Ded0d184 91bc 48c8 8561 567027f7d634

鉄筋造と鉄骨造の違いとは?特徴やメリット・デメリットを比較

家選びネット公式 (ie-erabi.net) 2023-11-07
基礎知識
「鉄筋造と鉄骨造に違いはある?」と疑問に思う方もいるでしょう。どちらも鉄などの金属が材料なので似た構造と思われがちですが、特徴は大きく異なります。今回は、住宅の住みごこちにも大きく影響してくる建物構造の違いや、住む場合のメリット・デメリットをご紹介します


鉄筋造と鉄骨造の違いとは?



建物の構造体は大きく分けて「木造」「鉄骨造」「鉄筋造」の3種類があります。その中でも鉄筋と鉄骨を用いた構造は、「鉄筋コンクリート造」「鉄骨造」「鉄骨鉄筋コンクリート造」に分けられます。ここでは、3つの建物構造の特徴について違いをご紹介します。


鉄筋コンクリート造(RC造)の特徴

「鉄筋コンクリート造」は、柱や梁、壁などに鉄筋とコンクリートを用いた建物構造のことです。太さ1cm以上の鉄の筋を張り巡らせたところに、コンクリートを流し込んで柱などを作っていくもので、別名「RC造(Reinforced Concrete)」とも呼ばれています。

長い柱や梁、高い天井などを自由に設計できるため、広々としたリビングや大きな開口部なども作ることができる点が特徴です。また、高い強度を誇る点が魅力で、中高層マンションに多く使われています。


鉄骨造(S造)の特徴

「鉄骨造」は、柱や梁などの骨組みに鉄の合金である鋼(Steel)を用いた建物構造で、略して「S造」とも呼ばれています。鉄骨造には「軽量鉄骨造」と「重量鉄骨造」の2種類があり、それぞれ以下のような特徴があります。

・軽量鉄骨造

軽量鉄骨造は、厚みが6mm未満の薄い鉄骨を使用しています。あらかじめ主要な部材を工場で製造しておき、現場で組み立てを行う「プレハブ工法」が用いられているので、工期が短く済みます。また、材料の軽さや扱いやすさも特徴で、戸建て住宅やアパート、小型店舗などの多くで採用されています。



・重量鉄骨造

重量鉄骨造は、厚み6mm以上の厚い鉄骨を使用しています。柱や梁の強度が軽量鉄骨に比べて丈夫なため、鉄骨の本数を減らして建築できるのが特徴です。そのため、広い空間を確保しやすく、自由な間取り設計が可能になります。主に3階建て以上のマンションや高層ビルなどの大型建築で採用されています。


鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)の特徴

鉄筋コンクリート造と鉄骨造を組み合わせた「鉄骨鉄筋コンクリート造」は、鉄筋と鉄骨を組み合わせた部分にコンクリートを流し込む構造で、略してSRC造(Steel Reinforced Concrete)とも呼ばれます。

基本的にRC造とほとんど同じ工法ですが、鉄骨造の要素が入ることで、より耐久性が高くなります。高層ビルやマンションなどの大規模建築に採用されることが多い構造です。

鉄筋コンクリート造のメリット・デメリット



鉄筋コンクリート造のメリット

  • 防音性が高い
  • 断熱性と気密性に優れている
  • 耐久性・耐震性に優れ、安全性が高い
  • 「耐火建築物」として認められている


鉄筋コンクリート造は外部の音がほとんど遮断される防音性の高さや、温度を一定に保ちやすい気密性の高さがメリットとして挙げられます。光熱費を抑えながら静かで快適な暮らしを送れるでしょう。

国税庁のデータによると、鉄筋コンクリート造の「法定耐用年数」(減価償却資産が利用に耐える年数)は47年で、鉄骨造(重量鉄骨造の場合34年)、木造(22年)よりも長くなります。実際の耐久性は、環境やメンテナンスに左右されるものですが、メンテナンス次第で耐用年数以上に長持ちすると言われています

建築基準法においても「耐火建築物」として認められており、地震だけでなく火災にも強い構造です。このように、地震だけでなく火災にも強い構造のため、災害の多い日本においては大きなメリットになるのではないでしょうか。


参考:国税庁「法定耐用年数」


鉄筋コンクリート造のデメリット

  • 建築費用が高くなりやすい
  • 時期によってカビや結露がでやすい
  • 地盤の弱い土地には不向き


鉄筋コンクリート造の建物を建築するにあたっては、作業工数が増えるほか、地盤改良工事が必要になるケースが多いです。そのため、人件費や材料費などの建築コストが鉄骨造に比べて高くなってしまいます。

また、気密性の高さは快適な空間を維持しやすい一方、時期によっては湿気がこもりやすく、カビや結露が発生しやすくなります。適度に換気をしたり、断熱材を使用したりするなどの対策が必要になるでしょう。


鉄骨造のメリット・デメリット



鉄骨造のメリット

  • 建築コストが安くなる
  • 通気性が優れている
  • 木造に比べて耐久性が高い


特に軽量鉄骨造は、鉄筋コンクリート造に比べて大規模な地盤改良の必要がなく、工期も短く済むことから建築費用が抑えられ、経済的なメリットが大きくなります。また、通気性にも優れているので、梅雨などの湿度の高い季節でも快適に過ごすことが可能です。

耐久性に関しては木造よりも優れていますし、防火や防さび対策がなされた鉄骨が使われていれば、安全性が高まり、火災保険料が安くなる可能性があります。


鉄骨造のデメリット

  • 耐火性や防音性が低い
  • 熱に弱い


鉄骨造の建物は、耐久性はあるものの、熱には弱く、火災には注意が必要です。特に軽量鉄骨造の場合は、耐火被覆材を使用するなど対策を行わないと、火災時には倒壊の危険性が高まります。

また、鉄筋コンクリート造と比べて防音性が低く、周りの生活音などが聞こえやすいというデメリットがあります。



鉄筋と鉄骨はどっちが防音性が高い?



マイホームを建てる場合、建物の防音性が気になる方も多いのではないでしょうか。そこで、鉄筋と鉄骨ではどちらの構造が防音性に優れているのかご紹介します。


防音性を重視するなら鉄筋コンクリート造がおすすめ!

防音性を重視して住宅を建てる場合は、鉄筋コンクリート造を選ぶのがおすすめです。鉄筋造の中でも特に壁式工法は、柱や梁、壁などが一体化しているので鉄骨造よりも遮音性が高くなります

鉄骨造にこだわるのであれば、軽量鉄骨より重量鉄骨の方が防音性に優れています。


防音対策について

住宅においては、どのような防音対策ができるのでしょうか。

窓の防音対策としては、「二重サッシ」を採用し、空気の通り道をなくして遮音効果を高める方法があります。また、窓ガラスの仕様を防音複層ガラスや防音合わせガラスにしたりする方法もあります。仕様を変えるのが難しい場合は、「防音・遮音カーテン」や「吸音カーテン」をかけるのもひとつです。

また、床の場合、防音フローリングや二重床を採用することで防音効果が期待できます。あとから対応したい場合は、「遮音マット」や「防音カーペット」を敷くなどの対策が有効です。

これ以外にも、テレビやスピーカーなどの音の出る機器をできるだけ壁から離して設置するなど、防音対策を意識して未然にトラブルを回避しましょう。


鉄筋と鉄骨。建物構造で迷ったら大手ハウスメーカーに相談を



大手ハウスメーカーでは、独自の技術を活かし、地震などの災害に強い丈夫な家づくりを実現できます。ハウスメーカーによっては、快適に暮らせる家づくりはもちろんのこと、60年の長期保証をしているメーカーもあります。

資料請求をしたり住宅展示場へ足を運んだりして、実際に鉄筋造や鉄骨造の住宅を体感してみることも大切です。マイホームづくりのパートナーにぴったりのハウスメーカーを探して、長く快適に暮らせる住宅を手に入れましょう。



鉄筋と鉄骨を使った建物構造の違いを理解しよう!



今回は、鉄筋の枠にコンクリートを流し込んで作った「鉄筋コンクリート造」と、柱や梁、壁などを鋼で作った「鉄骨造」の違いについて解説しました。鉄筋造は、安全性が高く防音性などに優れているため静かに快適な暮らしが送れる一方、鉄骨造はそういった面の対策は必要ですが、コストがかからないというメリットがあります。どちらにも良い面と悪い面があるので、それぞれの特徴を理解した上で自分の求める建築構造を検討できるとよいですね。

この記事を読んだあなたにおすすめ

D23345ae 0869 462d ba0a 0a9adb3bdd51

軽量鉄骨造とは?メリット・デメリットや木造・RC造との違いを解説

軽量鉄骨造とは何か、耐用年数や耐震性、防音性など構造の特徴を知りたい方もいるのではないでしょうか。鉄筋コンクリート造・木造との違いも気になるところです。今回は、軽量鉄骨造に注目し、騒音が気になる...

基礎知識2022-05-30

Fb70367f 2bd3 4938 8d9a cead9efff74e

建ぺい率とは?計算方法や容積率との違いをわかりやすく解説!

...

基礎知識2022-01-19

95fef666 9cb7 4836 a861 70d9f784832d

家を買うときの平均年収はいくら?購入時の年齢や住宅ローンの借り方を解説

マイホームを検討している人の中には、どれくらい年収があれば安心して家を買うことができるのか知りたいと思う方もいるでしょう。今回は、家を買うときの平...

基礎知識2023-07-31

ご希望のエリアをお選びください