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インナーバルコニーとは?メリット・デメリットや外観づくりのコツや注意点

家選びネット公式 (ie-erabi.net) 2022-10-18
間取り・設備

戸建てにインナーバルコニーを設けるか検討中の方もいるのではないでしょうか。よく聞くベランダやサンルームとの違いも気になるところですね。今回はインナーバルコニーをおしゃれに見せる外観づくりのコツや、設置後に後悔しないためのポイントをご紹介します。


インナーバルコニーとは?


インナーバルコニーとは、バルコニー部分が建物の内側に引っ込んでいる屋根付きのバルコニーのこと。住宅の2階以上に設置するもので、室内空間と外空間をつなげられるのが特徴です。屋根と壁がある空間となるため、天候の影響を受けにくく、幅広い用途で使うことができる空間となります。


まずは、一般的なバルコニーやサンルームとの違い、どのような住宅にインナーバルコニーが設置できるか見ていきましょう。


インナーバルコニーとベランダの違い

ベランダとは、建物の外回りに設置された屋根付きのスペースのこと。インナーバルコニーとの違いは、設置場所が建物の外か内かという点です。バルコニーとベランダには、建築基準法上での大きな区別はありませんが、バルコニーよりもベランダの方がコンパクトなスペースと認識されています。


インナーバルコニーとサンルームの違い

サンルームは、太陽光を楽しむために屋根や壁などを一面ガラス張りにした空間のこと。2階に限らず1階にも設置ができ、雨や風などの影響を受けずに自然の光を取り込めるのが特徴です。サンルームは外と遮断されているため、屋外であるインナーバルコニーとは、室内か室外かの違いがあります。


平屋でもインナーバルコニーのような空間づくりができる

インナーバルコニーは、住宅の2階以上にあるものという定義がありますが、平屋でもインナーバルコニーのような空間を作ることは可能です。


例えば、インナーバルコニーの床をウッドデッキにすることで、庭とのつながりに調和を持たすことができます。昔ながらの和風住宅のように、庇(ひさし)を長くすることで、光や風をコントロールした室内と外の中間領域をつくることも可能でしょう。


インナーバルコニーのメリット3つ


さまざまな使い方ができるインナーバルコニー。新築一戸建てに設けた場合、どのようなメリットを得られるのか、活用事例を交えて紹介します。


<メリット1>開放的な外空間を手軽に楽しめる

インナーバルコニーは、屋根に守られた空間です。家の中にいながら自然の光や風を感じられるなど、開放感のあるアウトドアリビングとして利用できます。庭を広く取りにくい狭小住宅でも、インナーバルコニーにテーブルやソファを置きティータイムを楽しんだり、ガーデニングや菜園をしてみたり、気軽に趣味を楽しむ空間として活用できそうです。


<メリット2>天候にかかわらず利用できる

インナーバルコニーは建物の内側にあるため、急な悪天候でもすぐに洗濯物が濡れてしまうことを防げます。またインナーバルコニーにつながるよう室内にランドリースペースやクローゼットを設けると、家事動線が短くなって効率のよい家事ができますね。


<メリット3>リビングの延長として活用できる

インナーバルコニーは、リビングの延長として活用できるメリットもあります。例えば2階がリビングの場合、リビングからインナーバルコニーにつなげられるので、リビングをより開放的な空間にすることが可能です。目隠しとしてフェンスを高く設置すれば外部からの視線も遮ることができ、プライバシーを守れるでしょう。ハンモックでくつろいだり、バーベキューをしたり、開放的なセカンドリビングとして外空間を楽しむことができますね。


インナーバルコニー設置で後悔・失敗も。デメリット3つ


戸建て建築後に後悔しないためには、メリットだけではなく、デメリットも把握しておくことが大切です。ここでは、インナーバルコニーを設置する際のデメリットを見ていきましょう。


<デメリット1>通常のバルコニーと比べ費用がかかる

インナーバルコニーは、屋根や壁がある分、通常のバルコニーよりも工事費用が高くなります。理由は、下の階に対して断熱材を敷いたり、防水加工をしたりするなど、屋根や壁、床への造作費用がかかってくるためです。費用に関しては、あらかじめハウスメーカーの担当者に確認をとっておくと安心ではないでしょうか。


<デメリット2>床面積に含まれるため固定資産税がかかる

固定資産税とは、所有している土地や家屋に対して支払わなければならない税金のこと。一般的なベランダやバルコニーは、奥行きが2mを超えない場合、固定資産税のかかる床面積には含まれません。一方、屋根のあるインナーバルコニーは、建物の内部として扱われるため、床面積に含まれて固定資産税が発生する場合がほとんどです


この場合、インナーバルコニーの広さは容積率(敷地面積に対する延床面積の割合)にも影響します。容積率の制限を超えた住宅を建てることはできないため、インナーバルコニーを設けることで、ほかの間取りに割ける面積が少なくなる可能性も。敷地条件に限りのある家を建てる場合は、間取りのバランスに注意し、住みにくい家にならないように気をつけましょう。


バルコニーは床面積に算入されない。幅2m超など算入時の規定も解説

関連記事:一戸建てにかかる固定資産税の計算方法や支払い時期。マンションと税額の違いはある?


<デメリット3>間取りが制限される可能性がある

インナーバルコニーには、屋根や壁があります。設置する方角によってはバルコニーが寒かったり、部屋の日当たりが悪くて暗くなったりと、快適性が損なわれることも考えられるでしょう。採光がしっかり確保できる間取りにすることが大切です。


また、隣の家との距離が近くて光や風を十分に取り込めなかったという失敗の声も。せっかくインナーバルコニーを作っても、快適性が劣れば結局使わなくなる可能性もありますよね。インナーバルコニーをどのような用途で使いたいか事前に計画をたて、快適なインナーバルコニーにしましょう。


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インナーバルコニーのある家、おしゃれな外観づくりのコツ


インナーバルコニーのある住まいは、凹凸の少ないシンプルな外観となるのが魅力です。一方で、それが「面白味のない外観」だと感じる方もいるかもしれません。ここでは、インナーバルコニーのある住まいの外観をおしゃれに仕上げるコツについて、事例を交えてご紹介します。


外壁カラーを変えて、デザイン性の高い住宅に

インナーバルコニーの天井材を温かみのある木材にし、外壁との雰囲気に変化をもたせたせることで、おしゃれでデザイン性の高い空間が実現した事例があります。


インナーバルコニーをひとつの部屋のように使うと意識することで、家族の憩いの場としての空間を手に入れることができるでしょう。天井に天窓をつければ、採光不足を補うことも可能です。


直線を活かせばシンプルでおしゃれな外観に

凹凸の少ないシンプルな外観は、直線が活きる「片流れ屋根」との相性がよく、おしゃれな外観づくりにオススメの組み合わせです。全体がすっきりまとまり、美しい外観デザインとなるでしょう。


外から目立つ手すりなどをあえて設置せずシンプルに仕上げることで、よりスタイリッシュでおしゃれな外観にすることもできます。


インナーバルコニーを設ける際の注意点