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建売住宅の寿命は?30年以上住むために知っておきたい建売の選び方

家選びネット公式 (ie-erabi.net) 2023-03-08
基礎知識

「建売住宅の寿命や耐久性はどのくらい?」「注文住宅と比較して短いのでは?」と気になる人もいるのではないでしょうか。外壁などのメンテナンスが住宅寿命を延ばすために大切だと言われていますが、その他に寿命を延ばすポイントはあるのでしょうか。今回は、法律による10年保証などの話を交え、建売住宅の寿命について解説します。


建売住宅の中には30年以上暮らせる物件もある


建売住宅とは、土地と建物がセットになって販売されている物件のことを言います。施工中または、すでに建てられた状態で販売されているのが特徴ですが、どのくらい暮らせるのか「建売住宅の寿命」が気になる方もいるかもしれません。


木造住宅の法定耐用年数が22年であることから、住宅の寿命は20年程度と考える方が多いようです。しかし、法定耐用年数が、寿命を意味しているわけではありません。


この法定耐用年数とは、課税の公平性を担保するために定められた税法上の指数で、建物に資産価値があるとみなされる期間のことを意味します。あくまで税務上において、減価償却処理するときの基準として設けられた年数であると覚えておくとよいでしょう。


近年では、築30年以上の建売の中古一戸建て住宅が売りに出されているのも、よく見かけるようになりました。これらの中には、入居前にリフォームやメンテナンスが必要なケースもありますが、暮らし方次第で、建売住宅は30年またはそれ以上の年月を快適に過ごせるでしょう。


建売住宅について詳しく知りたい方はこちら
建売住宅とは?購入のメリットや注文住宅・分譲住宅との違いを比較


建売住宅と注文住宅の寿命は変わらない


建売住宅と注文住宅を比較したとき、「よりコストがかかる注文住宅の方が、建売に比べて耐久性が高く寿命が長いのでは?」と考える方もいるかもしれません。


しかし、住宅に関するさまざまな法律が整備されている現在、建売住宅と注文住宅の寿命は、それほど変わらないと言われています。その理由を、建売住宅の品質を担保する2つの法律に基づいて解説します。


建築ルールを定めた「建築基準法」

新しく家を建てるときには、住宅の種類にかかわらず建築基準法に従って建築しなければなりません。建築基準法とは、建物を建築する際に守らなければならない最低限のルールを定めた法律です。耐震性や耐久性など基準を満たしているか確認するために、施工前の建築確認申請や施工後の検査があります。


建築基準法を遵守していない建物は「違法建築」として扱われます。そのため、完了検査済を証明する「検査済証」が確認できれば、耐震性や耐久性など一定の住宅品質は保証されていると言えるでしょう。


10年保証を定めた「住宅品確法」

住宅の品質を守るために「住宅品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)」という法律もあります。2000年4月に施行された品確法では、耐震性など住宅性能を明らかにする「住宅性能表示制度」や「新築住宅の10年保証」について定められています


品確法によると、物件引き渡し後10年以内に「住宅の柱や壁など構造耐力上主要な部分」や「屋根など雨漏りを防ぐ部分」で欠陥などの瑕疵が見つかった場合には、売主が無償補修などをしなくてはなりません。この法律ができたおかげで、手抜き工事などが大幅に減ったと言われています。


建売住宅の寿命が決まるポイント


建売住宅の品質がある程度保証されていると言っても、建売住宅の寿命の長さは、さまざまな条件によって変わります。ここでは、建売住宅の寿命を左右するポイントを解説します。


建築材料の品質や施工技量

建築材料や施工の品質が良ければ、建売住宅の耐久性が高くなり、寿命はより長くなるでしょう。しかし、建売住宅の場合、すでに建築済みの物件も多く、建築工程を自身の目で確かめることができない場合が多いのも現実です。


建売住宅の見学時は、内装などに目が行きがちですが、建築材料や建築工程などを売主にしっかり確認し、納得して購入したいですね。


入居後のメンテナンス

家が劣化した場合の点検やメンテナンスも、建売住宅の寿命を左右する重要なポイントです。建売住宅の場合、建築材料や施工はすでに決められた状態ですが、メンテナンスはご自身の判断で行うことが可能です。


大きなメンテナンスだと、築5年周期で防蟻処理、築10年前後で屋根や外壁塗装、築10年から15年で給排水管といった設備機器の更新を行うケースが多いようです。なお、住宅品確法で品質が保証される10年間の期限が切れる前には、雨漏りが発生していないか十分に確認をしましょう。10年以内であれば無償で修繕が可能です。日々の点検の手間や、費用はかかりますが、しっかりメンテナンスを行うことで、住宅寿命を延ばすことができます。


長く暮らすための建売住宅の選び方


建売住宅を購入するなら、安心安全に末永く暮らしたいですよね。ここでは、建売住宅を選ぶときのポイントをご紹介します。


土地や地盤が安全な場所を選ぶ

建売住宅を選ぶ場合には、土地や地盤の安全性を確認することからスタートするとよいかもしれません。いくら立派な建物であっても、購入後に建物が傾くなど地盤の問題が出てきてしまっては、その対応に多額のコストがかかってしまいます。


建売住宅の検討時には、どのような立地であるか地図で確認したり、インターネットや自治体などで地盤のデータをチェックしたりしておくと安心ではないでしょうか。


内覧時に気になる箇所がないか確認

気になる建売住宅が見つかれば内覧をすることになりますが、購入後の後悔がないよう、しっかりチェックすることが大切です。床材やドアなどは質感を確かめるほか、どのような建築材料が使われているのか、説明を受けましょう。また、住宅で故障やトラブルが起きやすい水回りは、将来のメンテナンスに備えて備品を取り扱っているメーカーを確認しておくと安心です。


「住宅性能表示制度」の確認

建売住宅を購入する場合には、住宅性能表示制度を取り入れているか確認してみるのも一つの方法でしょう。「住宅性能表示制度」とは、品確法に基づいた評価基準に則って、住宅の性能を第三者が一律に評価するものです。制度によって、住宅の劣化対応に対する評価を示す「劣化対策等級」、構造の安定性を評価する「耐震等級」といった住宅の性能が明確になります。


性能評価書の交付を受けることで、住宅ローンや火災保険の支払いの一部が控除される場合もあります。なお、制度は任意のため、必ず対応しているとは限らない点に注意しましょう。


大手ハウスメーカーで寿命の長い建売住宅を購入しよう


大手ハウスメーカーは、注文住宅だけでなく建売住宅(分譲住宅)も手掛けているのをご存知でしょうか。ハウスメーカーは、一戸建て住宅を建てるために適した土地を仕入れ、しっかりとした土台を造成し、隣接する建物との関係を考えながら、末長く快適に人々が住まう建物と街を創っています。耐久性や耐震性の高い建売住宅を強みにしているメーカーもあるでしょう。ぜひ大手ハウスメーカーの分譲地や分譲住宅を見学しに出かけてみてはいかがでしょうか。


大手ハウスメーカーの特徴を詳しく知りたい方はこちら


寿命の長い建売住宅を購入するときは、品質やメンテナンスがカギ



今回は建売住宅の寿命についてご紹介しました。現在では、住宅に関する法律が整備されているため、建売住宅と注文住宅の寿命はそれほど変わらないと言われています。建売住宅の寿命をより長く延ばすには、建築材料や施工の品質がよいものを選ぶことで耐久性を高め、劣化した場合には外壁などの定期的なメンテナンスを行うことが大切です。


気になる建売住宅が見つかれば、後悔のないようしっかり内覧をし、入居後はこまめな点検を実施するように心がけましょう。末永く快適に暮らせる建売住宅を購入できるとよいですね。


戸建て住宅の寿命についてもっと詳しく知りたい方はこちら
【軽量鉄骨・木造】住宅の寿命はどのくらい?耐用年数の違いや長く住むためのコツを解説

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