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注文住宅で費用を賢く削る方法!予算オーバーの原因や対策も紹介

家選びネット公式 (ie-erabi.net) 2025-02-27
費用・制度

注文住宅を建てる際、予算相場や予算オーバーになったときのコストダウンについて気になっている方も多いのではないでしょうか。事前に予算シミュレーションをしておきたい方もいるかもしれません。今回の記事では、年収を基準とした注文住宅の予算の決め方やコストダウンのポイント、逆にコストを削らない方がよいところについてご紹介します。


注文住宅の予算を考えるときに気になること


マイホームは、人生における大きな買い物のひとつですよね。資金計画を立てる際、周りの人たちが注文住宅にどれくらいの予算をかけているのか、気になる方も多いのではないでしょうか。


注文住宅の建築費用の相場

毎年度国交省が公表している住宅市場動向調査報告書によると、2023(令和5)年度の注文住宅の購入費用の全国平均は、土地購入資金を除く注文住宅の場合で4,319万円、土地購入資金を含めた場合で5,811万円となっています。また、地域別の費用相場は以下のとおりです。


「土地購入資金を除く注文住宅の場合」


首都圏
5,466万円
中京圏3,843万円
近畿圏5,290万円
その他の地域3,771万円
全国平均4,319万円


「土地付き注文住宅の場合」


首都圏
7,553万円
中京圏5,432万円
近畿圏8,083万円
その他の地域4,843万円
全国平均

5,811万円


注文住宅の予算相場は、建築する地域や住宅の規模などによって大きく変動します。特に注文住宅は、設備や仕様を自分で選べるため、設計段階で予算オーバーになりやすい傾向があります。


参考:国土交通省住宅局「令和5年度 住宅市場動向調査 報告書」

【関連記事】予算決定前に知っておきたい住宅購入者の「予算と購入金額の差」


注文住宅の予算の決め方

注文住宅の購入資金は、「頭金+住宅ローン」でまかなうのが一般的です。そのため、予算を決める前に、頭金として用意できる金額と住宅ローンの借入可能額をシミュレーションしておくとよいでしょう。ここでは、それぞれの予算を決める際の考え方についてお伝えします。


頭金

家づくりの頭金は、貯金や親からの援助で支払う方が多いでしょう。貯蓄から頭金を捻出する場合は、万が一に備えた「生活予備費」と、車の買い替えや子どもの教育費といった「将来の貯蓄」を手元に残すことが大切です。


生活予備費は、一般的な会社員の場合、生活費の3~4カ月分が目安とされています。日頃から家計を管理し、貯金として残しておくべき金額を確認しておきましょう。


住宅ローン

住宅ローンは、収入を参考に毎月無理なく返済できる金額に基づいて決めると安心です。一般的に、住宅ローンの年間返済額は年収の25%以内に抑えることが推奨されています。


また、インターネット上には簡単な情報入力で住宅ローンの返済シミュレーションができるツールがたくさんあるので、家づくりの資金計画を立てる際に活用してみてはいかがでしょうか。


【関連記事】注文住宅の費用内訳を詳しく紹介!相場や予算シミュレーションのポイントも


注文住宅の予算オーバーの原因は?費用削減のチェックリスト



注文住宅の費用で、予算オーバーの要因と削減ポイントをまとめました。


項目削減可能な費用
土地に関する費用
  • 土地代
  • 地盤改良費
  • 古家解体費
  • 設備(水道・ガス)引き込み工事 など
住宅建築費用
  • 建材費
  • プラン設計費
  • 外構費
  • 設備費 など
住宅ローン契約時の費用
  • 保証料
  • 事務手数料
  • 火災保険料 など


注文住宅は、どこまでこだわるかによって予算が大きく変動するため、予算オーバーの金額を一概に言うことはできません。しかし、当初の予算から数百万円オーバーするケースも珍しくないようです。理想を追求しすぎると、予算オーバーの金額が予想外に高額になってしまうこともあるため注意が必要です。


注文住宅で予算オーバーとなった場合の対処法


自由設計の注文住宅は、理想の住まいを形にできる魅力的な選択肢です。しかし、設計にこだわりすぎると予算オーバーになりやすいという側面もあります。そこで、注文住宅の建築費用を予算内に収めるための具体的なポイントを項目ごとにご紹介します。


土地


費用がかからない土地を選ぶ

土地にかかる費用を抑えたい場合は、地盤に問題がなく、更地で建築可能な物件を選ぶとよいでしょう。土地の状態によっては追加費用が発生する場合があります。


例えば、地盤の状態が悪い土地では、地盤改良工事が必要となり、数十万円から数百万円の費用がかかることがあります。また、これまでに建物が建築されたことがない土地では、水道やガスの引き込み工事が必要となったり、既存の建物が残っている「古家付き土地」の場合、建物の解体費用が発生したりする可能性があることを覚えておきましょう。


エリアを広げて探し直す

土地代自体が予算オーバーの場合は、「エリアを広げて探す」「変形地も候補にいれる」などの条件で探し直すことで、費用を抑えられる可能性があります。便利な立地にこだわると、土地の購入費は高くなりがちです。建物の予算に合わせて柔軟に検討することで、土地の価格を抑え、その分を建物の予算に回すことができます。


【関連記事】マイホームの土地探し。探し方のポイントや期間、方法など


建物


坪数や延床面積を抑える

施工会社の多くは、建築費用を延床面積に基づいて算出します。そのため、住宅に必要な広さを慎重に検討し、延床面積を最小限に抑えることで、建築費の削減が期待できます。


また、廊下や階段などの必要最低限なスペースを削減する一方で、延床面積に含まれない吹き抜けやロフトを効果的に導入することで、空間を有効活用しつつ、開放的で快適な住まいを実現できます。


建物の形状をシンプルにする

建物の形状は、凹凸をできるだけ減らしたシンプルなものにすることで、建築コストを大幅に削減できます。例えば、1階と2階の床面積が同じ総2階建ては、外壁や屋根の面積を最小限に抑えられ、材料費と施工費の両方を節約できます。


また、面積が広い屋根も同様に、複雑なデザインは材料のロスや施工の手間を増やし、コストアップにつながります。屋根のデザインは建物の外観に左右されますが、片流れ屋根のようなできるだけシンプルな形状を選ぶと、コストを抑えつつ、スタイリッシュな外観を実現できます。


間取り・内装


間取りをシンプルにする

部屋数が多い間取りは、その分、壁やドアなどの建材が増えるためコストアップにつながります。設計段階では、本当に必要な部屋数を検討し、できるだけシンプルな間取りにすることで、コストを抑えられます。


部屋数に悩む場合は、将来的に子どもが成長することを考えて設計してみてはいかがでしょうか。例えば、子どもが小さいうちは、広い部屋をパーテーションなどで仕切って、空間を分けて活用することができます。子どもが巣立ったあとには、仕切りをなくして広い部屋として利用できるので、ライフステージの変化に合わせて柔軟に対応できるでしょう。


ドアや窓などの開口部を減らし、サイズを抑える

ドアや窓などの開口部を減らすこともコスト削減に効果的な方法です。開口部が減れば、建材費だけでなく、設置費用も抑えられます。


また、ドアや窓は一般的にサイズが大きくなるほど高価になります。そのため、必要な採光や通風を確保しつつ、できるだけ小さいサイズを選ぶようにしましょう。さらに、工費のかかる特注サイズではなく規格サイズにすることで、コストを抑えることができます。


設備・その他


水回りを集中させる

キッチンやお風呂、トイレ、洗面所などの水回りを1カ所にまとめると、配管工事費を削減でき、コストダウンにつながります。トイレは1階または2階のみに設置する、お風呂と洗面所は隣接させるなど、水回りを集中させる間取りを検討してみてはいかがでしょうか。


フェンスや門扉などの外構は必要最低限に絞り込む

フェンスや門扉、カーポートなどの外構は、家の印象を大きく左右しますが、同時に建築費用を押し上げる要因にもなります。本当に必要なものだけを選び、不要なものは思い切って省きましょう


庭づくりも同様に、デザインにこだわりすぎると費用が高額になってしまいます。予算オーバーになりそうな場合は、ハウスメーカーや施工会社に早めに相談し、フェンスの材質を見直す、門扉のデザインをシンプルなものにするなど、具体的なコストダウン策を提案してもらいましょう。


注文住宅で予算で削ると後悔するポイント


これまで注文住宅の費用を抑える方法について解説してきましたが、一方で、削ってしまうと後悔につながりやすい部分もあります。下記の項目に関しては、可能な限り予算を確保することをおすすめします。


耐震性や耐火性

万が一、地震などの災害が起こった場合のことを考え、耐震性や耐火性に関わる構造や資材、工法の変更によるコストダウンは避けたいところです。これらを削ってしまうと、地震や火災などの際に建物が倒壊したり、燃え広がったりするリスクが高まります。安心して長く住み続けるために、しっかりと予算を確保することが重要です。


防犯性

家づくりにおいて防犯対策は、家族が安心して暮らすために欠かせない要素です。コストダウンを意識するあまり、セキュリティ面がおろそかになってしまっては元も子もありません。鍵や扉、窓などの設備は、防犯性の高いものを選びましょう


外構に関しても、コストダウンできる部分とそうでない部分を見極める必要があります。あまりにも外から丸見えの状態の家だと、空き巣や強盗の被害に遭う可能性が高まります。


断熱性と気密性

日々の暮らしの質に直結する住宅の断熱・気密性能も、予算を削ると後悔するポイントです。性能が不十分な家は、外気温に左右されやすいため、夏は蒸し暑く、冬は寒いという過酷な環境になりがちです。その結果、冷暖房費がかさむだけでなく、室内の温度差が健康リスクを高める可能性があります。


コストの削減を考えるときには、まずコストダウンしない方がよい部分をピックアップしておくことが大切です。


サービス内容を比較検討して信頼できるハウスメーカー選びを



注文住宅では、見積もり内容が同じでも、施工業者によって価格に差が出ます。そのため、複数の業者から相見積もりを取りましょう。その際、外構工事費も含めた見積もりを依頼して比較し、おおよその相場を把握しておくことが大切です。


ただし、価格のみで判断すると後々後悔する可能性があります。住宅性能やその他のサービス内容も考慮し、総合的な満足度で施工業者を選ぶことをおすすめします。ハウスメーカーの営業マンに相談すれば、予算に応じた住宅プランでどのような家が建てられるのか、実例を交えて提案してもらえるでしょう。


【関連記事】大手ハウスメーカーの特徴を一覧で比較!工務店との違いやおすすめポイント


予算オーバーしたら、まずはコストダウンできる箇所を見極めよう


今回の記事では、注文住宅の予算決めのポイントや、予算オーバーしてしまった場合のコストダウン方法をご紹介しました。注文住宅の購入予算を決める際は、生活予備費を確保した上で頭金を捻出するほか、年収を参考に住宅ローンの返済額をシミュレーションすることが大切です。


もし予算オーバーになってしまった場合は、建物の形状や間取りをシンプルにしたり、水回りを1カ所に集めたりすると、コストダウンにつながります。家族で優先順位を話し合いながら、予算内で理想の住まいを実現できるとよいですね。

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