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暖炉のある家。暖炉の種類やメリット・デメリット、注意点や費用相場

家選びネット公式 (ie-erabi.net) 2022-08-19
基礎知識

暖炉のある家づくりに興味がある方もいますよね。「暖炉と薪ストーブの違いはなにか?」「暖炉のある家にデメリットはあるのか?」「暖炉の値段やメンテナンス費用は?」などと気になる方もいるでしょう。今回は、暖炉の概要やメリット・デメリット、知っておきたいポイントや費用相場などについて解説します。


暖炉のある家とは?暖炉の種類や薪ストーブとの違い


インテリア性があり温かみを感じられる暖炉のある家に、憧れを抱く方もいるのではないでしょうか。北欧の住まいではよく見られる暖炉ですが、日本ではまだあまり馴染みがないため「薪ストーブ」との違いについて知らない方もいるかもしれません。まずは、暖炉の種類や薪ストーブとの違いについて見ていきましょう。


暖炉とは、壁と一体化しているレンガや石材を使用した炉のこと

暖炉とは、壁と一体化している、レンガや石材を使用した炉のことです。炉内で薪や石炭などを燃やした炎の放射熱によって部屋全体を暖める暖房方法で、煙は壁の中を通って煙突から外に排出されます。


基本的に扉がないものが多いため、部屋で焚火をするような感覚を味わえるでしょう。

燃料の違いによる暖炉の種類

暖炉は、燃料の違いからさまざまな種類に分けられます。それぞれの特徴をご紹介しますので、暖炉を選ぶ際の参考にしてください。


薪暖炉

薪暖炉とは、薪を燃料とした暖炉のこと古くからある定番の暖炉で、暖炉と聞いてまずイメージするのは、薪暖炉という方が多いのではないでしょうか。薪暖炉には、以下のような特徴があります。


  • 炎のゆらめきを眺めながら室内を暖めることができる
  • 重厚感があり、インテリア性が高い
  • 他の燃料タイプの暖炉より機能性が低い


外国映画でよく見るような暖炉に憧れている方にはオススメである一方、火力の調整ができないなど、ほかの燃料を使用する暖炉よりも性能が劣ります。


バイオエタノール暖炉

バイオエタノール暖炉は、サトウキビやとうもろこしなどの植物から生成したバイオエタノールを燃焼させることで、暖をとります。バイオエタノール暖炉の特徴は、以下の通りです。


  • 炎を楽しめるが、煙や煤(すす)は出ない
  • 煙突が要らない
  • デザインが豊富にある


煙が出ないため煙突を設置する必要はありませんが、実際の炎を楽しむことができます。環境に優しく、スタイリッシュなデザインが多いことも魅力です。


ガス式暖炉

ガス式暖炉は室内の空気を給気口から取り込み、ガスで暖めた空気を対流用ファンにより排出する仕組みとなっており、以下のような特徴があります。


  • 炎を楽しめるが、煙や煤はでない
  • 点火が簡単である
  • 室内を素早く暖められる
  • ランニングコストが比較的かからない


ガス式暖炉は、セラミック製の燃焼剤を燃やすことで、薪暖炉のように炎を楽しむことができます。ガスを使った暖房方法なので、スイッチ1つで火をつけることができ、室内を早く暖めるのに最適です。ガス会社との共同開発で作られており、ランニングコストも安く抑えられます。


電気式暖炉

電気式暖炉とは電気を使用する暖炉ですが、以下のような特徴があります。


  • 安全に使用できる
  • インテリア性がある
  • 本物の炎のような見た目を体感できる
  • 本体購入費用を抑えられる


電気を使用するため、比較的安全に使用することができます。デザインが豊富で、イミテーションで本物の暖炉を設置したような見た目を手軽に楽しむことが可能です。薪暖炉よりも本体の価格が安いため、コストを抑えながらオシャレな空間をつくることができるでしょう。


薪ストーブとの違い

薪ストーブとは、薪を燃料としている、鋳鉄または鋼板で作られた暖房器具のこと。暖炉と「薪ストーブ」は混同されやすい暖房器具ですが、その違いはどこにあるのでしょうか。


  • 暖炉は壁と一体化しているが、薪ストーブは建物と独立している
  • 基本的に、暖炉に扉はついていないが薪ストーブには扉がついている
  • 暖炉は薪が燃える音や臭いを感じやすいが、薪ストーブは音や匂いを感じにくい
  • 暖炉は熱が煙突から逃げてしまうため部屋を暖めにくいが、薪ストーブは輻射熱の効果で空間全体を暖めるのに向いている


暖炉と薪ストーブには、熱効率や構造に違いがあります。暖房方法を検討する際は、双方の違いをよく理解しておくと、後悔せずに済むでしょう。


関連記事:薪ストーブのある家とは。間取りやメリット・デメリット、後悔しないためのポイントを紹介


暖炉のある家のメリット


暖炉のある暮らしには、どのようなメリットがあるのでしょうか。


【メリット1】癒し効果がある

暖炉のある家のメリットは、まるで焚き火をしているかのような癒し効果が得られることです。炎や薪の燃える音のほか、薪の匂いなども楽しむことができるでしょう。


【メリット2】インテリア性がある

エアコンやヒーターなどの暖房器具では、どうしても生活感が出てしまいます。その点、暖炉を暖房に使用すれば、インテリアの一部として空間をおしゃれに演出できるでしょう。


【メリット3】直火の料理ができる

直火で料理がつくれることも、暖房のある家のメリットです。高温の炉内では、煮込みやピザ、グリル調理などを楽しむことができるほか、お湯を沸かすこともできます。家族での食事がより一層楽しめそうですね。


暖炉のある家のデメリット


暖炉のある家には、メリットだけでなくデメリットもあります。後悔しない家づくりのために、デメリットも見ていきましょう。


【デメリット1】部屋が暖まりにくい

暖炉のある家は、部屋が暖まりにくいことがデメリットです。薪暖炉では、熱のほとんどが煙突を伝って外に排出されてしまいます。暖炉のある周辺は暖かさを感じることができますが、空間全体を暖めるには不向きだと言えるでしょう。


【デメリット2】火事や火傷に注意する必要がある

一般的な薪暖炉は扉がついていないため、火事や火傷に注意する必要があります。「近くに燃えやすいものを置かない」「消化器を用意しておく」といった対策をしておくとよいでしょう。


小さい子どもが居る家庭などでは「ファイヤースクリーン」と呼ばれる柵を設置するのもおすすめです。


暖炉のある家づくりで知っておきたいポイント・注意点


暖炉を設置する際、どのような点に注意するとよいのか知りたい方もいるのではないでしょうか。ここでは、暖房のある家づくりのポイントや注意点をご紹介します。

設置時の間取りを工夫する

暖炉のある家づくりでは、暖炉の設置場所など間取りを工夫することが大切です。基本的に暖炉は壁と一体化したつくりのため、設置後の移動は難しくなります。


暖房効率を考えてリビングなど普段よく居る場所に暖炉を設置したり、煙突のメンテナンスを考慮して煙突をまっすぐ伸ばせる間取りを採用したりするとよいでしょう。


定期的に換気を行う

暖炉のある家は、定期的な換気が不可欠です。なぜなら、換気をせずにそのまま使用していると、一酸化中毒になってしまう可能性があるためです。1時間に1回程度の換気を行い、火がついている場合は、空気を取り入れるために煙突のダンパーを空けておくようにしましょう。


また、バイオエタノール暖炉の場合、一酸化炭素は発生しませんが二酸化炭素が発生するため、薪暖炉と同様に換気をよく行うことが大切です。


近所迷惑にならないように配慮する

煙や匂いなどが近所迷惑となる場合があるため、近隣への配慮が大切です。「外に干している洗濯物に煙の臭いがつく」「室内に煙が入ってくるので臭い」といった苦情を受けるケースもあります。


近所から苦情を受けないためには、煙が流れない風向きを考えた上で煙突を設置したり、煙突掃除をこまめに行うことが大切です。また、煙突内にタールが発生すると煙突から火の粉が飛び出して火災の原因になります。煙突内にタールが発生するのを抑えるために、乾燥した薪を使用するのも対策の1つでしょう。


暖炉のある家でかかる費用相場


暖炉を設置すると、さまざまな費用がかかります。ここからは、暖炉のある家を建てるためにかかる費用を解説しますので、参考にしてください。


暖炉や煙突の設置費用

煙突つきの暖炉の場合、暖炉本体の値段は60万円〜100万円程度になります。煙突の設置工事費用などを含めると、200万円〜300万円程度かかるケースもあるでしょう。設置する暖炉の種類によっても価格は変化しますが、一般的な暖房器具と比較して設置費用の総額は高くなるケースが多いです。


薪の購入費用

燃料に薪を使うケースでは、薪の購入費用もかかります。薪を購入する場合、1日に1,500円ほどかかるため、1か月でおよそ4万5千円程度の費用がかかるでしょう。


また、薪を自分で用意する場合はその分コストを抑えることができますが、薪割りや薪を乾燥させるといった作業が必要となることを覚えておきましょう。


メンテナンス費用

暖炉は、炉内や煙突などの定期的なメンテナンスが必要です。専門業者によっても異なりますが、煙突掃除を依頼する場合、2万円〜5万円程度の費用がかかるでしょう。


炉内の煤掃除はDIYでもできますが、煙突掃除はDIYで作業すると危険があるため、専門業者などに依頼するのがおすすめです。


大手ハウスメーカーで建てる暖炉のある家


大手ハウスメーカーは、豊富な実績とノウハウが魅力です。アフターメンテナンスも充実しているため、暖炉のある家づくりを安心してお願いできるでしょう。


例えば、大手ハウスメーカーが手がける注文住宅では、リビングとダイニングの中央に暖炉を配置し、憧れのインテリア空間を実現した間取りの家があります。リビング・ダイニングで炎を眺めながら、窓から広がる緑をゆっくりと眺めることができる住まいです。


住宅展示場に足を運んだり、ホームページやカタログの実例を確認したりして、大手ハウスメーカーで暖炉のある家を検討してみてはいかかでしょうか。


関連記事:大手ハウスメーカーの特徴を一覧で比較!検討初期に知りたい基本情報まとめ


暖炉のある家のポイントを押さえて、理想の暮らしを手に入れよう


暖炉のある家は、癒し効果がありインテリア性が高いというメリットがあります。一方、部屋全体を暖めにくく、火事や火傷に注意する必要があるといったデメリットもあるでしょう。暖炉には、燃料の違いによりさまざまな種類がありますが、それぞれの特徴と薪ストーブとの違いを把握し、選定するとよいでしょう。


暖炉のある家では、近隣からの苦情対策など気をつけるべきポイントもあります。暖炉の値段やメンテナンスなどの費用相場も参考にして、暖炉のある家で理想的な暮らしを実現したいですね。

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