
「ホテルライクな家」とは?非日常を楽しむ魅力と家づくりのコツ
ホテルのような、生活感がなく高級感溢れる注文住宅を建てたい方もいるのではないでしょうか。今回は、ホテルライクな家のメリットやデメリットのほか、内装や外観のポイント、ホテルライクな家を建てる際に気をつけたいことをご紹介します。
ホテルライクな家の魅力
ホテルライクな家とは、ホテルのような清潔感や高級感、非日常感を味わえる家のこと。日々の暮らしのなかでも、ホテルに宿泊しているような特別感を楽しめることが魅力です。
デザイン性が高く、上品さやリラックス感のある家は、訪れるゲストにも喜んでもらえることでしょう。
一方で、一時的な滞在を想定しているホテルと長期間生活をする住宅とでは目的や設備などが異なるため、ホテルライクな家づくりではメリットやデメリットを理解した上で、暮らしやすい工夫をする必要があります。
ホテルライクな家のメリット3選
まずは、ホテルライクな家を建てることで得られるメリットを見ていきましょう。
デザイン性が高くおしゃれな空間になる
部屋や家全体のデザインをホテルのようにトータルコーディネートすることで、統一感のある家になります。シンプルなデザインをベースに要所でアクセントを加えると、デザイン性の高いおしゃれな雰囲気を味わえるでしょう。
高級感のある上質な時間を過ごせる
レザーや人工大理石、アクセントウォールなど、高級感のある素材や設備を使った家では、高級ホテルやリゾートホテルの滞在時のように上質な時間を過ごせます。家の中での充実度が上がるため、日々の生活の満足感を底上げしてくれるでしょう。
広々とした部屋でリラックスできる
ホテルのようにすっきりして広々とした部屋は開放感があり、居心地が良くリラックスできる空間を実現できます。不要な物を出しっぱなしにしないことで生活感が抑えられ、ホテルのような非日常感を味わえるでしょう。
ホテルライクな家のデメリット3選
ホテルライクな家を建てることで懸念されるデメリットを、対策と一緒にご紹介します。
費用がかかる
ホテルライクな外装や家具、設備を導入すると、一般的な戸建て住宅よりも費用がかかります。非日常感や特別感を演出しようとするほど高級注文住宅になるため、事前に優先したいポイントを家族と相談したり、予算計画を立てたりしながら家づくりを進めましょう。
模様替えが大掛かりになる
ホテルライクな家は、テーマやコンセプトに合わせて外装や内装をトータルコーディネートをしています。そのため、将来模様替えやテーマ変更をしたいときには大掛かりになり、その分費用がかかる可能性があります。
家具の入れ替えや買い足しをする際は、デザインや色が元の雰囲気と調和するかを検討しましょう。
日常生活が不便に感じることもある
物を出しっぱなしにせず生活感を出さないことで、清潔感や非日常感を味わえるホテルライクな家。頻繁に使用するものも収納しておく必要があるため、生活をする上で不便だと感じる方もいます。
実際の生活で不便さを感じないかを事前に考慮した上で、自分や家族とホテルライクな家の相性を探ってみると良いでしょう。
ホテルライクな家の内装のポイント
生活感がなく、非日常的な空間が魅力のホテルライクな家づくりでは、生活のしやすさや過ごしやすさを兼ね備えることが重要です。ホテルライクな家の内装のポイントを見ていきましょう。
余白のある間取りや内装にする
空間にゆとりをもたせると、ホテルのように開放感のある内装になります。天井を高くするか吹き抜けにしたり、スケルトン階段にしたりすると、空間を縦に長く活用できます。
空間を横につなげるためには、窓の先にテラスや庭を配置して奥行きを出すと良いでしょう。また、壁紙やカーテン、建具の色を明るめの同系色にすると、部屋をより広々と感じられます。
隠す収納スペースと見せるスペースを分ける
ホテルライクな家を維持するためには、各部屋で使い終わった物を収納する習慣が大切です。しかし、収納場所が足りなくなると物が出しっぱなしになったり、新たに収納用の家具を配置することで部屋が狭くなったりすることもあります。
それらの懸念を解消するためには、間取りを考える段階で大容量の収納スペースを確保しておくと良いでしょう。過ごす時間が長いリビングにはもちろん、キッチンにはパントリー、玄関には土間収納やシューズクロークの設置などを検討してみてください。
また、玄関や廊下にアートスペースをつくり、見せる収納として活用するのもホテル感を演出する手段のひとつです。
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素材や設備にこだわる
素材や設備にもこだわると、ホテルのような高級感のある家に近づきます。特に面積が広い部分は家の印象を大きく左右するため、床や壁、天井の素材や質感は重点を置きたいポイントです。
また、定期的に使用し目につきやすい水回りや玄関に、デザイン性の高いものや素材にこだわった設備を配置するのも良いでしょう。ほかには、勾配天井にしたり断熱性能の高い設備を導入したりと、家の機能性自体を高める方法もあります。
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使う色を絞り込む
ホテルライクな家の色味は、3色程度でシンプルに構成されることが多いです。使用する色を絞り込むことで、家全体の雰囲気をトータルコーディネートしましょう。
ホワイト、ブラック、グレーなどの無彩色をベースに、アクセントカラーを取り入れるホテルもあります。配置する家具の色も同じトーンから選ぶと、統一感を演出できます。
照明を上手に活用する
照明は部屋の雰囲気づくりに一役買います。やわらかな明るさや色味の間接照明やダウンライトなどを上手に活用すると、ホテルのような非日常感を演出できるでしょう。
また、リビングや玄関にデザイン性の高い照明をつけると、インテリアの主役になります。アクセントがほしい部屋には、照明の色や明るさにこだわったスポットライトやペンダントライトを配置するのもおすすめです。
ホテルライクな家の外観のポイント
ここでは、ホテルライクな家づくりの際に押さえておきたい外観のポイントを解説します。
シンプルなデザインにする
外観はシンプルなシルエットで仕上げると、ホテルのような洗練された印象になります。出窓や寄棟屋根のような全体的に凹凸のあるデザインよりも、外壁をフラットにし、片流れ屋根や陸屋根にするなどシームレスなシルエットにしましょう。
高級感のある素材を使用する
外観のデザインはシンプルにしつつ、素材で高級感を演出すると、よりホテルのような外観になります。外壁や屋根、玄関ドアや窓枠などの素材は、上質感や重厚感のあるものを選びましょう。
また、外構には石材や天然木材、タイル、レンガなどを使用すると高級感がアップします。
窓の配置を工夫する
窓の大きさや並び方は家の印象を大きく左右するため、間取りを考えるときに一緒に検討しておきたいポイントです。
大開口の窓やFIX窓は、外観にも高級感をもたらしてくれるでしょう。一方、小さくても同じサイズの窓を等間隔で配置することで、デザイン性が高い印象をつくれます。
ホテルライクな家を建てるときに気をつけたいこと
ホテルのような家を建てるときに、気をつけておきたいことをご紹介します。
具体的なイメージを描いておく
ホテルと一口に言っても、世の中にはさまざまなコンセプトやデザインのホテルがあります。具体的なイメージをもっていないと、理想とするホテルライクな家に近づけないかもしれません。
ハウスメーカーに家づくりの相談をする際は、好きなデザインや雰囲気のホテルを資料として共有したり、どの部分が好きなのかを具体的に伝えることで、より理想に近い家づくりを目指しましょう。
予算の上限や優先順位を決めておく
高級感を演出する部分も多いホテルライクな家づくりは、こだわる部分の大きさや広さ、数などによって費用も高額になります。あらかじめ予算の上限を決めておき、こだわりたいポイントに優先順位をつけておきましょう。
ホテルライクな注文住宅が得意なハウスメーカーに依頼する
ハウスメーカーを選ぶ際は、ホテルライクな家づくりが得意なメーカーを選びましょう。大手ハウスメーカーであれば、さまざまな施工事例があり、担当者が豊富な知識と経験から、希望に沿った提案をしてくれます。
「具体的な設備や色のイメージがわかない」という場合は、各ハウスメーカーのカタログを請求したり、住宅展示場を見学したりするのもおすすめです。
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生活感を出さずに暮らしやすいホテルライクな家を目指そう
ホテルライクな家づくりでは、ホテルに宿泊しているような非日常感を楽しむために、「生活感を出さないための工夫」と「生活しやすいための工夫」がどちらも必要です。
家を建て終わった後からは変更できない部分も多く、トータルコーディネートが鍵になるため、間取りや内装・外観、設備を検討する段階できちんとイメージを膨らませておきましょう。今回ご紹介したポイントを押さえながら、満足度の高い家づくりができると良いですね。