3)停電が起きても電力をまかなえる

太陽光発電システムと蓄電池を組み合わせれば、日頃から蓄電池に電力を貯めておくことが可能です。例えば、地震などの災害が起きて停電した場合でも、蓄電池に貯めていた電力を使って、テレビや冷蔵庫など生活に必要な家電製品を動かしたり、スマホを充電したりすることも可能です。突然の停電は不安なものですが、電力を貯めておくと、毎日をより安心して過ごせるのではないでしょうか。


メリット(4)断熱効果で夏は涼しく冬は暖かい

太陽光発電では、太陽光エネルギーを電気エネルギーに変える太陽光パネルを屋根に設置します。そのパネルが遮熱板のような役割を果たし、断熱効果が高まります。屋根への直射日光を遮ってくれるため、夏は涼しく、冬は室内から熱が逃げてしまうのを防ぐ効果から暖かさをキープしてくれます。


メリット(5)再エネ賦課金の支払いを節約できる

通常、毎月支払う電気料金の一部として、消費者は「再エネ賦課金」を支払う必要があります。再エネ賦課金は正式名称を「再生可能エネルギー発電促進賦課金」といい、太陽光発電などの再生可能エネルギーを普及させるために導入された、いわば税金のようなものです。


再エネ賦課金が導入された理由として、太陽光発電など普及していない電力の買取価格が高額であることが挙げられます。そこで、買い取りにかかるお金を各家庭などで負担しようというのが、「再エネ賦課金」です。


再エネ賦課金の負担額は、電気使用量に比例して高くなります。そのため、太陽光発電を設置し、自家発電により得た電気を使うことで、再エネ賦課金の負担を減らせることが期待できます。


メリット(6)環境に優しい

近年では、さまざまな分野で環境への配慮が求められています。太陽光発電の場合、発電時にCO2などの大気汚染物質が発生しません。石油を燃焼させて電気を起こす火力発電のように大気を汚さず、化石燃料と違って「枯渇しない」再生エネルギーとして注目されています。


メリット(7)補助金を活用できるケースも

太陽光発電を導入するに当たり心配なのは設置にかかる費用ではないでしょうか。


現在ある太陽光システムの補助金制度には、太陽光発電の設置を検討している方が「ZEH住宅」を新築する場合、申請できるものがあります。申請期間や補助金額などは補助金の種類によって異なるので、ホームページで最新情報をチェックすることをおすすめします。


また、自治体によっては独自で補助金制度を設けている場合がありますので、お住まいの地域が出している情報をあわせて確認してみてくださいね。


参考:一般社団法人 環境共創イニシアチブ「ZEH補助金について」


マイホームに住宅用太陽光発電を導入するデメリット


デメリット(1)コストがかかる

太陽光発電システムの設置費用は年々低価格化してきているようですが、それでも初期費用として平均150万円前後かかるようです。導入にあたり、ソーラーパネル以外にも、パワーコンディショナーや架台などの太陽光発電設備が必要になります。


また、メンテナンスはほとんど必要ありませんが、配線の被覆が破れてしまったり、周辺機器が故障してしまったりすることもあるかもしれません。多くの場合、メーカーによる長期保証がついていますが、契約前に保証期間や補償範囲を確認しておくと安心です。


デメリット(2)売電価格が下がっている

太陽光発電は、余剰電力を売電することができますが、売電価格は右肩下がりになっているのが現状です。2023年度の売電価格は2022年度の17円/kWhから16円/kWhに下がっています。FIT法による保証期間である10年間が経過した後は、大きな収入は見込めないかもしれません。


近年では、売電目的ではなく自家消費用として、それに見合った設備の太陽光発電を導入する方も増えています。どのような目的で太陽光発電システムを設置するのか、家族で十分検討してみてはいかがでしょうか。


参考:経済産業省「再生可能エネルギーのFIT制度・FIP制」


デメリット(3)発電量は天候に左右されやすい

太陽光発電の場合、日照時間によって発電量が左右されます。例えば、太陽が出ていない夕方や夜間のほか、曇りの日や雨の日は発電量が低下するでしょう。また、落ち葉などで影が出来てしまっても影響がでるため、こまめな点検が大切です。太陽光発電は気象条件により安定した電力の供給が見込めない場合もあるということを理解しておきましょう。


デメリット(4)定期的なメンテナンスが必要

太陽光発電の発電効率を上げるためには、定期的なメンテナンスが必要です。


太陽光発電の寿命は約20年、パワーコンディショナーの寿命は約15年と言われており、太陽光発電は4年に1度は定期点検が推奨されています。高所の作業となるため、業者に点検や交換、掃除を依頼することになります。それぞれまとまった費用がかかるため、メンテナンス費用を前もって準備しておくことが大切です。売電収入をメンテナンス費用にあてるのもよいのでしょう。


デメリット(5)反射光のトラブル

太陽光発電は、屋根に太陽光パネルを設置します。住宅密集地域で設置すると、パネルに反射した反射光による隣家とのトラブルが発生する可能性があります。設置前には周辺環境をよく確認したり、業者にシミュレーションをお願いしたりすると安心です。


デメリット(6)パワーコンディショナの設置場所が必要

太陽光発電の導入には、発電した直流電力を家庭で使えるように変換する太陽光発電設備「パワーコンディショナ」の設置が必須です。


屋外用・屋内用とあるので、どこに設置するか検討しましょう。多少、音が出るため生活空間と離れた場所に設置することも多いですが、設置場所によっては追加の費用が発生することもあります。


デメリット(7)太陽光パネルが設置できない家も

太陽光発電で設置する太陽光発電パネルは、1枚約15kgの重さがあります。一般的なシステム容量5kWhの場合、20枚設置することになるので、架台を含めて約400kgの負荷が屋根にかかることになります。


築年数が経過した住宅の場合、屋根の強度に不安があるため、太陽光パネルを設置できるか事前に確認が必要です


ハウスメーカーの住まいに導入できる太陽光発電システム


ハウスメーカー各社でも、太陽光発電システムを導入した住まいの提案があります。ここでは、どのようなプランがあるのかその一部をご紹介します。


365日しっかり発電する安心の太陽光発電システム

太陽光発電システムに関して40年以上の研究実績があるハウスメーカーでは、曇りの日でも効率よく発電できる太陽光発電を導入できます。天気の悪い日が続いても安心して発電を任せられるのは嬉しいですよね。


エネルギーコストゼロを目指す太陽光発電システム

エネファームやHEMSを組み合わせて、日々のエネルギーコストをゼロとする取り組みが魅力のハウスメーカーもあります。高気密高断熱の住まいで省エネを目指せば、環境にもやさしいマイホームになるのではないでしょうか。


太陽光発電のメリット・デメリットを理解して検討を


今回の記事では、太陽光発電のメリットやデメリットなどをご紹介しました。住宅に太陽光発電を導入することで、光熱費を大幅に削減できたり、余剰電力を蓄電池に貯めて売電できたりするメリットがあります。一方で、初期費用がかかったり、売電価格の低下といったデメリットもあることも理解しておきましょう。太陽光発電の導入を検討するときには、長期的なプランを考えておくと安心かもしれません


ハウスメーカーでもそれぞれ魅力あるプランがあるので、気になる場合には営業担当者に相談してみると良いアドバイスをもらえるはずです。目的に合わせて太陽光発電が上手に活用できるマイホームを建てられるとよいですね

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