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注文住宅の費用内訳を詳しく紹介!相場や予算シミュレーションのポイントも

家選びネット公式 (ie-erabi.net) 2023-08-04
費用・制度

注文住宅の購入を検討するとき、いくらでどのような家が建つのか気になる方もいるのではないでしょうか。住まいの実例や、オプションを加えた場合に必要な予算が気になる場合もあるかもしれません。今回は、注文住宅にかかる費用の内訳のほか、資料をもとに費用相場や1000万円台から4000万円台で建てられる住まいのプランを紹介します。ぜひマイホームの資金計画を立てる際の参考にしてください。


注文住宅にかかる費用の内訳



注文住宅を建てるにあたって、予算の計画に悩む方が多いでしょう。注文住宅を建てるときは、大きく分けて「土地の購入費」と「家の建築費」「その他の諸費用」の費用に分けられます。まずは、それぞれの項目において、発生する費用の内訳を見ていきましょう。


土地の購入費

土地を持っていない方は、土地を探して購入しなければなりません。土地を購入する際には、土地代金のほか、不動産会社への「仲介手数料」や、所有者を変更するための「登記費用」などがかかります。購入後には、不動産取得税が課されることも覚えておきましょう。土地購入時にかかる費用の内訳は以下の通りです。


<内訳例>
費用項目
内容
土地代
土地の売買代金
仲介手数料
売買の手続きを依頼する不動産会社へ支払う費用。土地の売買代金によって異なる
印紙代
土地の売買やローンの借入契約書にかかる印紙税
登録免許税
所有権移転の登記手続きの際に発生する税金
司法書士への報酬
土地の登記に関する手続きや、ローンの抵当権設定を司法書士に依頼する場合に発生する
住宅ローンを借りる際にかかる手数料・利息
つなぎ融資を利用する場合は、その分の利息も発生する
不動産取得税
不動産取得により発生する税金
固定資産税・都市計画税
土地の所有にかかる税金
※土地の売買代金には消費税は発生しません。しかし、仲介手数料や司法書士への報酬などには、消費税が課税されます。


家の建築費

【本体工事費】建物の建築費用

注文住宅の建築費として、建物本体を建築するための費用があります。金額は総費用の約75%程度かかると言われています。不動産広告にはこの価格が基本的に表示されており、注文住宅を考える際の参考としている方も多いのではないでしょうか。本体工事の内訳は条件によって異なりますが、以下のような項目に分けられます。


<内訳例>

費用項目
内容
仮設工事
足場の組み立てや仮設電気、水道、トイレの設置にかかる工事
基礎工事
構造全体を支える基礎(土台)をつくるための工事。主にベタ基礎と布基礎の2種類に分けられる
木工事
木材の加工や組み立て、取り付けにかかる工事
外装工事
外壁や屋根、塗装、壁のサイディングにかかる工事
内装工事
床やタイル、クロス貼りなどの装飾工事
電気・水道工事
壁、床下、天井裏に電気の配線、水道管の配管を行う工事
住宅機器設備工事
お風呂やキッチン、トイレなど設備設置にかかわる工事
空調工事
空調ダクトや24時間換気のための換気口の取り付けにかかる工事


【関連記事】ベタ基礎・布基礎とは?見た目やメリット・デメリットの違いを紹介


【付帯工事費】本体工事費以外の工事費用

本体工事費以外にかかる工事費用のことを「付帯工事費」や「別途工事費」と言い、平均で総費用の10~20%程度を占めます。


付帯工事費の中でも、解体工事費用、地盤調査費や地盤改良費は住宅ローンで支払うことが可能です。しかし、外構工事を建築業者とは別に依頼する場合は、自己資金(現金)で支払うケースが多いため注意が必要でしょう。


<内訳例>

費用項目
内容
解体工事
家の建て替えや古い家の取り壊しが発生した場合にかかる工事
地盤調査費用や地盤改良工事
土地の地盤の調査を行う。地盤が軟弱な場合には、追加で地盤改良するための費用が発生
引き込み工事
水道や電気を土地まで引き込むための工事
特殊設備工事
太陽光発電や蓄電設備を取り付ける場合にかかる工事
エアコン工事
エアコン本体や室外機、換気扇などの取り付け工事
照明器具工事
シーリングやペンダント、ブラケット、ダウンライトなどの照明器具の取り付け工事
カーテン工事
カーテンレールやブラインドの購入、取り付け工事
設計料
設計プランを設計事務所や建築家に依頼した場合に発生する
外構費
駐車場や玄関までのアプローチ、犬走りなどを造設する工事


その他の諸費用

注文住宅の新居に移り住む場合、建築にかかわる費用以外にもさまざまな場面でお金がかかります。例えば、各種税金の支払いや引越し費用、新居で使う家具の購入費、登記費用などがあります。これらをまとめて「諸費用」と言いますが、注文住宅の総費用のおよそ5~7%を占めます。


<内訳例>

費用項目
内容
住宅ローン関連費
金融機関から住宅の融資を受ける際に発生する。事務手数料、保証料、火災保険料、印紙税など
固定資産税・都市計画税
土地分とは別に住宅の所有者が毎年支払う税金
登録免許税
建物の所有権を保存登記する際にかかる税金
司法書士への報酬
建物の登記を司法書士に依頼する場合に発生する
不動産取得税
土地とは別に住宅に対しても不動産取得によってかかる税金
仮住まい費用
家の引き渡しまでにかかるアパートの家賃や光熱費
引っ越し・家具費用
完成した家への引っ越しやそれに伴う家具・家電の購入
式祭典費用
地鎮祭や上棟式などの際にかかる


注文住宅の費用相場


ここまで、注文住宅にかかる費用の内訳をご紹介しました。では、注文住宅購入をする際、全体でどの程度の費用がかかるのでしょう。


住宅金融支援機構が行ったアンケート調査によると、全国と各地域における、注文住宅の床面積と土地購入を含めない所要資金の平均は次の通りです。



平均床面積
所要資金
全国
123.8㎡
3,572万円
首都圏

123.8㎡

3,899万円
近畿圏
127.1㎡
3,778万円
東海圏
123.5㎡
3,650万円
その他の地域
123.1㎡
3,372万円

土地購入を含まない注文住宅の所要資金は全国平均で3,572万円、首都圏平均では3,899万円となっています。


注文住宅の購入にかかる費用は、住宅の規模や依頼する施工会社などにより大きく異なります。また、建築予算といっても、一概に住宅を建てる費用だけとは限りません。注文住宅にかかる費用の内訳を参考に、何にどのくらいの予算を設定しておくか決めておくと安心です。予算を明確に設定しておくことで、大幅な予算オーバーを防ぐことができるでしょう。


参考:住宅金融支援機構「2021年度フラット35利用者調査」


【実例紹介】1000・2000・3000・4000万円台で建てられる注文住宅


自分の年収や予算でどのような注文住宅を建てられるのか、気になる方もいるのではないでしょうか。同じ価格帯でもハウスメーカーや工務店など施工会社によって建てられる家はさまざまです。ここでは、予算別に建物の施工プランのイメージをご紹介します。


住宅購入予算「1000万円台」の注文住宅

建築予算1000万円台で建てられる家は、いわゆる「ローコスト住宅」と呼ばれるものです。例えば、坪単価30万円台から可能なプランを提供するハウスメーカーを選べば、40坪の家を1500万円程で建てることができます。


ローコストを実現している理由としては、資材の大量購入や人件費の削減、デザイン・仕様の画一化などが挙げられます。特に、シンプルな外観や間取りを採用することによって、建築費用を抑えられるでしょう。


住宅購入予算「2000万円台」の注文住宅

建築予算2000万円台で家づくりをする場合、ローコスト住宅に比べカスタマイズの可能性が広がります。例えば、「キッチンやバスルームのグレードを上げる」「壁紙にこだわりをもつ」など、住まいの一部でこだわりを実現することが可能でしょう。


住まいをシンプルに仕上げてコストを抑える代わりに、家具などのグレードを上げる方法もおすすめです。トータルでどの程度お金がかかるのか調べながら、好みに合わせた予算配分を考えてみるのもよいでしょう。


住宅購入予算「3000万円台」の注文住宅

3000万円台は、全国で建てられている注文住宅の平均的な建築費用のため、ある程度好みのデザインや間取り、設備を取り入れた住まいが実現できるでしょう。大手ハウスメーカーなど依頼先の選択肢が広がる分、どのような家にしたいのかしっかりイメージしておくことが大切です。施工会社を選ぶ際は、長期的な視点で、保守点検やアフターフォローにも注目しておくと安心でしょう。


住宅購入予算「4000万円台」の注文住宅

4000万円台の家づくりは、建築予算にゆとりがあり、こだわりの詰まった注文住宅を建築できるでしょう。中庭のあるロの字やコの字型の家、凹凸が多く外壁面積の増えるプランも可能です。設計士による斬新なアイデアや、美しいデザイン住宅の提案も活かした個性ある住まいを検討するのもおすすめです。


注文住宅の予算をシミュレーションしよう



注文住宅の購入は、自己資金と住宅ローンでまかなうのが一般的です。「自己資金はいくら用意したらよいのか」「住宅ローンの返済で困らないための借入額は?」など気になることもあるでしょう。ここでは、住宅購入に必要な予算の考え方について解説します。


頭金をいくら用意できるか考える

頭金とは、自分の貯金や親の資金援助など住宅ローン以外で準備するお金のことです。頭金が少ないと、住宅ローンで費用を賄わなければなりません。頭金をどの程度用意するかは、人それぞれ異なりますが、少なくとも住宅購入額の10%は準備する方がよいと言われています。自己資金の目安として、家づくりにかかる費用の5~7%程度を占める「諸費用分」を用意しておくと安心です。


ただし、頭金を自分の貯金から捻出するときは、いざという時に必要な「生活予備費」と、車の買い替えや子どもの教育費など「将来への貯蓄」を手元に残して、資金計画を立てるようにしましょう。


毎月返済額から住宅ローン借入額を検討する

住宅ローンの借入額は、返済に無理が出ないよう検討することが大切です。一般的に住宅ローンの年間返済額は、年収の25%以内が安心ラインと言われています。また、現在賃貸住宅に住んでいる方は、家賃を目安にして、毎月返済額から総借入額を計算してもよいでしょう。


インターネットには、世帯年収や建築予算など、簡単なデータ入力をするだけで住宅ローンの返済額をシミュレーションできるサイトもあります。資金計画を立てる際に活用してみてはいかがでしょうか。


注文住宅の予算はいくら?予算オーバーを解消するポイントを紹介


注文住宅の費用を抑えるための4つのコツ


「注文住宅の家づくりを進めていくうちに、いつの間にか予算オーバーしてしまった」といった後悔の声も多く聞かれます。費用を抑えるためにはどのような工夫ができるのでしょうか。ここでは、4つの建築費用削減のコツを解説します。


<費用を抑えるコツ1>必要なオプションを検討する

注文住宅で費用を抑えるためには、本当に必要なオプションであるかどうかをしっかり見極めることが大切です。注文住宅は、間取りから設備のランクまで施主の選択肢が自由な一方で、希望ばかりを盛り込むと費用が高額になります。建築予算がオーバーすることのないようオプションに優先順位を付け、必要性を十分検討しましょう。


マイホームのおすすめオプションは?オプション費用で後悔しないハウスメーカー選びのポイント


<費用を抑えるコツ2>シンプルな形の住宅にする

1階と2階のつくりが同じ「総2階建ての家」やシンプルで凹凸の少ない家は、必要とする壁や屋根の面積を減らせるため建築費用を抑えることができます


外観や屋根以外にも、部屋数を減らすことも検討しましょう。一部屋あたりの面積を大きくすることで、建築予算を抑えられるだけでなく、広い空間を実現でき、風通しや採光の面でメリットも得られます。


<費用を抑えるコツ3>複数の施工会社に見積もりをとる

住宅購入は高額な買い物となるため、複数のハウスメーカーや工務店で見積もりを取り比較検討することも大切です。希望する条件で見積もりを取り、どこでコストが異なるのか確認しましょう。


一方で、建築費の安さだけで依頼先を選ぶのは注意が必要です。価格以外にも、企業の規模や実績、担当者の対応、アフターケアの方針などを総合的にチェックしましょう。将来長期間に渡って信頼できる施工会社を見つけていくことで、トータル的にコストを抑えていくことができます。


<費用を抑えるコツ4>税金控除や補助金を活用する

住宅取得の際、一定の要件を満たすことで、税制優遇や補助金などの制度を活用し、建築費用を抑えることも可能です。特に、近年ではZEHや長期優良住宅など、省エネルギーや断熱性能が優れた住宅取得に伴う税制優遇や補助金が多い傾向にあります。


性能がよい住宅は、初期費用が高いイメージがあるでしょう。しかし、生涯に渡るランニングコストを踏まえた場合、住宅にかかるトータル費用は一概に高いとは言い切れないことがあります。住宅取得時は、住宅維持にかかわるランニングコストを踏まえ、検討していくことが大切となります。国だけでなく、インターネットでお住いの地域の住宅支援を検索し、少しでも費用の節約を図っていきましょう。



注文住宅の費用を知り、家づくりのシミュレーションをしよう


今回は注文住宅の費用について、平均費用や内訳、住宅購入予算プラン別の住宅実例などをご紹介しました。注文住宅では、1000万円台と低価格帯のものから、4000万円台と高価格帯のものまでさまざまな家づくりが可能です。


建築予算を考えるときは、年収を考慮して準備できる自己資金(頭金)と無理のない住宅ローン借入額を検討し、理想的な家づくりが可能な施工会社を探しましょう。注文住宅に必要な費用について理解し、お金に困ることなく注文住宅を購入できるとよいですね。

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