
インナーバルコニーでの後悔談を紹介!失敗しないためのポイントは?
新築一戸建てにインナーバルコニーを設けて後悔しないか、心配な方もいるのではないでしょうか。今回は実際にインナーバルコニーにして後悔した体験談とともに、検討中の方が失敗しないために気をつけるとよい点をご紹介します。インナーバルコニーを検討している方は、是非参考にしてください。
インナーバルコニーを設けて後悔したこと6つ
インナーバルコニーとは、バルコニー部分が建物の内側に引っ込んでいる屋根付きのバルコニーのことを指します。実際にインナーバルコニーのある家に住む方に聞いた、インナーバルコニーにしたことで後悔した体験談をご紹介します。
<後悔1>床面積に含まれるため固定資産税の対象になる
「我が家のインナーバルコニーは家の延床面積に含まれるため、毎年、固定資産税がかかります。インナーバルコニーは毎日使う場所ではないため、税金を支払うなら、居室にした方が使い道が広がったかなと思います」(40代男性)
一般的なベランダやバルコニーは、奥行きが2mを超えない場合、固定資産税のかかる床面積には含まれません。一方、建物の内部として扱われるインナーバルコニーは、延床面積に含まれるため、固定資産税が発生する場合がほとんどです。インナーバルコニーは、入居後に後悔することのないよう、利用目的を明確にして設置を検討しましょう。
<後悔2>ほかの間取りが狭くなってしまった
「4畳のインナーバルコニーの横にクローゼットを設けて、乾いた洗濯物を取り込むのに効率のよい間取りにしました。しかし、インナーバルコニーよりもクローゼットの大きさをもっと広くすればよかったと後悔しています。洗濯物を干す目的なら2畳ほどの大きさで十分でした。その分、収納場所を多く確保しておく方が実用的だったと思います」(40代女性)
インナーバルコニーがあることによって、ほかの間取りが狭くなってしまったという後悔の声が聞かれます。インナーバルコニーの大きさにもよりますが、4畳あれば一室つくれるほどの大きさになります。このケースのように、収納部屋などほかの間取りも考慮してインナーバルコニーの広さを検討しましょう。
<後悔3>定期的なメンテナンスが必要のため面倒
「冬場、インナーバルコニーに雪が吹き込んできて、積もった雪が溶けるまでに時間がかかり大変でした。インナーバルコニーは屋根があるぶん日除けになりますが、それがかえって困りごとになることもあります。雨漏りしないよう、定期的にメンテナンスをする必要もあり、維持管理が面倒に感じます」(30代男性)
いくら建物の内部にあるといっても、室外であることには変わりないインナーバルコニー。床などが雨や雪などの影響を受けて劣化してしまうため、定期的なメンテナンスが必要になってきます。メンテナンス費用もかかりますし、面倒と感じる方にとってはデメリットとなる要素だと言えそうです。
<後悔4>洗濯物が乾かない
「インナーバルコニーは壁と屋根に覆われているため、風通しが悪く、思ったほど洗濯物が乾きません。洗濯物干し場として使う目的だったため、外干しなのに生乾きになるのは残念です」(20代女性)
季節や時間帯によっても風向きや日照時間は変わりますが、思っていたほど洗濯物が乾かないというケースもあるようです。とくに建物に奥まった間取りのインナーバルコニーの場合、余計に日当たりを確保するのが難しいこともあるでしょう。
<後悔5>バーべキューなど趣味の場として使えなかった
「うちは狭小地で広い庭を確保できないため、インナーバルコニーでバーベキューを楽しむつもりでいました。しかし、煙や匂いが近所の洗濯物に移ってしまったり、話し声で近隣の方に迷惑をかけてしまったりということが心配で、一度もできていません」(30代女性)
インナーバルコニーをバーベキューや趣味を楽しむ空間として利用することを考えている方もいるでしょう。実際そのような使い方も可能ですが、近隣住民のことを考えると、結局予定していた通りに使えないこともあるようです。郊外の住宅や、敷地の周りが広い住宅でしたら、気にせず楽しむことができるかもしれませんね。
<後悔6>日差しを確保できず部屋が暗い
「インナーバルコニー内は、明るく開放的な空間になりましたが、それと対照的に隣接するリビングは、暗く、閉鎖的な空間になってしまいました。うちは2階リビングで、インナーバルコニーをアウトドアリビングと考えて設計しましたが、実際はインナーバルコニーより多くの時間を過ごすリビングに日が入らず、後悔しています」(30代男性)
インナーバルコニーは屋根があるため、インナーバルコニーの接する居室内に、全く日が差し込まなくなり、部屋が暗くなるケースがあります。日差しは季節や時間帯によってもかわるもの。隣接する部屋にどのような影響を及ぼすのか、事前によく検討しておく必要があります。
インナーバルコニーは後悔だけじゃない!4つのメリット
ここまで後悔談をもとにデメリットをお伝えしてきましたが、インナーバルコニーにはメリットもあります。ここでは、インナーバルコニーならではのメリットについてお伝えします。
<メリット1>開放的な外空間を手軽に楽しめる
インナーバルコニーは、屋根に守られた空間です。家の中にいながら自然の光や風を感じられるなど、開放感のあるアウトドアリビングとして手軽に外空間を楽しむことができます。
家事目線で実用的に活用するならば、洗濯物を干す場としてランドリースペースにすると、雨が降ってきてもすぐに洗濯物が濡れてしまうのを防ぐこともできます。また庭を広く取りにくい狭小住宅でも、インナーバルコニーにテーブルやソファを置き、ティータイムを楽しんだり、ハンモックでくつろいだりと、多目的に使うことができるでしょう。
<メリット2>おしゃれでスタイリッシュな外観になる
インナーバルコニーは、近年多くの住宅で採用されている「片流れ屋根」など直線が映える家との相性がよいです。建物の外回りにあるベランダと違い、インナーバルコニーは建物の内側に引っ込んでいるため、全体がすっきりとまとまり、おしゃれでスタイリッシュな外観となります。
<メリット3>リビングの延長としてさまざまな使い方ができる
インナーバルコニーは、リビングの延長として活用できるメリットがあります。2階がリビングになっている住宅の場合、リビングからインナーバルコニーにつなげられるので、リビングをより開放的な空間にすることが可能です。インナーバルコニーにカーペットなどを敷くことで素足のまま外に出られますし、室内家具を持ち出すこともできます。2階にリビングがある住宅を検討している方は、一緒にインナーバルコニーの設置を考えてみるのはいかがでしょうか。
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<メリット4>気軽に家庭菜園を楽しめる
インナーバルコニーを家庭菜園を楽しむ場所として活用する方法もあります。インナーバルコニーは室内からのアクセスが簡単なため、広い庭がなくても気軽に楽しめるのは大きなメリットですね。
インナーバルコニーは一日中直射日光が当たる場所ではないため、木漏れ日程度の明るさがあれば育つイチゴやパセリなどが栽培に向いているでしょう。またインナーバルコニーは2階以上に設置されているので、害虫による被害の影響も少なくすむのもメリットと言えます。
普段室内で育てている観葉植物をたまに日光浴させるのにも、インナーバルコニーは有効活用できそうですね。
インナーバルコニーを設ける際に意識したいポイント
実際にインナーバルコニーを設置する場合、どのような点に気をつけるとよいのでしょうか。ここからはインナーバルコニーを計画する際に役立つポイントをご紹介します。
目的に合わせた間取りとなっているか
インナーバルコニーは、どのような目的で使用するかで、ほかの間取りに影響を及ぼします。食事やティータイムを楽しむのであれば、キッチンが近い方がよいですし、プライベート空間として使用するのであれば、道路に面していない静かな方角がよいでしょう。
また、本来沢山の日当たりを確保したいリビングなどの部屋を、インナーバルコニーがあることによって日当たりが悪くなってしまっては、室内の快適性が劣ってしまいます。住んでから後悔することがないよう、目的に合わせた間取りを事前にしっかりと検討しましょう。
プライバシー対策は万全か
インナーバルコニーは、プライバシー確保のための目隠し対策が重要になります。外部からの視線が気になるようでは、十分にプライベートな時間を楽しむことはできませんね。かと言って高いフェンスを設置すれば、圧迫感を感じてしまいます。圧迫感を感じることなく、通風、採光も兼ね備えた目隠しが理想的でしょう。
ナチュラルな外観が好みの方は、木目調のデザインにすることでおしゃれに仕上がります。またシンプルでモダンな外構や庭なら、シルバー色のアルミフェンスとの相性がよいでしょう。いずれにしても、格子の隙間が小さいフェンスを選べば、インナーバルコニーの快適性を持たせつつ、目隠し対策となります。
大手ハウスメーカーでインナーバルコニーのある住まいづくり
大手ハウスメーカーでは、インナーバルコニーのある新築一戸建てを多く手がけています。これまでの実積や経験から、住みやすい住まいづくりのためのアドバイスを提供してくれるでしょう。展示場に足を運ぶなどして、最適なアドバイスをしてくれる大手ハウスメーカーを見つけてはいかがでしょうか。
関連記事:大手ハウスメーカーの特徴を一覧で比較!工務店との違いやおすすめポイント
インナーバルコニーでの後悔談を参考にマイホームを検討!
今回は、インナーバルコニーを設けて後悔した方の体験談をご紹介しました。理想的な住まいのかたちは人それぞれ異なるため、失敗の声を参考にしながら家族でしっかり話し合ってみてはいかがでしょうか。気になることや悩むことは、家づくりの専門家である営業マンに相談するのもオススメです。せっかくのマイホーム、後悔のないようにポイントをおさえてインナーバルコニーのある素敵な新築一戸建てを建てましょう。