
床下収納に何入れる?DIYや使い方の工夫、メリット・デメリットを紹介
床下収納を戸建てに設ける場合、何を入れるか、その使い方やメリット・デメリットは気になるところですね。今回は、床下収納を上手に使うために抑えておきたいポイントや、100均アイテムを使ってできるDIYの方法などをご紹介します。
床下収納(床下収納庫)とは、床下に作られた収納スペース
床下収納(床下収納庫)とは、建物の床下に作られた収納スペースのこと。家の床の高さは、基礎となる地面から45cm以上と定められています。よって床下にある広いスペースを有効活用するために誕生したのが床下収納です。主にキッチンの床下に設けられてます。
床下収納はDIYやリフォームで後付けできる?
床下収納は、DIYやリフォームで後から設置することも可能です。
新築購入時には床下収納を設置していなくても、家族が増えるなど、ライフスタイルの変化によって、収納スペースを増やしたいと感じることもあるかもしれません。そのようなケースが想定される場合は、床下収納のリフォームを想定した家づくりを考えておきましょう。具体的には、床下に収納スペースを設けるだけの空間を作っておく必要があります。
また、実際に後付けする場合には、建物の構造や配管の位置なども考慮しなければなりません。DIYでできないこともないですが、専門知識を持ち合わせていないという人は、専門業者に依頼するのがおすすめです。
床下収納の種類
床下収納と一口に言っても、さまざまなタイプがあります。ここでは、よく知られている3つの種類をご紹介します。
1.蓋がはずれるタイプ
1つ目に「蓋が外れるタイプ」の床下収納があります。収納したアイテムの出し入れが容易で、導入費用もほかのタイプと比べ安いのが特徴です。ただし、収納スペースが広くなればその分、外す蓋の枚数が増えるため、使い勝手が悪くなるというデメリットがあります。
2.蓋が固定されているタイプ
2つ目は「蓋が固定されているタイプ」の床下収納です。蓋が扉のようになっているので、蓋をその都度取りはずす必要がありません。ただし、収納したものを出し入れするときに蓋が邪魔になってしまうことがあります。
3.収納スペースがスライドできるタイプ
3つ目が「収納スペースがスライドできるタイプ」の床下収納です。1つの扉で複数の収納場所がとれ、ほかの床下収納よりも広いスペースを確保できることが魅力です。ただし「蓋がはずれるタイプ」より導入費用は高くなります。
床下収納を設けるメリット
本来はデッドスペースとなる床下空間を、収納スペースとして利用できる「床下収納」。設置した場合のメリットをご紹介します。
<メリット1>居住空間を狭めることなく収納スペースを増やせる
床下収納は、もともとある床下空間を利用して作られるため、居住空間を狭めることなく収納スペースを増やすことができます。狭小住宅であっても、床下収納を上手に活用すれば、住み心地の良い居住空間となるでしょう。
<メリット2>家の点検口として利用できる
床下収納は、家の床下点検口と併用することも可能です。床下収納の蓋を開け、床下収納庫本体を取り外せば、そこを点検口にして床下の状態を確認することができます。住まいを効率よく使えるのは嬉しいポイントですよね。
<メリット3>収納スペースとして目立たない
床下収納には、使用頻度の低いアイテムや、人目に触れさせたくないアイテムを隠して収納できるメリットもあります。収納スペースとして目立ちにくい床下という利点を活かせば、生活感がでるアイテムも上手に収納できますよ。
床下収納を設けるデメリット
床下収納には多くのメリットがある反面、デメリットもあります。これから紹介するデメリットを把握し、床下収納を検討しましょう。
<デメリット1>床下収納の枠が「段差」となる
床下収納は、蓋や枠を囲う部分で床に段差ができます。わずかな段差でも、足が引っかかり、つまずいてしまうことが考えられるでしょう。また、段差の部分にゴミが溜まることもあり、こまめな掃除が必要となる点にも注意が必要です。
<デメリット2>収納物の出し入れがしにくい
床下収納に収納した物を出し入れするためには、かがんで腰を曲げる必要があります。足腰に不安がある方や、高齢の方には使いにくいかもしれません。収納物の出し入れがしにくいという理由からあまり使わなくなるケースもあり、後悔の原因となってしまうことも考えられます。
床下収納に何を入れる?おすすめのモノを紹介
床下収納には何を入れるのが適しているでしょうか。おすすめのアイテムをご紹介します。
長期保存品
普段から長期保存できる食品をストックしている家庭も多いのではないでしょうか。床下は湿度が高い傾向にありますが、未開封のもので長期保存が可能な食材であれば、問題なく保存できます。例えば、次のような食品を置いておくことが可能です。
- 缶詰
- 味噌
- ビン、ペットボトルなどの飲料水 など
ここで注意してほしい点は、「米」や「インスタント食品」はそのまま保存しないようにすること。家の中にはこれらの食品を好むコクゾウムシやメイガなどといった虫がいます。たとえ未開封であったとしても、虫が繁殖する可能性もあるため、床下収納庫に長期間入れておく場合は、密閉容器等に入れて保存するのがおすすめです。
使用頻度の低いもの
床下収納は、普通の収納より出し入れが大変で体に負担がかかります。毎日使うような物の収納は避け、使用頻度の低いアイテムを収納するとよいでしょう。
- 卓上コンロ
- ホットプレート
- クリスマスツリーなど年に1回のイベントでしか使わないインテリアグッズ など
以上のようなアイテムなら出し入れの頻度も低いため、体への負担も少ないはずです。
日用品のストック
床下収納は、洗剤やティッシュペーパーなど、湿気や温度の影響も受けにくい日用品をストックするのにも向いています。床下収納があることで、収納場所を気にすることなく、特売日などに買いだめしておくことができますね。
防災アイテム
床下収納は、防災グッズの収納場所として活用することも可能です。床下収納に防災グッズがあることを家族全員で共有しておき、もしものときに備えてましょう。ただし、地震の際に床が壊れて取り出せないという事態になっては元も子もありません。耐震補強のされた床下収納であることが前提です。
床下収納を活用する際の注意点
普段目に見えない場所である床下収納。きちんと整理整頓して使わないと、何が入っているかわからなくなったり、場合によっては虫やカビが発生してきたりする可能性もあります。ここからは、上手に収納するポイントをご紹介します。
出し入れを考えて軽いものを収納する
床下収納庫は、重たい物の収納には適していません。場合によっては無理な姿勢をとって腰などを痛めてしまうケースもあるため注意が必要です。出し入れをすることを考えて、できるだけ軽いものを収納するようにしましょう。
上から見て分かりやすいように整理する
床下収納は、上から床の下を見下ろすことになるので、どこに何を収納してあるのか、一目でわかるように整理しておくと使い勝手のよい収納スペースとなります。また、下から上に積み重ねて収納してしまうと、下のアイテムが取り出しにくくなってしまうので、並べて収納するなど収納方法を工夫するのがよいでしょう。
湿度が高くなりやすいため、虫・カビ対策をする
キッチン下に床下収納を設ける場合、水道管や排水管などが近くにあるため、床下の中でもとくに湿度が高くなりやすいです。そのため、ゴキブリなどの虫が出てきたり、カビが発生したりすることがあります。対策として以下のような工夫を行うとよいでしょう。
- 新聞紙を敷いて湿気を吸収しやすい状態にしておく
- 除湿剤も一緒に入れておく
- スペースに余裕をもたせて収納する
あらかじめ虫が寄ってこない環境づくりをしておくことが大切です。もちろん、定期的な掃除も効果的。空気の入れ替えもして清潔に保つとよいですね。
床下収納の使い方のアイデア・DIYの方法も
床下収納のメリット・デメリット、収納する際のおすすめアイテムをお伝えしてきました。ここからは、床下収納の上手な使い方、工夫できる収納アイデアや、簡単にできる収納庫内のDIYの方法をご紹介します。どれも手頃な100均などで手に入る商品でできるため、ぜひ参考にしてください。
<アイデア1>取っ手のあるカゴ・ケースに分類して「ラベリング」を活用
床下収納は、一目で何かわかるよう収納するアイテムを分類し、アイテムごとカゴやケースに収納して「ラベリング」するのがおすすめです。このとき使用するカゴやケースは、取っ手付きが便利でしょう。ラベリングと併用することで、どこになにがあるのか一目瞭然になるほか、簡単に出し入れができ、見た目もスッキリした印象になりますね。
<アイデア2>突っ張り棒で無駄になる空間を活用
床下収納は「深さ」があるのが特徴です。収納スペースの上部が空いている場合は、突っ張り棒を使うことで、収納スペースを増やすことができます。
たとえば、突っ張り棒を2本設置し、結束バンドやS字フックなどを利用して、その間にカゴをかければカゴ収納ができあがります。スライドして動かせるようにしておけば、下に置いた物も取り出しやすいでしょう。カゴの中にはスポンジなど軽いものを、その下には重量のあるものを収納すると無駄なく収納スペースを使えます。
<アイデア3>ファイルボックスが仕切り収納に便利
書類などを入れておくための「ファイルボックス」も、床下収納に使えます。ファイルボックスを組み合わせることで仕切りができるので、アイテムごとに分ける時に便利です。背が高いファイルボックスを使えば、洗剤など高さがあるアイテムの収納にも丁度よいでしょう。床下収納の幅に合わせてうまく組み合わせたいですね。
大手ハウスメーカーで床下収納のある家のアイデア
大手ハウスメーカーは、これまでの実績とノウハウを活かし、アイデアの詰まった床下収納を提案してくれるでしょう。例えばキッチンや洗面所など、どこに設置するかシーンに合わせて収納タイプを変えられたり、蓋にも断熱材が付いていて、床下の冷気が居住空間に侵入するのを防いでくれたりする床下収納もあります。希望に沿うタイプの床下収納を選べるとよいですね。さまざまなハウスメーカーを見比べて、理想のマイホームづくりができる施工会社を探しましょう。
関連記事:大手ハウスメーカーの特徴を一覧で比較!工務店との違いやおすすめポイント
床下収納はいる?いらない?使い方を考えて検討を
床下収納(床下収納庫)は、床下空間を利用した収納スペースです。目立たなく収納でき、使い方次第で使い勝手のよい収納場所となります。一方、収納する物によっては体に支障をきたしてしまったり、虫やカビが発生してしまうデメリットも。
床下収納をつくる際は、自分に合った種類を選び、ボックスやカゴなども工夫して取り入れ上手に活用しましょう。メリット・デメリット、アイデアや真似できそうなDIYを参考にして、快適に暮らせる床下収納のあるマイホームを建てられるとよいですね。