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無垢材フローリングの種類や特徴とは。価格や塗装別のお手入れ方法をご紹介

家選びネット公式 (ie-erabi.net) 2022-06-20
選び方

無垢材のフローリングについて、「種類や特徴」「お手入れや掃除方法」が知りたい方もいるのではないでしょうか。「無垢フローリングの施工費用」が気になる方もいるでしょう。今回は、無垢フローリングの種類や特徴、メリット・デメリット、施工費用やお手入れ方法をご紹介します。無垢材を使った家づくりの実例についても参考にしてください。


無垢材のフローリングとは、天然木を1枚の板に加工した床材のこと


無垢材のフローリング(無垢フローリング)とは、天然木を1枚の板に加工した床材のことで、「単層フローリング」とも呼ばれます。


そもそもフローリングは、「無垢フローリング」と「複合フローリング」に大きく分けられますが、その違いはどこにあるのでしょうか。


複合フローリングとの違い

複合フローリングとは、「集成材」や「合板」などの基材の上に天然木の表面材を貼り付けたものです。無垢フローリングとの違いは、構成されている層の数です。無垢フローリングが単層なのに対して、複合フローリングは複数層になります。


また、無垢フローリングは天然のままで加工していない木材ですが、複合フローリングは人工的に作られた木材です。特徴として、無垢材フローリングは「自然の風合いや経年変化が楽しめる」、複合フローリングは「機能やデザインの種類が豊富で施工しやすい」といった点が挙げられます。


無垢フローリングを選ぶ際のポイント

無垢フローリングは、さまざまな樹種の中から選べます。新築住宅で無垢フローリングを選ぶ際は、自分好みの風合いや肌触りかどうか、樹種ごとの特徴を確認して選ぶのがオススメです。また、建具や家具など家の雰囲気に合わせてコーディネートしてもよいでしょう。


関連記事:床暖房のフローリング選び。条件やオススメの床材を紹介


無垢フローリングの種類・特徴


無垢フローリングに使われる木材は、広葉樹と針葉樹の2種類に分けられます。ここからは、代表的な木材の特徴を詳しくご紹介します。


代表的な広葉樹

広葉樹には、チークやウォールナットのほか、タモやバーチなどがあります。広葉樹の無垢フローリングの特徴は、収縮・膨張しにくく、硬いという点です。以下で、代表的な広葉樹の特徴を見ていきましょう。


チーク材

チーク材は、原木の中心部である「心材」が黄褐色、原木の表皮に近い部分である「辺材」がやや淡色の木材です。材質は堅く、水に強い特徴があります。産出国からの輸出制限がかかっているため、近年は手に入りにくい木材です。年月と共に変化する色味や風合いを楽しめるため、人気があります。


ウォールナット材

重厚感のある深い茶色で、美しい木肌が魅力のウォールナット。耐久性に優れ傷つきにくく、衝撃に強い木材です。建材のほか、家具材や楽器の素材としてもよく使われます。高級感がある落ち着いた空間づくりをしたい方にオススメのフローリング材です。


オーク(ナラ)材

オーク材は、明るい褐色のシンプルな色味で、日本で古くから使われています。堅牢性や加工性が高く、「虎斑」と呼ばれる虎の毛のように見える模様が特徴です。海外では「オーク材」と呼ばれていますが、日本では「ナラ材」と呼ばれています。


チェスナット(クリ)材

チェスナット(クリ)材は、心材が淡い褐色で辺材は白色、産出量が少ないため入手することが難しい木材です。はっきりとした木目で、適度に硬くて加工がしやすい点が特徴です。耐湿性も優れているため、水回りにも適しています。


メープル(カエデ)材

乳白色の明るい色味のメープル材。木目が少なく、肌触りがよいという特徴があります。別名「カエデ」とも呼ばれ、美しく清潔感のある色合いが人気です。


代表的な針葉樹

針葉樹の無垢フローリングの特徴は、傷の修復がしやすく、柔らかで肌触りが良いことです。代表的な針葉樹は以下の通りです。


パイン材

パイン材は、白色から淡い褐色で、大きな節に特徴があります。柔らかい素材のため、小さな子どもや年配の方がいるご家庭にオススメです。フローリングに使われることも多く、経年変化により艶や光沢が増し、風合いを楽しむことができます。


ヒノキ(桧)材

白やピンクの色味で、節が赤色なのが特徴であるヒノキ(桧)材。高級木材として有名で、昔ながらの日本家屋や和モダンの家で多く採用されている木材です。ヒノキ材特有のさわやかな香りには、リラックス効果や抗菌作用があると言われています。


スギ(杉)材

スギ(杉)材は白色から淡い黄色、住宅の構造にもよく採用されています。丈夫で温かみのある木材で、日本人にとって身近な木材の一つです。比較的安価で、柔らかく肌触りもよいでしょう。


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無垢材のメリット


ここからは、フローリングに無垢材を使用するメリットについてご紹介します。


<メリット1>肌触りや質感がよい

無垢フローリングは、無垢材ならではの肌触りを楽しめ、質感がよいことがメリットです。自然素材のため、一つとして同じものが無い点も魅力と言えるでしょう。複合フローリングとは違い、冬場に床が冷たくなりにくいという特徴もあります。


<メリット2>経年変化が楽しめる

年月の経過と共に色合いや質感が変化するため、経年変化を楽しめることもメリットです。無垢フローリングは、張った当初は明るい色味であっても、少しずつ深みのある色に変化していくという特徴があります。長く使い続けることで、魅力や愛着も増すでしょう。


<メリット3>調湿作用がある

無垢材は、調湿作用があり、吸放湿性に優れています。蒸し暑い夏場には無垢材が水分を吸収して部屋の湿度を下げてくれるため、快適に過ごせることがメリットです。反対に、冬場は無垢材が水分を放出してくれるため、暖房で乾燥した室内を快適な湿度に保つことができます。


無垢材のデメリット


新築住宅で無垢材フローリングを使用して後悔しないためには、メリットだけでなく、デメリットについて事前に把握しておくことが大切です。無垢材のデメリットについても見ていきましょう。


<デメリット1>傷やへこみがつきやすい

無垢材は天然木であるため、複合フローリングとは違って傷やへこみがつきやすいことがデメリットです。紫外線によってフローリングが日焼けし、変色することもあります。ペットや小さい子どもがいるご家庭では、床の傷が目立ち、気になってしまうことも考えられるでしょう。


ただし、無垢材は水分を吸収して膨張する特徴を活かして、へこみなどを修復することも可能です。柔らかい特徴のある針葉樹だと、傷などがよりつきやすくなる点も把握しておきましょう。


<デメリット2>収縮・膨張しやすい

無垢材は、調湿作用があるため収縮・膨張しやすいという点に注意が必要です。環境によっては、フローリング同士の間に隙間が生じたり、反りが生じたりする場合があるでしょう。


対策として、「含水率の低い無垢フローリングを選ぶ」「しばらく部屋に置いてフローリングの含水率を安定させる」といった工夫を取り入れるのがオススメです。


<デメリット3>コストアップとなる可能性がある

無垢材フローリングは施工に手間がかかるため、複合フローリングと比べるとコストアップとなる可能性があります。一概には言えませんが、無垢材は大量に生産することが難しいため、高価格となる場合が多いでしょう。


無垢フローリングの費用相場