耐震等級3は必要?耐震等級の意味や調べ方、証明する費用やメリットを解説

基礎知識 2020-09-10
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「耐震等級とは?」「耐震等級3を証明するメリットは?」など、新築住宅を建築する際に気になる人もいるのではないでしょうか。地震に強い家を建てるためには、どのような家づくりをするとよいのでしょう。今回は、耐震等級の意味や調べ方、耐震等級の認定を受ける方法や費用などについて、わかりやすく解説します。


耐震等級とは、地震に対する建物の強さを表したもの


住宅の耐震性能を表す指標として「耐震等級」という言葉がありますが、具体的な意味をご存知ですか。ここでは耐震等級とは何か、わかりやすく解説します。


耐震等級の意味

耐震等級とは、地震の力の作用がどの程度大きくなるまで、柱や梁などの構造躯体が傷を受けたり壊れたりしないかを等級によって示すものです。耐震等級は、2000年施行の「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」で定められた「住宅性能表示制度」に基づく評価基準で審査されます。1~3の3段階にランクが分かれ、数字が大きいほど耐震性能が高くなります。


耐震等級の調べ方

すでに建築されている物件を購入する際には、建物の耐震等級を調べたいと思う人もいるかもしれません。耐震等級は、住宅性能評価書という評価書から確認することが可能です。住宅性能評価書は、新築を建てるときに作成するのが一般的ですが、建物によっては作成をしていない場合もあるため、評価書があるかどうか確認してみてください。


一方で、新築の注文住宅を建築する場合は、設計時にご自身で住宅の耐震等級を決めることが可能です。安心して暮らすためには建築時にどのようなポイントを検討するとよいのでしょう。ここからは、新築購入前に知っておきたい耐震性の考え方について解説します。


耐震性が決まる4つのポイント


耐震等級は、住宅の耐震性によって決まります。ここでは、住宅の耐震性に影響する4つのポイントを解説します。


<ポイント1>建物は軽い方が耐震性が高い

「建物は重たいほうが地震に強いのでは?」と思われがちですが、実はそうではありません。建物や屋根が軽いほど、地震の揺れに対しての振幅が小さくなり、耐震性が高くなります。そのため、軽量な木造住宅は、耐震性能を強化しやすいと言われています。


<ポイント2>耐力壁が多いほど耐震性が高い

耐力壁とは、地震や風邪など横からの力に抵抗することができる壁のことを言います。この耐力壁が多ければ多いほど、耐震性が高くなると言われています。そのため、耐力壁が多いほど、耐震等級は上がります。


<ポイント3>耐力壁や耐震金物の配置場所で耐震性が変わる

住宅に耐力壁や耐震金物を多く使っていても、耐力壁が一部分に集中しているなど、配置バランスが悪ければ、その効力を十分に期待することができません。最大限の効力を発揮できるよう、配置場所を十分検討することが大切です。


<ポイント4>床の耐震性能が良いほど耐震性が高い

床も住宅全体の耐震性能を高めるポイントの一つです。壁と床はつながっているため、大きな地震が起きた際に、耐力壁がしっかり踏ん張れるよう、強度のある床が求められます。


耐震等級の3つの区分


耐震等級は1から3までの3つの区分に分類されます。それぞれの等級が、どのような意味を持つのか解説します。


耐震等級1:建築基準法の耐震力と同等

耐震等級1は、建築基準法で定められている、最低限の耐震性能を満たすものです。数百年に一度発生する大地震でも倒壊や崩壊をせず、数十年に一度発生する地震に対して損傷しないよう構造計算されています。耐震等級1は、建築許可を得るための最低条件です。


耐震等級2:長期優良住宅の認定基準

耐震等級2は、耐震等級1の1.25倍の耐震性能があることを示しています。「長期優良住宅」として認定してもらうには、耐震等級2以上の住宅を建てなければなりません。学校など公共建築物に多い等級です。


耐震等級3:消防署や警察署など防災拠点の耐震基準

耐震等級3は、耐震等級1の1.5倍の耐震性能があることを示しています。住宅性能表示制度で定められた耐震性の中でも最も高いレベルで、震度6強~7の大地震が起きても、軽い補修程度で住み続けられるレベルです。消防署や警察署など防災施設に多い等級です。


耐震等級の認定を受ける方法や費用


耐震等級1は建築する際の最低基準のため、認定を受ける必要はありません。しかし、耐震等級2や3は、住宅性能評価機関という専門機関で行われる審査に合格することで認定されます。専門機関での評価方法は、許容応力度計算などによるデータでの証明を行った上で、適正に審査されます。費用は10~15万円程度かかる場合が多いでしょう。


耐震等級の認定を受けるメリットは、地震保険の割引を受けられること


地震による損害は火災保険でカバーできないため、地震保険への加入も検討している方が多いのではないでしょうか。耐震等級の認定を受け、品確法に基づく建設住宅性能評価書を取得すると、地震保険の割引が受けられるというメリットがあります。地震保険の割引率は、耐震等級1で10%、耐震等級2で30%、耐震等級3で50%となっています。


耐震等級を確認するときのポイント


「耐震等級3相当」は、耐震等級の認定を受けていない場合に使われる

物件の広告やパンフレットなどで「耐震等級3相当」という言葉を目にすることもあるかもしれません。耐震等級3相当の家とは、「住宅性能評価機関への申請はしていないが、耐震等級3と同等の耐震性を持つ物件」のことを指します。


耐震等級の認定には、認定機関による審査のために数十万円の費用がかかります。そのため、少しでも住宅コストを下げようと、あえて耐震等級の審査を受けず安く住宅を提供することを選ぶケースがあります。家選びのときには、耐震等級の認定によるメリットを考え、認定の取得が必要かどうか検討してはいかがでしょうか。


構造計算の方法も確認しよう

住宅性能評価をする際に用いられる構造計算は2種類あります。一つ目は壁量計算といい、揺れに対する壁の量のみを考慮する簡易的な方法です。二つ目は許容応力度計算といい、壁量計算よりも細かく複雑な計算方法です。


許容応力度計算の方が、バランスよく壁を配置できるため、より強い構造にすることが可能です。しかし、建築確認や性能評価では、どちらの計算を用いてもよいため、計算方法によって耐震性に差が生まれます。家選びの際には、耐震等級だけでなく、構造計算の方法にも注目したいですね。


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