
大手ハウスメーカーの分譲地・分譲住宅。人気の理由やメリット・デメリット
マイホームを考えたとき、ハウスメーカーの分譲地購入を検討する方もいるのではないでしょうか。分譲地のメリットやデメリットが気になる方もいるかもしれませんね。分譲地は、住宅建築のためにあらかじめ整備された状態で販売されている土地のことで、宅地にはない特徴があります。今回は、分譲地の特徴のほかに、大手ハウスメーカーが提供する分譲住宅の魅力などもご紹介します。ぜひ家づくりの参考にしてください。
分譲地の特徴とは。分譲住宅の意味や宅地との違い
まずは分譲地とはどのような土地を指すのか、分譲地の特徴や分譲住宅について分かりやすく解説します。
分譲地の特徴
分譲地とは「分割譲渡された土地」のこと。ハウスメーカーや不動産業者が大きな土地を購入し、小分けにして販売している住宅用地を指します。すぐに家が建てられるようインフラなどが整備されているという特徴があります。
また、分譲地はどの区画もほぼ同じ条件になるように、隣接する建物との関係を考えながら分割されているのが一般的。数戸の小規模なものや、100戸を超えるような大規模な分譲地まで、大小さまざまな分譲地があります。
分譲地に建てられて販売される住宅を「分譲住宅」とよぶ
分譲地に建てられて販売される住宅を「分譲住宅」と言います。不特定多数の方に向けて販売されるので、多くの人に受け入れられるデザインが採用されていることが多いでしょう。
分譲住宅と似た言葉に「建売住宅」があります。どちらも土地と建物をセットで販売している物件の事を指しますが、建売住宅の中でも分譲地に建てられたものが「分譲住宅」です。
分譲地と「宅地」の違い
分譲地は先述のように、すぐ建築工事が始められるようにガスや水道などのライフラインが整備されていることが多いと言えます。
一方の「宅地」は、「不動産登記事務取扱手続準則」の第68条3号で定められた「地目」の1つです。宅地も家を建てられる土地ですが、分譲地と異なり、建築の前に整地やライフラインの工事が必要なことがあります。
参考:法務省「不動産登記事務取扱手続準則」
分譲地を購入するメリット
ここからは分譲地を購入するメリットについてご紹介します。
<メリット1>手頃な価格で品質の良い土地を購入できる
分譲地の場合は広い土地をまとめて購入し区画整理して販売するので、宅地に比べて土地価格のコストカットが実現できます。また、住環境に適した場所が選ばれることが多いので、安心して暮らせる土地を手に入れられるでしょう。
<メリット2>生活インフラや街並みが整備されている
先述したように、分譲地はガスや水道、電気などのライフラインが整った状態で販売されているのが一般的なため、すぐに家を建てることができます。大規模な新興住宅地では、街路樹や道路なども含めた街並みがデザインされているケースもあります。統一された美しい景観は、長く暮らしていく上でメリットとなるでしょう。
<メリット3>完成した建物を見ることができるため暮らしのイメージがつきやすい
分譲住宅は建物が完成しているため、自分の目で実物を確かめることができます。家の外観や間取り、立地などが分かるため、入居した後の暮らしを具体的にイメージしやすいでしょう。
<メリット4>さまざまな特徴のある土地から選べる
分譲地と一口に言っても、道路が接する方角など区画によってその特徴はさまざまです。例えば、南側道路に面した区画は、日当たりが良い一方で、道路側からの視線が気になることも。それぞれの土地に特徴があるので、自分の希望にあった分譲地を選ぶことができるでしょう。
<メリット5>土地の仲介手数料がかからないケースがある
ハウスメーカーの分譲地は、仲介手数料がかからないケースがあります。通常の不動産売買では、不動産の売主と買主を仲介した業者(不動産会社)に仲介手数料を支払います。
しかし、ハウスメーカーが売主となり、主に「建築条件付き土地」として分譲地を販売している場合は直接の売買となるため、仲介手数料が発生しないケースが多いのです。
分譲地を購入するデメリットや注意点
分譲地にはメリットだけでなくデメリットもあります。分譲地を購入する際は、デメリットも押さえて検討するとよいでしょう。
<デメリット1>土地の広さを自由に決められない
分譲地は境界線がはっきり決まっており、区画ごとの購入となるため土地の広さを自由に決められません。購入を検討している区画があったら、理想の家を建てられる広さかどうか確認することが大切です。ただし、分譲地で広い土地を手に入れたい場合は、隣り合う2つの区画を同時に購入することで、大きな一つの家を建てることが可能です。詳しくは以下の記事を参考にしてください。
<デメリット2>近隣に誰が住むのか予想できない
分譲地は同じような世代の家族が購入することが多いと言えるでしょう。しかし、入居の時期もほとんど同じになるため、近隣に誰が住むのか予想できません。場合によっては、近所で家族ぐるみのお付き合いになることもあるでしょう。人づきあいが濃くなりがちで苦手な人がいても避けるのは難しく、トラブルが生じる可能性もあります。
<デメリット3>施工会社やデザインに制限があるケースがある
ハウスメーカーの分譲地は「建築条件付き」が多く、その場合は施工業者やデザインが限定されることも多いです。建物だけではなく、景観を損なわないようにするため外構にも統一ルールがあり、ハウスメーカー指定の外構業者にしか工事を依頼できない場合もあることを知っておきましょう。
大手ハウスメーカーの分譲住宅がオススメである理由とは?
ここまでは、分譲地の特徴について見てきましたが、分譲住宅について詳しく知りたい方もいるかもしれません。大手ハウスメーカーの分譲住宅は、一戸建て住宅を建てるのに適した土地を整備して、隣家との関係も考慮した建物をつくり「分譲住宅」として販売しています。ここでは、大手ハウスメーカーの分譲住宅がオススメの理由について説明します。
注文住宅と比べて費用を抑えられる
大手ハウスメーカーが分譲住宅を建築する際は、共通の建築材料をまとめて仕入れているため資材の価格が抑えられます。そのため、同じ広さの注文住宅を建築する場合と比較して、購入価格がより安くなる傾向にあります。「大手ハウスメーカーの注文住宅は予算が合わない」という場合、選択肢の一つとして分譲住宅を検討してみるのもよさそうです。
防犯性が高い
大規模分譲地の場合は、さまざまな取り組みを通じて防犯性の高いまちづくりをしていると言えます。例えば、防犯カメラを設置したり、警備員の巡回を実施したりしているケースがあります。道路を「コの字型」や「T字型」にして、分譲地以外の人が入ることを防ぐ工夫などもあります。
多くの実績から得られた知識・技術を反映できる
全国に販売網を持ち長年の実績もある大手ハウスメーカーは、多くの知識と技術を持っています。独自の工法や構造などが反映された、安定した品質の住宅になっており、長く安心して住むことができます。
信頼できる営業担当者に相談できる
大手ハウスメーカーは、営業担当者の教育に力を入れています。商品の知識が十分にあり、買い手の希望についてメリットとデメリットを合わせて提案を行ってくれるので、満足できる家づくりを目指すことができます。信頼できる営業担当者に相談できることは、理想のマイホームの実現に繋がるでしょう。
分譲地の特徴を理解し、ハウスメーカーで理想の家づくりをしよう
今回は、ハウスメーカーの分譲地・分譲住宅が人気の理由や、メリット・デメリットをご紹介しました。ハウスメーカーが手掛ける分譲地は、計画的な街づくりも行われるため、長く快適に暮らせる環境を期待できます。Webサイトで情報をチェックして、気になるエリアの分譲地があったら、現地へ足を運んでみてはいかがでしょうか。