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小屋裏収納を設けるメリット・デメリット。階段・はしごの選び方や工夫を紹介

家選びネット公式 (ie-erabi.net) 2022-04-10
間取り・設備

小屋裏収納(屋根裏収納)に必要な階段やはしごの選び方、実例について気になる方もいるのではないでしょうか。面積などの条件やメリット・デメリットが気になる方もいるかもしれません。今回は小屋裏収納について、特徴や条件、間取り実例などをご紹介します。


小屋裏収納とは、 屋根と天井の間を利用した収納空間のこと


後悔しない家づくりのために、収納場所をしっかり確保したいと考える方は多いのではないでしょうか。そのような場合に検討したいのが、小屋裏収納をつくること。まずは、小屋裏の特徴と条件をご説明します。


小屋裏の特徴と条件

「小屋裏」とは、屋根と天井の間を利用した空間のことで「屋根裏」「天井裏」「グルニエ」などとも呼ばれ、収納スペースとして活用されることがあります。


建築基準法によると、小屋裏を作る場合の条件は、以下のように定められています。


  • 床から天井までの高さが1.4m以下であること
  • 面積が下の階の2分の1未満であること


このほか行政ごとに独自のルールが定められている場合もあるので、施工会社に確認しながら検討を進めるとよいでしょう。


小屋裏とロフトの違いは「居室」であるかどうか

小屋裏とよく似た空間に「ロフト」があります。建築基準法ではどちらも「小屋裏物置等」として定義され条件も同じですが、「使い方」に違いが見られます。小屋裏は物置的な位置づけで利用される一方、ロフトは居室と繋がった空間として利用されるケースが多いでしょう。


そのため、小屋裏に設備を設ける場合は、法律の制約があることを覚えておきましょう。居室ではないという前提から、「収納棚や本棚」などの造作や「エアコン」「電話・テレビ・LAN」などの設置が認められない場合もあります。


小屋裏収納のメリット


《メリット1》屋根裏空間を有効活用できる

本来はデッドスペースとなる屋根裏を、収納スペースとして利用できるのが小屋裏収納をつくるメリットです。土地面積や建物面積を広くとれない場合でも、居住空間を広げる方法としてオススメ。


ただし、屋根裏空間の広さは、屋根の形状や勾配によって変わります。屋根裏を広くとる場合、外観に影響を与えることもあるので注意しましょう。天井と屋根の間を広めに確保しやすい「平屋」は、小屋裏収納と相性がよい間取りと言えます。


《メリット2》大きなアイテムを収納しやすい

押し入れやクローゼットよりも広い空間を確保しやすい小屋裏は、大きなアイテムの収納に便利です。例えば、暖房器具や扇風機、節句セットやクリスマスツリーなどの「季節モノ」、スキー板など「趣味のモノ」をしまっておく場所として活用できます。


子どもの思い出の品や使っていないおもちゃなど「普段使わないモノ」をしまっておくのにも便利です。


《メリット3》延べ床面積に含まれず、固定資産税に影響が出ない

小屋裏は、建築基準法上の条件を満たせば延べ床面積に含まれず、固定資産税がかかりません。固定資産税とは、土地や建物、償却資産などにかかる税金のこと。


ウォークインクローゼットや押入れは延べ床面積に含まれるため、固定資産税を計算するのに必要な建物の評価額に影響があります。一方、小屋裏収納は、評価額に影響がありません。


《メリット4》目視で雨漏りを点検できる

小屋裏収納を活用することで、目視により雨漏りを点検できることもメリットです。さらに、結露による柱や梁の腐食がないかも確認できます。出入りするたびにチェックすることで、家の修繕箇所を早期に発見することが可能です。


小屋裏収納のデメリット


小屋裏収納は、メリット以外にデメリットもあります。ご紹介するデメリットを把握し、小屋裏収納を検討しましょう。


《デメリット1》設置費用がかかる

小屋裏収納をつくるには、階段やはしご、内装などの費用がかかります。費用は屋根裏部屋の広さや形状、施工会社などによって異なりますが、4~6帖程の広さで15万~30万程度が相場です。小屋裏収納をつくる場合は、予算面にも配慮して計画しましょう。


《デメリット2》収納物の出し入れが大変

小屋裏収納を利用する際は、階段やはしごの昇り降りが必要となります。収納物の出し入れが大変、面倒であるという理由からで、あまり利用しなくなるケースもあります


階段やはしごの昇り降りが負担とならないよう、「小屋裏収納の間口を広くとる」「手すりを付ける」といった工夫を取り入れるとよいでしょう。


《デメリット3》外気温の影響を受けやすい

小屋裏収納は、屋根の下にあるスペースです。夏は暑く冬は寒いなど、外気温の影響を受けやすい空間になるため、温度変化や湿気に弱いモノの収納は避けた方がよいでしょう。ゴルフクラブなどカーボン製品や、熱や湿気に弱いゴム製品などは別の場所に収納するのがオススメです。


《デメリット4》収納方法に工夫が必要

小屋裏収納では、どこに何をしまったのかすぐにわかるような整理整頓の工夫を行いましょう。入居後に収納するモノをイメージしながら収納方法を検討することが大切です。あとから、おしゃれな収納棚をDIYするのもよいでしょう。


収納ケースにラベルを貼ったり、収納するモノの定位置を決めておくといった工夫もオススメ。収納する際は詰め込みすぎず、出し入れがしやすいよう、ある程度の空間を確保することもポイントです。


小屋裏収納を作るときに工夫したいこと


小屋裏収納をつくる場合、どのようなことに気をつけるとよいのでしょうか。ここからは、小屋裏収納で工夫できることをご紹介します。


断熱対策をする

外気の影響を受けやすい小屋裏空間では、断熱対策を施すことも検討しましょう。「床と天井に断熱材を入れる」「床にフローリングを貼る」といった方法のほか、入居後に、フローリングの上にDIYで「タイルカーペットを貼る」方法もあります。マイホームにあった方法を検討したいですね。


照明・コンセントをつける

小屋裏に照明やコンセントを設置すると、収納スペースとして活用しやすいでしょう。照明があれば収納物が見やすく、出し入れや整理整頓の際に便利です。コンセントを設置すれば、掃除機などを使って小屋裏空間を掃除することができますよ。


ただし小屋裏の場合、コンセントの設置は1箇所のみ認められている場合が一般的。事前に地域の行政機関で確認するようにしましょう。


窓や換気扇の設置など、換気対策をする

湿度が高くなりやすい小屋裏空間では、窓や換気扇の設置など換気対策をするとよいでしょう。湿気が原因で、収納物がカビたり変形したりするのを避けることが目的です。


ただし、窓(開口部)の設置にも、大きさの制約があることを覚えておきましょう。換気ができないFIX窓は、設置ができないケースもあります。


小屋裏収納に必要な「はしご」「階段」の選び方


小屋裏収納では、昇り降りに必要な「はしご」や「階段」が必要です。どのような「はしご」や「階段」を選べばよいのかポイントをご紹介します。


収納式はしご:使わないときには折り畳んで収納 

「収納式はしご」は、使わない時ははしごを折り畳んで屋根裏部屋に収納し、使うときだけ引き出して使用できます。


収納式はしごのメリットは、「はしごの収納場所が必要ないこと」です。一方、デメリットは「大きなモノや重いモノを持っての昇り降りが大変なこと」「使用する度にはしごを出し入れする手間がかかること」でしょう。


可動式はしご:壁面にかけて収納

「可動式はしご」は、使わない時ははしごを壁に掛けて収納し、使うときに掛けて使用できます。


可動式はしごのメリットは、「はしごを掛けておくのに必要なスペースが不要」なことです。一方で、収納式はしごと同様、「はしごの昇り降りが大変なこと」がデメリットになります。


固定階段:はしごよりも高い安定性

「固定階段」は固定されている分、はしごより高い安定性があり「昇り降りしやすいこと」が最大のメリットです。デメリットとして、「階段が固定されているため、階段分の面積を確保しないといけないこと」「収納式はしごや可動式はしごに比べて費用がかかること」が挙げられます。


固定式階段の設置基準は、建築基準法により定められています。地域によっては設置できない場合もあるので、事前に施工業者へ確認しましょう。


【間取り実例】大手ハウスメーカーで建てる「小屋裏収納」のある家


大手ハウスメーカーなら、これまでの実績とノウハウを活かし、アイデアの詰まった小屋裏収納の間取りを提案してくれるでしょう。例えば、屋根勾配部分を小屋裏空間として有効活用し、遊び心のある個性的なホビールームにした間取りがあります。3階建ては、2階建てに比べ1フロア分面積に余裕が生まれ、1階・2階部に大きな吹き抜けを設けることも可能です。さまざまなハウスメーカーを見比べて、理想のマイホームづくりができる施工会社を探しましょう。


関連記事:大手ハウスメーカーの特徴を一覧で比較!検討初期に知りたい基本情報まとめ


小屋裏収納を取り入れて、快適に暮らせるマイホームを実現


小屋裏収納(屋根裏収納)は、面積など一定の条件を満たせば建築可能です。ただし、固定階段やエアコンなどの設備は建築基準法や地域ごとで制約があることを覚えておきましょう。小屋裏収納をつくる際には、自分に合った階段やはしごを選び、窓や換気扇を設置する工夫も取り入れたいですね。メリット・デメリット、間取り実例を参考にして、快適に暮らせるマイホームを実現しましょう。

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