旗竿地の評価は低い?評価方法や売却しやすい旗竿地の選び方を解説

選び方 2021-05-14
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旗竿地の評価額を、売却時や相続税などの税額を計算するときに知りたいと考える方もいるでしょう。国税庁などの資料を参考に自分で評価額を計算することも可能ですが、旗竿地が私道を含む場合や、間口が狭い場合に、実際売却できるのか気になる方もいるかもしれません。今回は、売りやすい旗竿地の特徴や評価方法、売却時のコツなどを解説します。


評価が気になる旗竿地。土地の特徴は?


旗竿地の特徴

旗竿地とは、道路に接する細い敷地の先に、まとまった敷地のある土地のことを指します。竿がついた旗のような形状であることから、旗竿地と呼ばれています。旗竿地のメリットとして、整形地など他の区画に比べると販売価格が安く、奥まった敷地のため静かに暮らせるといったことが挙げられます。


一方で、土地の形状が特殊であることから、家を建築する際には風通しや採光の確保に工夫が必要となるでしょう。また、細い路地部分を駐車場とする場合は車種が限定されてしまう可能性があります。


関連記事:旗竿地のメリット・デメリット。購入前の土地選びの注意点


旗竿地の評価を知りたいケースは?

旗竿地を将来売却したいと考えている場合は、購入時に旗竿地の評価額がどの程度なのか気になるのではないでしょうか。また、土地の相続税や贈与税の税額を計算する際には、土地の評価額を使用するため、おおよその評価額を知っておきたい方もいるかもしれません。ここからは、整形地と比べた旗竿地の評価や、評価額の計算方法、売却時のコツなどを解説します。


旗竿地は整形地と比べて評価が低い


旗竿地は、整形地に比べると評価が低くなるのが一般的です。理由として「土地の形が特殊で家を建てにくい」ことが挙げられます。旗竿地の場合、細い竿部分に家を建てることは出来ず、奥のまとまった敷地のみを利用して家を建てることになります。そのため、評価をする際に、利用価値が低いとみなされてしまいます。


また、敷地の形状が問題となり、建物の間取りや向きに制限ができてしまうケースもあります。加えて、間口が狭いと大きな重機が奥の敷地へ入れず、建築方法が限られることもあり、旗竿地の評価が低くなる要因となっています。


旗竿地の評価額は?国税庁が定める路線価を使った計算方法


まずはお金をかけず、旗竿地のおおよその評価額を知りたいという方もいるのではないでしょうか。


旗竿地の価額の計算方法(評価方法)はいくつかあり、どの方法で計算するかによって評価額が異なります。ここでは、差し引き計算による評価額の計算方法をご紹介します。


<ステップ1>想定整形地の評価額を計算する


旗竿地に「かげ地」と呼ばれる隣接地を加えた、想定整形地の評価額を計算します。評価額は、路線価に整形地の土地面積を掛け合わせることで計算できます。


想定整形地の評価額(A+B) = 路線価 × 地積(土地面積)


路線価とは、道路に面している標準的な宅地の1㎡当たりの価額を示したものです。路線価には、相続税路線価と固定資産税路線価がありますが、相続税を計算する際は相続税路線価を使いましょう。


参考:国税庁「財産評価基準書路線価図・評価倍率表」


<ステップ2>評価額に奥行価格補正率を掛け合わせる

旗竿地は整形地に比べ利用価値が下がるため、土地の評価額を補正する必要があります。補正をするために用いるのが「奥行価格補正率」で、国税庁のホームページに掲載されています。


ステップ1で求めた評価額に「奥行価格補正率」を掛け合わせ、土地の形状を考慮した評価額を出します。


整形地の補正後評価額(A+B) = 路線価 × 奥行価格補正率 × 地積(土地面積)


参考:国税庁「付表1 奥行価格補正率表」


<ステップ3>かげ地の評価額を求め、想定整形地評価額から差し引く

かげ地(B)の評価額を計算し、想定整形地の評価額(A+B)から差し引きましょう。そうすることで、旗竿地自体の評価額を算出することができます。隣接地の評価額の計算方法は、ステップ1.2の計算と同様で、奥行価格補正率も入れて計算します。


旗竿地の評価額(A) = 整形地の補正後評価額(A+B) - 隣接地の評価額(B)


<ステップ4>不整形地補正をして、旗竿地の最終的な評価額を算出する

ステップ3で計算した評価額に、不整形地補正を適用して最終的な評価額を計算します。

不整形地補正には以下2つの計算方法があり、間口や奥行きの条件によって適用できる場合は、どちらを選んでもかまいません。補正率が小さくなる方を採用した方が、評価額が低くなります。


  • 不整形地補正率 × 間口狭小補正率
  • 間口狭小補正率 × 奥行長大補正率


具体的な補正率については、下記の国税庁ホームページを参考にしてみてください。


参考:国税庁「奥行価格補正率表(昭45直資3-13・平3課評2-4外・平18課評2-27外改正)」


売却しやすい旗竿地の特徴


住み替えなどをする場合、旗竿地の売却を考えることがあるかもしれません。旗竿地と一口に言っても、立地や形状により、旗竿地の価格や売りやすさは変わります。ここでは高く売れる旗竿地の特徴を解説します。


間口の幅が広い旗竿地

間口が広く、様々な使い道がある旗竿地は、売却しやすいでしょう。間口の使い方としてよく聞かれるのが、駐車場として利用する方法です。建築基準法では、旗竿地に住宅を建てる場合、路地の幅員が2メートル以上必要とされていますが、それだと軽自動車でも通るのがやっとです。3メートル以上の幅員がある間口をもつ旗竿地なら、活用の幅が広がり売却しやすくなるでしょう。


日当たりや風通しがよいなど、建物の条件がよい旗竿地

物件付の旗竿地である場合、「日当たりがよい」「風通しがよい」など物件の条件が良い方が、売れやすくなります。旗竿地は都市部に多いため、建物の条件がよければ旗竿地であっても高く売れる可能性があります。


旗竿地のなかで、売れにくい土地の特徴


旗竿地と一口に言っても、さまざまな形状の土地があります。旗竿地を将来売却したいと考えるなら、売れにくい旗竿地を選ぶことは避けたいですよね。ここでは、一般的に売れにくいとされる旗竿地の特徴を解説します。


建て替えできない再建築不可の旗竿地

旗竿地に家を建てる場合、建築基準法で接道義務が定められており、幅4m以上の道路に間口が2m以上接道している必要があります。しかし、法律が制定された1950年以前だと、現在の接道義務を満たしていない旗竿地に建物が建てられている可能性もあります。


接道義務を満たしていない物件付きの旗竿地を購入した場合、物件を取り壊してしまうと、新しい家を建てる事ができません。そのような土地は、活用しにくいため売却が難しいでしょう。


間口が私道の旗竿地

家のある敷地へ行くまでの道が私道である旗竿地もあります。その場合、私道所有者の意思で、道を使えなくなってしまう可能性もあるため、評価が低く、売却が難しくなるでしょう。


売れにくい旗竿地を売却したいとき


所有している旗竿地がなかなか売れない場合、隣人に買い取ってもらえないか相談するのも一つの手です。隣人の持っている土地とあわせれば、価値の高い土地になる可能性もあります。また、間口が私道である場合は、所有者に私道の持分を購入できないか交渉するのもよいでしょう。


どうしても売却したい場合には、不動産会社に買い取ってもらうという方法もあります。ただし、売却価格は、市場価格の7割〜8割程度と低くなってしまうことを覚えておきましょう。


評価の高い旗竿地の特徴を知って、土地選びをしよう