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【軽量鉄骨・木造】住宅の寿命はどのくらい?耐用年数の違いや長く住むためのコツを解説

家選びネット公式 (ie-erabi.net) 2022-03-27
基礎知識

一戸建て住宅の寿命をご存知でしょうか。一戸建て住宅を新築する際、理想のマイホームに何年住むことができるのか知りたいと思う人もいますよね。注文住宅と建売住宅で寿命が違うのかや、リフォームなどに必要な修繕費が気になる人もいるかもしれません。今回は、木造住宅や鉄骨住宅の寿命の考え方や、一戸建て住宅の寿命を延ばすコツなどをご紹介します。


新築一戸建て住宅の耐用年数と寿命


一戸建ての耐用年数は寿命を指すわけではない

住宅の「耐用年数」と聞くと、一戸建て住宅の寿命のことかと思われる方もいるのではないでしょうか。住宅の耐用年数には、以下のような4つの種類があります。


  • 法定耐用年数
不動産の減価償却費用を計算するために、税法で定められた一律の年数
  • 物理的耐用年数
建物の躯体や構造材が物理的原因や化学的要因により劣化し、限界性能を下回る年数
  • 経済的耐用年数
物理的・機能的視点だけでなく、市場価値を含めた年数
  • 期待耐用年数

通常の維持管理の範囲内で使用可能な年数


一般的によく聞かれる法定耐用年数は、不動産価値を公平に算出するために、国が設定したものです。住宅に住めなくなる、修繕やメンテナンスが必要になるといったような、住宅の寿命を指す訳ではありません。


また経済耐用年数とは、住宅を売却する際の査定で、市場で価値があると認められる期間のことです。耐用年数にはさまざまな意味があり、住宅の寿命と耐用年数は決してイコールではないことを把握しておきましょう。


では一戸建て住宅の寿命は何年と言われているのでしょうか。住宅の種類別に見ていきましょう。


木造住宅の寿命

木造住宅は、日本の建築物で多く見られる建築様式です。減価償却の計算に用いられる法定耐用年数は22年となっていますが、木造住宅の本来の寿命である物理的耐用年数は約80年とも言われています。骨組みや基礎、軸組に使用される木材の耐久性から計算すると約80年、適切に乾燥が保たれ、材に腐食の被害がなければ80年以上経っても住むことができるそうです。


中古住宅の場合、この法定耐用年数を超えると価格が下がる傾向にありますが、適切にメンテナンスがなされていれば、そのまま住んでも問題ないでしょう。購入前に点検をして、必要に応じてリフォームや修繕などをすれば、寿命と言われる年数以上住むこともできます。


よく「木造住宅の平均耐用年数は30年」といった声も聞かれますが、これは新築から30年ほど経つと、建て替えや住み替えのために木造住宅を取り壊している人が多いためだと考えられます。


築30年以上経過した家は現在とは異なる耐震基準で建築された家が多いため、建物を支える構造部材である躯体が脆弱なケースも多いです。現在の建築基準法上の耐震基準を満たすためには多額のリフォームや修繕費用がかかるため、建て替えや取り壊しを検討する人が多いのでしょう。


鉄骨住宅・鉄筋コンクリート住宅の寿命

鉄骨住宅の法定耐用年数は、一戸建ての場合、軽量鉄骨プレハブ造なら19年または27年、重量鉄骨造の場合だと34年です。マンションなどの鉄筋コンクリート造の場合は、法定耐用年数が非常に長く47年となります。


物理的耐用年数も木造住宅に比べて長く、建材であるコンクリートの耐久性から算出すると、寿命は117年から120年とも言われています。適切なメンテナンスやリフォームを行えば、法定耐用年数よりも大幅に長く住み続けることができるでしょう。


新築に限らず、中古住宅の場合でも同じことが言えます。不動産会社に築何年の物件かをきちんと確認し、寿命を延ばすために何年目頃にリフォームや修繕が必要になるかを考えておくと安心ですね。


一戸建ての寿命を短くする要因


木造住宅や鉄骨住宅といった工法に関わらず、日頃の扱い方や手入れの仕方によって、建物の寿命は大きく変わります。また、一戸建てが老朽化したとき、リフォームするよりも、建て替えや住み替えの方がよいと判断し、一戸建てを手放す人が多くいるのも寿命を短くしている要因と考えられます。


家族構成の変化や、災害などの外的要因も一戸建ての寿命を短くしているでしょう。新築から30年が経過すれば、子どもたちは独立し、老後のためバリアフリーに配慮した住宅を望む人も多いです。大規模なリフォームに費用をかけるよりも、建て替えを選択する人もいるでしょう。さらに、自然災害や都市開発などの外的要因により、建て替えを余儀なくされるケースもあります。


住宅の購入を検討している人の中には、建売住宅は注文住宅と比べて「寿命が短いのではないか」と気になる人もいるようですが、基本的に、注文か建売かは寿命と関係ありません。建物ごとの使用材料や施工品質、扱い方次第で寿命が変わることを覚えておきましょう。


一戸建ての寿命を延ばすためのコツ


せっかく手にしたマイホーム。住宅ローンが払い終わる時期の築30年で寿命を迎えるのはもったいないですよね。どうすれば一戸建ての寿命を延ばすことができるのでしょうか。マイホームに長く住み続けるためのポイントをご紹介します。


こまめな手入れや点検

日頃から掃除をして住まいを快適に保つのはもちろんのことですが、外回りと水回りは特に気をつけてこまめにチェックするようにしましょう。具体的には、外回りは外壁のひび割れや雨どいの詰まり、割れがないかを確認するとよいでしょう。


水回りはサビ・カビを防止しこまめに掃除することで、ちょっとした不具合を見つけやすくなります。フローリングも、傷みを防ぐためにワックスがけを定期的に行うことをおすすめします。


定期的なメンテナンスやリフォーム

マイホームを手にしたら、定期的なメンテナンスや必要に応じたリフォームをすることで、一戸建ての寿命を延ばせるでしょう。自分で点検できない箇所や、破損しているかどうかの判断が難しい場合もあります。


そこはプロに定期的な点検をしてもらうと安心です。何か不具合があったとしても、早期に対処することで被害やメンテナンスやリフォームといった修繕費を最小に抑えることができるので、結果的に住宅の寿命を延ばすことができます。


一戸建ての寿命を延ばすために必要な修繕費


一戸建てにかかる修繕費は、目安として30年間で約500万円前後と言われています。この金額は一括で必要なものではなく、不具合の場所や状況によってお金のかかる時期と金額が変わります。マンションの修繕積立金のように、毎月1万円~1万5千円くらいを積み立てるなど、修繕費として計画的に貯金をしておくと安心ではないでしょうか。


ハウスメーカーなら一戸建ての寿命を延ばすアフターサービスも充実


大手ハウスメーカーでは、定期的な住宅の点検や、24時間365日対応してくれるアフターサービスが充実しています。点検のときに日常のお手入れ方法を聞いてみたり、生活をしていて気になることがあればすぐ質問したりしましょう。そうすることで、一戸建ての寿命を延ばし長く快適に暮らすことができます。リフォームが必要な時期も、点検の際に相談してみるとよいでしょう。


鉄骨と木造住宅の比較ポイントを詳しく知りたい方はこちら
【鉄骨と木造】ハウスメーカーで建てるならどちら?比較やメリット・デメリット


新築一戸建ての寿命は日頃の手入れとメンテナンスで変わる!


新築一戸建て住宅の寿命は、木造住宅や鉄骨住宅といった工法に関わらず、日々の手入れや適切な時期のリフォーム次第で大きく変わります。注文住宅や建売住宅などこれから一戸建てを購入する方は、お気に入りの家で長く住み続けられるよう修繕費用をしっかり積み立て、メンテナンスに備えておけるとよいですね


建売住宅の寿命について詳しく知りたい方はこちら

建売住宅の寿命は?30年以上住むために知っておきたい建売の選び方

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