ハウスメーカーの見積もりを比較。見積もりを比較するときのポイントや理解しておくこと
注文住宅を検討する際、複数のハウスメーカーから見積もりを取って比較したいと考える方もいるかもしれません。その場合、複数の会社に見積もりを取る流れや、比較するときの注意点など、気になることもあるのではないでしょうか。今回は、ハウスメーカーの見積もりを比較するときの流れやポイント、理解しておきたい注意点をご紹介します。
ハウスメーカーの見積もり比較の流れ
注文住宅の購入にかかる費用の相場観を知り、予算内に収まるように調整するために、ハウスメーカーへの見積もり依頼は欠かせません。見積もり作成までの流れや依頼先の数について、ポイントを解説します。
注文住宅の見積もり依頼までの流れ
1.予算と希望の条件を絞り込む
まずは、注文住宅にかける「予算」と住宅に求める「希望条件」を決めます。予算は、ライフプランや将来予想される支出を考慮したうえ、資金計画のシュミレーションを行い住宅ローンで借りる金額を検討していくことが大切です。
また、注文住宅に関する希望の条件は、家族と相談して土地の条件や家の性能などを整理しておきましょう。予算と希望の条件を明確にし、家づくりで何を優先したいのか順位を決めておくと、見積もりを依頼する会社も探しやすくなります。
2.ハウスメーカー等の特徴を調べる
次に、ハウスメーカーや工務店等の特徴を調べ、予算や希望の条件に合う見積もり依頼先を検討していきます。情報収集の際は、各ハウスメーカーのホームページやパンフレットで、工法の特徴やデザインの好みなどをチェックしましょう。
実際に展示場や見学会に足を運ぶ場合には、ハウスメーカーの営業マンが信頼できるパートナーとなりそうかチェックすることも大切です。各社のコンセプトや得意分野、予算感を把握し、ご自身や家族が家づくりを任せたいと感じる理想に近い会社を見極めていきましょう。
3.気に入ったハウスメーカーに設計プランと見積もりを依頼する
見積もりを依頼する会社がいくつか決まったら、設計プランと見積もり作成の依頼を行います。設計プランの作成する時は、予算や建築予定地、希望の間取り、取り入れたい設備、デザインなどのヒアリングが実施されます。好みに合わせたプランを作成してもらうために、イメージ写真や理想に近い間取り図などを用意しておきましょう。
比較するための見積もり依頼の社数
手当たり次第に見積もり依頼をするのはおすすめしません。依頼先のハウスメーカーが多すぎると、打ち合わせの回数が増えたり、比較材料が増えて混乱してしまったりする場合があるためです。
逆に2社だけの見積もりだと、価格の高い低いは比較できても、どの程度相場と離れているのか分かりづらいでしょう。無理なく相場観をつかむには、気になるハウスメーカーや工務店を3社程度にピックアップし、それぞれの見積もりを取ってから項目ごとに比較検討するのがおすすめです。
ハウスメーカーに見積もりを依頼するときのポイント
ここでは、複数のハウスメーカーに見積もり依頼をする際のポイントを紹介します。
見積もり依頼時に予算感を正確に伝える
ハウスメーカーに見積もり依頼をすると、予算に応じた見積もりが作られることになります。このとき、必ず予算内に収めたいのか、または、プランによっては予算オーバーもありなのかなど、予算に対する具体的な意思を伝えることが大切です。それによって、担当者から提案される見積もりプランも変わってきます。
また、予算金額の考え方も大切なポイントです。新しい住まいで暮らすためには、建築や契約にかかる費用だけでなく家具などの購入費用も必要となります。あとから必要になる資金も考えて、無理のない金額を伝えるようにしましょう。
どのハウスメーカーも間取りや工法などは揃える
複数のハウスメーカーに見積もり依頼をするとき、間取りや工法などの仕様は同じ条件で依頼するようにしましょう。そうすることで、各費用について比較検討しやすくなります。
また、同条件で依頼することによって、値引き交渉が可能となる場合もあります。たとえば、ハウスメーカーA社とB社で同じ設備メーカーの製品を取り扱っており、そこに費用の差が生じている場合には、高価格を提示したハウスメーカーに対して値下げ交渉するといった方法も取れるのです。
見積書に記載される内容の確認
見積書の書式や内容は、ハウスメーカーや工務店などによって異なります。見積書の内訳は一般的に、建築費と呼ばれる本体工事費用と付帯工事費用、諸費用が記載されます。しかし、初回の見積書の提示段階では全て詳細に記載されていないことが多いことを理解しておきましょう。
見積もりを比較するときの注意点
ハウスメーカーの見積もりを比較するとき、気をつけて見るポイントや知っておくべきことはあるのでしょうか。比較をする際の注意点をご紹介します。
不明点は確認し内訳の費用を明確にする
見積書を比較する際は、金額だけを見るのではなく、何が含まれていて何が含まれていないのか把握することが大切です。見積書の様式はハウスメーカーによってそれぞれ異なり、明細が記載されずに「一式」とまとめられるケースもあります。
一式の中に含まれる内容を必ず確認をし、不明瞭な箇所をなくしていくことが重要です。専門的な言葉が使われており内容を把握できない場合も、担当者に確認して十分に納得できるようにしましょう。
実際にかかる費用は見積もりよりも高い
注文住宅などを購入する場合は、住宅の費用に加えて、家電製品の購入費など見積もりには載っていない各種諸費用が別途必要となることも理解しておきましょう。インターネットなどでは、見積もりと実際にかかった費用の実例を公開しているサイトもあるので参考にしてみるのもよいですね。
複数のハウスメーカーの見積もりを比較したあとの断り方
相見積もり後に依頼する会社が決定したあとは、その他のメーカーにはお断りを入れなければなりません。見積もりは無料で対応してもらえる場合も多いため、断る際は、感謝の気持ちや誤解を招かないよう断る理由をはっきり述べるなど、丁重に対応することを意識しましょう。
ハウスメーカーに見積もり依頼をして比較検討しよう
ハウスメーカーの見積もりを比較するときは、予算や希望する条件を明確にしてから、各社の情報収集を行うところから始めます。無理なく比較検討するためには、3社程度に絞って依頼し、記載される内容についても理解しておくとよいでしょう。
複数のハウスメーカーに見積もり依頼し比較するときのポイントは、予算感を正確に伝え、同条件に揃えることが挙げられます。気になるハウスメーカーの見積もりをじっくり比較検討し、分からない部分は明確にしたうえで費用やプランについて納得のいく家づくりができるとよいですね。