注文住宅の打ち合わせに必要な回数や流れ、期間とは。注意点やポイントも紹介
注文住宅を建てる際の打ち合わせ回数はケースによって違いますが、10回から20回程度と言われています。今回の記事では、マイホームを建てるときの打ち合わせについて、具体的な流れや知っておきたい注意点・ポイントなどをご紹介します。ぜひ家づくりの参考にしてくださいね。
マイホームの打ち合わせで気になること
注文住宅を建てるときはハウスメーカーなどの建築会社と打ち合わせを重ね、理想のマイホームとしてつくり上げていきます。しかし、多くの人にとって家づくりは初めてのため、打ち合わせについて気になることもあるのではないでしょうか。
「注文住宅は自分で決めることが多すぎて、いったいどこから手を付けたら良いのか分かりません。一般的な打ち合わせの回数や流れを知りたいです」(20代男性)
「理想の新築マイホームを建てるには、どのようなことを意識しながら、打ち合わせを進めていけばよいのでしょうか。打ち合わせ時のポイントや注意点があれば知りたいです」(30代男性)
家づくりをする上で、打ち合わせの流れや、意識しておきたいポイントは多くの方が気になることかもしれません。そこで今回は、注文住宅の打ち合わせについて、回数や期間、流れのほか、理想のマイホームを手に入れるために知っておきたいポイントや注意点を分かりやすく解説します。
注文住宅の打ち合わせ回数や期間は?
注文住宅の打ち合わせでは、どのくらいの期間かけて何を話し合うのでしょうか。ここでは、一般的な注文住宅の打ち合わせ回数や期間を解説します。
打ち合わせの回数
注文住宅を建てるときの打ち合わせの回数は人によってさまざまですが、少ない人で10回程度、多い人で20回以上と言われています。
打ち合わせ回数がなぜこのように違うかというと、「間取りや設備を決める設計段階での打ち合わせ回数」に大きな違いがあるようです。何度も設計の修正や再考を繰り返すことになると、必然的に施工会社とのやり取りが増えるため、その分打ち合わせ回数は増えるでしょう。
打ち合わせの期間
打ち合わせ期間は、回数が多くなる着工前のプランニングで3〜6ヶ月かかると言われています。建築が始まってからも、細かな仕様確認や最終確認といった打ち合わせがあるため、最初の相談から引き渡しまでで半年から1年程度と考えておくとよいでしょう。しかし、打ち合わせの期間も人によってそれぞれです。
注文住宅を建築する場合には、新居で生活を始めたい日程をある程度決めておくことをおすすめします。その日程から逆算し、時間に余裕をもって家づくりをスタートしましょう。
なお、ハウスメーカーで建築を依頼する場合、メーカーによっては工事着工前の打ち合わせの回数や期間をあらかじめ決めている場合もあるようです。打ち合わせ期間が気になる場合は、ハウスメーカーに確認するのもよいでしょう。
注文住宅の打ち合わせの流れと確認事項
注文住宅を建てる際の打ち合わせは、「工事着工前」「建築中」「建物完成・引渡し前」の3つの段階に分けられます。それぞれの段階において、どのようなことを話し合うのか見てみましょう。
工事着工前
着工前の打ち合わせは、主に理想の間取りイメージや設備、住宅の資金計画の話し合いが中心となります。一番打ち合わせの回数が多く、決めることもたくさんある時期です。着工前の打ち合わせは、一般的に以下のような流れで進みます。
(1)イメージ・情報の共有
家を建てる施工会社が決まったら、まずは土地の形状と、自分たちの理想とするマイホームを担当者に伝え、叶えたいイメージを共有します。イメージが浮かびにくい場合は、前もって展示場や友人の家を訪れて、設計に取り入れたい部分やこだわりたい部分を明確にしておくとよいでしょう。住み始めたい時期や予算感なども、この時にハウスメーカー側へ伝えておくことが大切です。
(2)見積もり
情報共有ができたら、次は見積もりを行います。見積もりを見て、資金計画をもとにこの内容で契約しても大丈夫かどうかを判断します。建築後のアフターサービスやメンテナンス費など、少しでも不明点があれば、質問をして解決するようにしましょう。
(3)設計の申込み
マイホームの設計図を設計者に作ってもらいます。このときに、住まいの間取りや内装、外装の設備などを具体的に決めます。場合によっては、インテリアコーディネーターが同席することもあります。
(4)最終の見積もりと本契約
具体的な設計が決まれば、最終的な見積もりが決まります。設計や見積もりに納得でき、希望の予算内で収まるようであれば、工事請負契約と呼ばれる本契約に進みましょう。このとき、契約後の変更で追加費用が発生しないように、希望の仕様や設備がきちんと盛り込まれているか、しっかり確認しておくことが大切です。
また、工事費の支払いについても、どのタイミングでいくら資金が必要になるのかも確認しておきましょう。住宅購入にあてられる資金や住宅ローンの事前審査の結果をもとに、ハウスメーカーなどと資金計画を進めていくと安心です。
建築中(着工後)
建築中の打ち合わせは、計画通りに工事が進んでいるかの確認が主になります。依頼した内容と違っていたり、変更してほしい箇所があったりする場合は、なるべく早い段階で施工会社に伝えるようにしましょう。早めに伝えることで、修正箇所を最低限に抑えられるほか、こうすればよかったという後悔を少なくできます。
建物完成・引渡し前
建物が完成した後は、最終確認も兼ねた打ち合わせが行われます。依頼内容と明らかに違う箇所や施工の問題点などのほか、キズや汚れがないかも細かくチェックします。問題が見つかった場合には、この段階で修正の依頼を行います。
打ち合わせの際は、追加費用の有無や最終金の支払いに加え、引き渡しまでの流れもきちんと確認しておきましょう。
打ち合わせを行う前に押さえておきたい3つのポイント
注文住宅の打ち合わせは、長期間・複数回になることが一般的ですが、あらかじめ準備しておくことで、打ち合わせの負担を減らすことができます。打ち合わせ前に押さえておきたいポイントを3つ紹介します。
1.予算の上限を決めておく
注文住宅の施工を依頼する前に、予算の上限を決めておきましょう。注文住宅は、間取りや設備によって価格が大きく変わります。早めに資金計画を立て、施工会社に伝えておき、予算内に収まるプランを提案してもらいましょう。
注文住宅の予算を詳しく知りたい方はこちら
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2.優先順位や希望の間取りを決めておく
注文住宅は、自由度が高い分こだわりを盛り込める一方で、すべて希望を叶えようとするとすぐに予算オーバーとなってしまいます。「浴室は広くしたい」「海外製の食洗機を導入したい」など、間取りや設備において、どうしてもこだわりたい部分は明確に伝えておきましょう。
また、こだわりたい条件に優先順位をつけておくことで、施工会社の担当者も提案がしやすくなり、完成後のトラブルも回避しやすくなります。
3.事前準備を怠らない
施工会社とスムーズに打ち合わせを進めるためには、事前準備が大切です。どのような家を建てたいのか、カタログや画像を提示しながら具体的に説明できると、施工会社の担当者もイメージを掴みやすいでしょう。また、聞いておきたいことはメモに残しておき、確認できるようにしておくと安心です。
住宅に関する知識も身につけておくことも意識しましょう。知らずに損をしたり、後悔したりすることも多い家づくり。情報を集めることや比較することを大事にしながら、気になることは事前に調べておきたいですね。
打ち合わせのときに知っておきたい注意点とポイント
実際に注文住宅の打ち合わせをするときに知っておきたい、打ち合わせ時の注意点やポイントをご紹介します。
納得できるまで打ち合わせをする
お金や時間がかかる家づくりは、一生に一度の大きな買い物だと考えている方も多いでしょう。自分たちが住むマイホームで後悔しないためには、見切り発車でどんどん先に進めるのではなく、内容に納得できるまで打ち合わせすることをおすすめします。
打ち合わせのなかで、疑問点や不明点があれば、後回しにせずその場でどんどん質問をして、理解を深めることが大切です。認識のズレは、後々トラブルの原因になる場合もあります。
打ち合わせの記録を取り共有する
ショールームで設備の内容を確認する
小さな子供がいる場合は打ち合わせ時に工夫を
小さな赤ちゃんやお子さんがいる場合は、「子供が打ち合わせ時にじっとしてくれない」「打ち合わせをするために子供を連れて遠くへ行くのが大変」など、毎回の打ち合わせを負担に感じる人もいるのではないでしょうか。
そのような心配をできるだけ減らすためにできる工夫を、経験談の中からいくつかご紹介します。
- 打ち合わせの時は両親に子供を預かってもらう
- 子供の好きなおもちゃを持って行く
- オンラインでの打ち合わせにしてもらう
ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。