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コンクリート打ちっぱなしの家、メリット・デメリットは?外壁メンテナンスやインテリアを紹介

家選びネット公式 (ie-erabi.net) 2021-08-26
間取り・設備

コンクリート打ちっぱなしの家について、メリット・デメリットや外壁メンテナンスが大変ではないか、気になる方もいるでしょう。インテリアのコツや住み心地を良くするためのポイントを知りたい方もいるかもしれません。今回は、コンクリート打ちっぱなしの家とはなにか、その魅力や快適に過ごすための対策、手軽に使える壁紙についてもご紹介します。


「コンクリート打ちっぱなしの家」とは、コンクリートを壁面とした住宅


コンクリート打ちっぱなしの家とは、型枠にコンクリートを流し込んだ壁面をそのまま使用した住宅を指します。外壁となるコンクリートが固まったら型枠を外し、壁には塗装やタイル張りといった仕上げの工程を行いません。


コンクリート打ちっぱなしは、RC(鉄筋コンクリート造)やSRC(鉄骨鉄筋コンクリート造)の家を建てる際に選択できる方法です。コンクリートを使用する箇所は「外壁または内壁のみ」のほか「外壁と内壁の両方」といったパターンも選べます。


近年では、デザイナーズマンションなどの賃貸物件などでもコンクリート打ちっぱなしが多く採用されており、目にする機会も多いでしょう。ここからは、コンクリート打ちっぱなし住宅の魅力やデメリット、解消の工夫などについて解説していきます。


「コンクリート打ちっぱなしの家」4つのメリット


コンクリート打ちっぱなしの家にはどのような魅力があるのでしょうか。まずは、4つのメリットをご紹介します。


<メリット1> 開放的な空間を活かした部屋づくりが可能

コンクリート打ちっぱなしの家は、木造住宅で必要とされる「柱」が不要のため、開放的な大空間の部屋を作ることができます。間仕切りもあまり必要ないため、家具レイアウトの自由度が高く、家族同士のコミュニケーションがより円滑になる間取りを採用できるでしょう。


<メリット2> 耐震性・耐火性が高い

木造住宅と比べて、耐震性や耐火性が高いこともコンクリート打ちっぱなしのメリットです。鉄筋の中にコンクリートを入れて作る鉄筋コンクリート造の家は、圧縮される力に強い「コンクリート」と、引っ張る力に強い「鉄筋」の特性を活かせるため、耐震性が高いと言えます。


コンクリートは耐火性にも優れているため、木造住宅に比べて火災保険料が安くなるほか、建ぺい率も優遇されています。東京などの住宅密集地に家を建てる場合でも、敷地を有効活用した住まいづくりができるでしょう。


<メリット3> デザイン性が高い

コンクリート打ちっぱなしを採用することで、コンクリートの無機質な質感を活かした、クールでスタイリッシュな家が建てられるでしょう。インテリアによって雰囲気を変えられるため、おしゃれな部屋を演出するのもよいですね。


コンクリートは形状の自由度が高く、外観に曲線を用いたデザイン住宅の建築も可能です。コンクリートのガレージを作るなど、外構までをトータルコーディネートした、おしゃれな家づくりも叶うでしょう。


<メリット4> 防音性が高い

コンクリート打ちっぱなしは、素材の密度が高く質量が重いため、防音性が高いこともメリットです。「映画をホームシアターで楽しみたい」「趣味の音楽を演奏する部屋が欲しい」と考えている方には魅力的でしょう。外からの音も遮断されるので、外部の騒音を気にせずに快適な暮らしが実現できます。


「コンクリート打ちっぱなしの家」4つのデメリット


コンクリート打ちっぱなし住宅にはメリットだけでなくデメリットもあります。住み始めてから後悔のないように知っておきたい、4つのデメリットをご紹介します。


<デメリット1> 建築費用が高い

コンクリート打ちっぱなし住宅の建築費用は、一般的な木造住宅の物件と比較した場合、2倍ほど高くなるのが一般的です。施工会社による違いや、工事内容により金額幅がありますが、早めに資金計画を立て、安心して家づくりを進められるようにしたいですね。


<デメリット2> 強固な地盤が必要

コンクリート打ちっぱなしの家を建てる場合は、コンクリートの重量に耐えうる強固な地盤が必要です。地盤調査で土地の地盤に問題が無いかを確認し、必要に応じて地盤改良工事が求められることも理解しておきましょう。


<デメリット3> カビが生えやすい

コンクリートは結露や湿気を吸収しやすいため、家にカビが生えやすいこともデメリットです。コンクリートは木に比べて高気密で、十分に換気ができないことも、カビが生えやすい原因の一つ。カビは健康にも影響を及ぼすため、結露や湿気対策を検討したいですね。


<デメリット4> 熱伝導率が高いため、夏は暑く、冬は寒い

コンクリート打ちっぱなしの家は、熱伝導率が高いため外気の影響を受けやすいでしょう。部屋の中が「夏は暑く、冬は寒い」といった環境から冷暖房費が高額になり、後悔をしているという話も聞かれます。機能性の高い冷暖房機器を検討するなど、快適に暮らすための対策を考えたいですね。 


「コンクリート打ちっぱなしの家」に必要な外壁メンテナンス


コンクリート打ちっぱなしの家で長く快適に過ごすには、定期的な外壁メンテナンスが大切です。ここからは、コンクリートの外壁メンテナンスが重要な理由と、具体的な方法や頻度、費用などについて解説します。


汚れや傷みが目立つ外壁は塗装メンテナンスが大切

コンクリート打ちっぱなしの美しい外壁を保つためには、定期的な塗装メンテナンスを行いましょう。コンクリートは乾燥によって、ひび割れなどを起こす場合があるためです。


年数が経過すると、コンクリートの表面は紫外線や雨風の影響でサビが発生したり、剥げやシミ、カビなどが目立ったりする場合もあります。汚れや傷みを放置していると、構造上の問題が出てくる場合もあるため、早めの対処が重要です。


外壁のメンテナンスの方法は?頻度や費用の目安

コンクリートの外壁の代表的なメンテナンス方法とおおよその費用目安をご紹介します。コンクリートの外壁状態により費用は異なりますが、メンテナンス業者に依頼する際の参考にしてください。


・撥水剤を塗布する

撥水材は、防水性が高く雨染みを防ぐことができ、新築時の外壁にも用いられます。無色透明で、コンクリートの質感を損ねることもありません。ただし、シミなどは補修できないため、新築時の見た目に戻したい場合には不向きです。


撥水材の耐久年数は2~7年程度と短く、メンテナンスの頻度が高くなるのがデメリットでしょう。費用は他塗料と比べると安く、1,500円/㎡程度です。


・弾性塗料を塗装する

弾性塗料は、伸縮率に優れ、ひび割れを防ぐことが期待できます。しかし、弾性塗料によってコンクリートの表面は塗りつぶされるため、コンクリートならではの質感は損なわれてしまいます。


弾性塗料によるメンテナンスは、コンクリート打ちっぱなしの仕上げ方法を変更したいという方や、既にコンクリートにひび割れが出来ている場合にオススメです。弾性塗料の耐久年数は6~15年程度で、工事費用は2,700円/㎡程度です。


・カラークリア工法

カラークリヤー工法とは、透明な塗料に着色剤を混ぜた色つきのクリヤー塗料を塗布するもので、ホームセンターなどでも購入できます。コンクリートの質感を活かしたままシミをカバーし、補修跡を目立たせずに美しく仕上げることができるでしょう。


防水性能が高いため、コンクリートの中性化や劣化の防止が期待できます。カラークリヤー工法は、コンクリートの耐久性を高めて保護するので、見た目を向上させたい方にオススメです。耐久年数は5~10年程度で、工事費用は3,500円/㎡程度です。


「コンクリート打ちっぱなしの家」の住み心地を良くする方法


コンクリート打ちっぱなしの家で快適に過ごすためには、どのような方法があるのでしょうか。ここでは、家づくりで検討したい3つの工夫をご紹介します。


外壁断熱工法を取り入れる

コンクリート打ちっぱなしの家を建築する場合、外気温の影響を減らすために、外断熱工法を取り入れることも検討しましょう。外断熱工法とは、外壁を断熱材で覆うことにより室内の温度を一定に保つ家づくりの手法です。


外断熱工法では、外壁側に断熱材を施工してタイル貼りなどとし、内壁をコンクリート打ちっぱなしにするケースが多いでしょう。外側から断熱することで、内側の壁は打ちっぱなしのままでも、気温に左右されない快適な暮らしが期待できます。


こまめな換気などカビ対策をしっかりする

せっかくこだわったコンクリート打ちっぱなしの家にカビが生えてしまっては、とても残念ですよね。そうならないために、カビ対策を検討しましょう。カビは、結露や換気不足などが原因で発生します。


カビを発生を防ぐには「天気の良い日は部屋の窓を開ける」「換気扇を回す」など、こまめな換気がポイントです。除湿器を置くほか、エアコンの除湿機能を利用するのもよいですね。窓のサッシの結露をこまめに拭くなどの対策も有効です。


カビが発生してしまった場合は、カビや埃などを取り除くために、カビになっている箇所に「はたき」をかけましょう。その後、市販のカビ取り剤をキッチンペーパーなどに染み込ませ、カビのある箇所に貼り付けます。30分程度経ったらそのキッチンペーパーでカビをこすり、カビ取り剤が残らないように雑巾などでしっかり水拭きしておくとよいでしょう。


窓の断熱対策も取り入れる

コンクリート打ちっぱなしの家では、結露を防止するために、窓に使うサッシの断熱性を高めることも検討しましょう。


住宅での熱の出入りは、主に窓やドアなどの開口部からと言われています。窓には、ペアガラス(複層ガラス)や樹脂サッシなどの断熱性の高いものを使用するのがオススメです。2重サッシを使用する場合、防犯や防音効果も期待できますよ。


「コンクリート打ちっぱなしの家」おしゃれなインテリアのコツ


コンクリート打ちっぱなしの家をよりおしゃれに見せるには、どのような工夫があるのでしょうか。インテリアのコツをご紹介します。


コツ1:無機質な空間に華やかな素材をプラス

コンクリートの無機質な空間に華やかな素材をコーディネートすると、お互いの素材が映えるのでオススメです。ドライフラワーやゴールドの小物などをプラスすることで、より雰囲気が良くなります。シープスキンなどの上質な素材を選んでもよいですね。


コツ2:グリーンをインテリアに使って居心地の良い空間に

コンクリート打ちっぱなしの家に、グリーンの観葉植物を飾るのもオススメです。コンクリートのグレーに爽やかなグリーンが映え、居心地の良い空間となります。観葉植物を置くと、より一層おしゃれな部屋に仕上がるでしょう。


コツ3:床や家具に木を取り入れて温かみを感じられる部屋づくり

コンクリート打ちっぱなしの家は、木との相性もよいと言われています。フローリングの床やこだわりのある木製家具を取り入れることで、温かみのある空間になるでしょう。間取りにあわせ、間仕切りやドアに木を取り入れる方法もオススメです。


壁紙を使えば手軽に「コンクリート打ちっぱなし」の雰囲気を味わえる


「コンクリート打ちっぱなしの家はハードルが高い」「家づくりを始める前に雰囲気を知りたい」という方は、コンクリート打ちっぱなし調の壁紙を使ってみるという方法があります。賃貸マンションなどでも気軽に雰囲気を味わえる方法として、よく取り入れられています。


壁紙であっても、本物の質感を再現できるものが多く、デザインや施工方法もさまざまです。水回りに使用できるタイプなど、住まいに合った壁紙を選べるでしょう。カーテンや額縁などを壁掛けしたい場合も、壁紙なら本物のコンクリートに比べて容易です。


「コンクリート打ちっぱなしの家」は実績のあるメーカーに依頼しよう


コンクリート打ちっぱなしの家をきれいに仕上げるためには、高い技術が必要です。施工会社により仕上がりが左右されるので、コンクリート打ちっぱなし住宅の実績が豊富で技術やノウハウのあるハウスメーカーに依頼するとよいでしょう。


個性ある洗練されたデザインや間取りを提案しているハウスメーカーもあるので、参考にしてはいかがでしょうか。


関連記事:大手ハウスメーカーの特徴を一覧で比較!検討初期に知りたい基本情報まとめ


コンクリート打ちっぱなしのメリット・デメリットを知って家づくり


コンクリート打ちっぱなしの家を建てる際のメリットやデメリット、住み心地を良くする方法などをご紹介しました。コンクリート打ちっぱなしは、定期的に外壁メンテナンスを行なえば、長く快適に過ごせる住まいになるでしょう。


家づくりを始める前に、雰囲気を味わう方法として壁紙を利用してみるのもオススメです。インテリアのコツなども参考にしながら、納得のいくマイホームを建てられると良いですね。

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