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リノベーションとリフォームの違いとは?費用の目安やメリット・デメリットを解説

家選びネット公式 (ie-erabi.net) 2024-04-18
選び方

リノベーションとリフォームの違いは何でしょうか。かかる費用の相場やメリット・デメリット、リノベーションなどを行なうときの流れなど、さまざまな面から比較して、どちらを選ぶべきか検討したい方もいるかもしれません。今回は、今よりも快適な生活を手に入れるのに役立つリノベーションやリフォームに注目し、双方の特徴を詳しく解します。大手ハウスメーカーでの施工事例も紹介するので参考にしてみてください。


リノベーションとリフォームの違いとは


住宅の老朽化や家族構成の変化によって、自宅のリノベーションやリフォーム、または建て替え工事を検討している方もいるでしょう。その中でも、リフォームとリノベーションは似た意味合いを持つ言葉なので、違いが分からないという方もいるかもしれません。まずは、「リノベーション」と「リフォーム」の違いを見ていきましょう。


リノベーションとは、「既存物件に新しい価値を付け足す」こと

名称
意味
リノベーション 
既存物件に新しい価値を付け足す
リニューアル
建物や設備の性能を向上させ、新しいものに改修する
コンバージョン
建物の用途そのものを変更する
イノベーション
既存の商品や仕組みなどに対して、新しい考え方や方法を取り入れ、社会に変革をもたらすこと


「リノベーション(リノベ)」とは、既存の中古物件に対して間取りや配管の変更といった大規模な改修工事を行ない、新築時よりも価値を高めた住まいに蘇らせることを意味します。英語では「renovation」と書き、「革新・修復・刷新」という意味を持ちます。近年、人気の高まっているリノベーションは、マイナスやゼロの状態から、今よりも暮らしやすい住まいにつくり替え、プラスの状態にするイメージです。


リノベーションと似たような意味で使われる言葉に「リニューアル」や「コンバージョン」があります。


リニューアルも「建物や設備の性能を向上させ、新しいものに改修する」という意味を持ちますが、リニューアルよりもさらに付加価値を加えた改修が、リノベーションという言葉で表現されます。


また、コンバージョンとは、「建物の用途そのものを変更する」という意味で、改装によって賃貸オフィスを賃貸住宅に変えるなどが当てはまります。


そのほか、リノベーションとイノベーションも間違われやすい言葉ですが、イノベーションは「既存の商品や仕組みなどに対して、新しい考え方や方法を取り入れ、社会に変革をもたらすこと」を意味します。それぞれ似ている言葉ですが、リノベーションとは意味に違いがあることを覚えておきましょう。


リフォームとは、「老朽化した建物を新築同様の状態に戻す」こと

リフォームとは、老朽化した建物やスペースを修繕し、新築同様の状態に戻すこと。なお、英語の「reform」は「改良」を意味します。壁紙の張替えやトイレ・キッチンなどの設備を変更する場合など、マイナスの部分を修復し、ゼロの状態(新品の状態)に戻す、近づけるような工事のことを指します。


国土交通省が公表した「令和4年度住宅市場動向調査」によると、新築住宅の場合は平均居住年数27.6年でリフォームを実施するケースが最も多いようです。


主なリフォームの動機としては、「住宅がいたんだり汚れたりしていた」が最も多く、次いで「家を長持ちさせるため」「台所・浴室・給湯器などの設備が不十分だった」などとなっています。


参考:国土交通省「令和4年度住宅市場動向調査」


どっちを選ぶ?リノベーションとリフォームの違いを比較


リノベーションとリフォームにはどのような違いがあるのか気になる人もいるのではないでしょうか。今回は、工事費用や規模など3つの違いについて比較してみました。


リノベーションとリフォームの違い<1>費用

リノベーションとリフォームの費用を比較した場合、大規模工事が多いリノベーションの方が、リフォームよりも費用が高くなる傾向にあるようです。


リノベーションにかかる費用は、部分的な工事の場合は100万円~300万円台、大規模な工事になると500万円以上になることもあるようです。全面リノベーションの場合となると、一戸建て住宅で1,000万円~2,000万円程度かかるでしょう。小規模な工事の場合も、その種類は多数に渡るので、リノベーションしたい場所と予算を決めてから依頼先に相談することが大切です。


リフォームにかかる費用は、家やリフォーム箇所の状態により違いはあります。国土交通省が公表した「令和4年度 住宅市場動向調査報告書」によれば、リフォームにかかった資金の平均額は206万円でした。


リフォームにかかる費用相場の一例は以下のとおりです。

キッチンの設置
40~80万円
お風呂
60~150万円
外壁や耐震補強
50~200万円


参考:国土交通省「令和4年度住宅市場動向調査」


リノベーションとリフォームの違い<2>工事の規模

リノベーションは、リフォームより大規模工事になる場合が多いです。一旦全てを壊し建物の骨組みとなる構造体だけにすることをフルスケルトンと言いますが、建物をスケルトン状態にしてから改修する「フルリノベーション」するケースもめずらしくありません。


リノベーションの工事は、中古物件に対して、耐震補強や断熱工事、水回りの配管工事を行うことなどが該当します。また、新築で建てた家を、家族の増減などにあわせて暮らしやすい空間につくり替えたり、住空間をデザイン性の高いものや現代的なスタイルに合わせたりして、間取りや内外装などを変更することなども含みます。


一方、リフォーム工事は、壁紙(クロス)の張り替えや外壁の塗り替え、キッチンやユニットバスなどの設備の交換などが該当します。


リノベーションとリフォームの違い<3>住宅の性能

リノベーションは、設備の改修工事によって既存の建物の用途を変更したり、新築の時以上の新しい価値を生み出すことを意味します。一方、リフォームは、老朽化した住宅設備を新築の時と同等または、近い状態にまで回復させる改修工事のことを指します。住宅性能を向上させたいのか、元の状態に戻したいのかどうかも、リノベーションとリフォームを検討する上で重要なポイントとなるでしょう。


リノベーションのメリット


リノベーションにもリフォームにも、メリットとデメリットがあります。どちらか検討する際は、それぞれの特徴をしっかり理解した上で検討を進めましょう。


<メリット1>自由に設計できる

リノベーションのメリットは、大規模な改修により建物を自分好みに自由に設計できることです。間取りや内装を工夫することで、今よりも暮らしやすさや機能性を高めることができます。バリエーションも多岐に渡るため、ライフスタイルの変化に合わせて家をつくり替えたい方はリノベーションの検討をおすすめします。


<メリット2>物件の資産価値が高まる

設備の交換などを行うリノベーションにより、室内の状態が良くなると築年数の古い中古物件も資産価値を高めることができます。また、居住空間や設備などを新しくすることで、資産価値が下がりにくくなることもメリットと言えるでしょう。


<メリット3>よい立地の物件を選べる

新築物件を購入したい場合、よい立地の建物や土地があるとは限りません。


その点、築古物件のリノベーションを想定して物件選びをすれば、家選びの選択肢が広がります。新築や築浅物件は物件数に限りがあるのに対し、選択できるエリアや物件数が多いからです。もし、希望の立地に建つ中古物件が見つかれば、リノベーションによって好みの住まいに改修することも検討してみてはいかがでしょう。


リノベーションのデメリット


<デメリット1>工期が長く、住み始めるまでに時間がかかる

リノベーションは、リフォームに比べて大規模な工事になることが多く、工期が長めです。フルリノベーションを検討している場合、一戸建ては約1~4カ月の工期が目安となります。設計やリフォーム会社との打ち合わせなどの準備期間も考慮すると、さらに2~3カ月がプラスされるでしょう。すぐには新しい住まいに入居できないため、入居を急いでいる人にとってはデメリットとなります。その期間には仮住まいの費用などがかかることも忘れてはいけません。


<デメリット2>耐震工事など、想定外の費用がかかることもある

リノベーションの対象となる古い中古物件は、建物の性能に不安がある場合も考えられます。例えば、耐震性が低い場合は耐震工事など、予定していた以上の費用がかかってしまうこともあるでしょう。リノベーションは、建物を解体して初めて問題点がわかることもあるので、後から大きな修繕費が発生する可能性があります。こうした想定外の費用に対して準備しておくことが大切です。心配な場合は、物件選びの段階で専門の業者に相談すると安心です。


リフォームのメリット



次に、リフォームのメリット・デメリットについても確認しておきましょう。


<メリット1>工期が短く、費用も抑えられる

リフォームはリノベーションに比べて、表面的な小規模工事の場合が多いため、比較的、工期は短くなります。トイレ交換の場合は、数時間~約1日、ユニットバス交換の場合は約3~4日、畳を6畳のフローリングへの変更する場合なら約1日で終了します。


「古くなった設備の交換だけで良い」「長く家を離れたくない」という方にとっては、リノベーションに比べ費用も抑えられるリフォームが向いているかもしれません。


<メリット2>完成後の状態をイメージしやすい

トイレやユニットバスの交換といった、部分的な修繕工事を行い建物を新築同様の状態に戻すリフォームでは、完成後の状態をイメージしやすいというメリットがあります。現在の家の雰囲気がなくならないので、工事前と変わらない生活スタイルで過ごせるでしょう。


リフォームのデメリット



<デメリット1>設計の自由度が低い

リフォームの場合は、内装の修繕工事や設備の取替え工事がメインとなるため、リノベーションほどの自由度はなく、できることも限られると考えておきましょう。


<デメリット2>デザイン性を重視しづらい

リフォームは、部分的に設備を修繕するため、デザイン性に関して重視することは難しいです。リフォーム箇所とそれ以外の部分にムラが生じることもあり、全体的な統一感がなくなる可能性もあります。


リノベーションやリフォームを行うときの流れ


リノベーションやリフォームの進め方

リノベーションやリフォームをする場合、具体的な進め方について気になる方もいるのではないでしょうか。ケースにより違いがありますが、住んでいる物件を改修したい場合は、以下のような流れが一般的です。


  1. 住まいに対する要望を整理
  2. 施工会社の選定
  3. 現地調査
  4. プランニング
  5. 設計・概算見積もり
  6. 契約
  7. 着工
  8. 竣工、引き渡し


まずは中古物件をどのように改修したいのか、家族で話し合い要望整理をしましょう。その後、リフォームやリニューアル工事を依頼する施工会社を探し、相見積もりをとるなどして依頼先を決定します。


契約が済んだらいよいよ着工となりますが、工事の長さはリノベーションやリフォームの内容によってさまざまです。また、予期せぬトラブルが起こる可能性も十分にあるので、余裕を持ってスケジュール立てができるとよいでしょう。早めに施工会社とすり合わせを行い、契約時には疑問点や不安な点が残らないようにしておきたいですね。


リノベーションやリフォームを行うのときの資金準備

リノベーションやリフォームを行う際に、ローンを利用したいという方もいるでしょう。中古物件を新たに購入する場合は、リノベーションの工事費用も合算し、低金利な住宅ローンを組むことが可能です。


もともとある家を改修したい場合は、一般的な住宅ローンの利用はできず、リフォームローンなどを利用するケースが多いようです。リフォームローンの場合、金利は住宅ローンよりも高くなりますが、補助制度やリフォーム減税が使える自治体もあるようです。急に慌てることの無いよう、資金準備について事前にしっかり確認しておくようにしましょう。


大手ハウスメーカーではリノベーション・リフォーム事例が多数


大手ハウスメーカーでは、長年の実績から培った、さまざまなシステムやノウハウを活かしたリノベーション・リフォームを提案しています。


<リノベーション事例1>
ゆったり暮らせるよう、仕切りを撤去して、広々としたLDKを実現した事例があります。設備機器も一新し、2階の洋室は可動間仕切収納で部屋を仕切り、2人の子ども部屋にしました。

<リノベーション事例2>
築56年の木造住宅が、既存の柱や梁を活かした住まいに大変身した事例があります。昔ながらの区切られた間取りをなくし、大きなひとつの空間にすることで家族が心地よく過ごせる空間に。採光も確保できるようになり、明るく開放的な住まいに変化しました。


このように、ライフスタイルやニーズに合わせた最適なプランを実現でき、資金計画などもサポートしてくれる上、アフターサービスも充実しています。ホームページに事例が多数載っているところもあるので参考にしてみてはいかがでしょう。


リノベーションとリフォームの違いを比較し、どっちを選ぶか検討


リノベーションとリフォームを検討する際は、費用や工事の規模、住宅性能など、双方の違いを比較し、どちらを選ぶのが自身に合っているかを検討すると良いでしょう。建物の老朽化は避けては通れません。今回紹介したメリット・デメリットや進め方を参考に、後悔のないリノベーションやリフォームをできるとよいですね。

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