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販売中のモデルハウスを購入する前に知るべきメリット・デメリット。後悔しないための注意点は?

家選びネット公式 (ie-erabi.net) 2025-04-11
選び方

販売中のモデルハウスが気になっているけれど、本当にお得なのか、買って失敗や後悔しないのか、不安に思っている方もいるのではないでしょうか。実は、モデルハウスは値引きされた価格で購入できる可能性がある反面、購入前に知っておきたい注意点がいくつかあります。今回は、モデルハウスの特徴から購入のメリット・デメリット、そして購入時に意識したいポイントまでご紹介します。


モデルハウスとは


モデルハウスとは、住宅展示場などで見かける新築一戸建ての見本物件のことです。大手ハウスメーカーからローコスト住宅メーカーまで、さまざまな住宅会社が「このような素敵な家が建てられます」と、自社の物件の魅力を宣伝するために建てています。


モデルハウスは、実際に暮らす住居と同じか、少し高めのクオリティで建築されることが多く、間取りや設備、生活イメージを具体的に把握するのに役立ちます。マイホームを検討する際には、モデルハウスを見学することで、パンフレットや図面だけでは理解しづらい情報を実際に体感できるのがメリットです。基本的には予約なしでも見学できます。


また、モデルハウスを見学することで、建築会社ごとの特徴や違いを知る機会になり、建てたい家のイメージを具体化できるでしょう。


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販売されるモデルハウスは2パターン


モデルハウスは、展示期間が終わると、売りに出されることがあります。本来は展示用のため解体されることが多いのですが、大きく分けて2つのパターンで販売されます。


パターン1:住宅展示場のモデルハウス

住宅展示場は、さまざまなハウスメーカーのモデルハウス(一戸建て住宅)が展示されている場所です。見学予約もでき、子ども向けイベントも多いので、訪れたことがある方もいるでしょう。


住宅展示場の物件は、各メーカーの最新設備や内装、間取りを披露する役割があるため、一定期間が過ぎれば新しいものへと建て替えられるのが通例です。その際、元々あったモデルハウスを解体し、別の場所に再建築する「リユースハウス」として販売することがあります


パターン2:分譲地のモデルハウス

分譲地で建売住宅を販売する際、見学用に「モデルハウス」を建てる場合があります。一定の公開期間が終わると、そのまま販売できるよう、多くの人に受け入れられやすい間取りや設備で建てられることが多いのが特徴です。


ハウスメーカーによっては、通常の見学よりも住んだときのイメージを持ちやすい宿泊体験を実施している場合もあります。


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モデルハウスをそのまま購入するメリット


マイホームの選択肢の一つとして、モデルハウスの購入を検討している方もいるかもしれません。ここでは、モデルハウスを購入することで得られるメリットをご紹介します。


お得な価格で購入でき、値引きしてもらえる可能性もある

モデルハウスは見本用物件として建てられているため、一般的な新築一戸建てよりも割安な価格で購入できることが多いのがメリットです。住宅展示場のモデルハウスの場合、新築住宅の価格から約20〜30%程度の割引が相場といわれています。


公開期間後も売れ残っている場合には、さらに値引き販売してもらえる可能性もあります。これは、モデルハウスを所有し続けると固定資産税がかかることや、期間が長く残っていると新鮮な印象を与えにくくなるなどの理由があるためです。


良い設備や家具家電がついてくるケースが多い

住宅展示場に建つモデルハウスは、多くの場合、グレードの高い設備や家具、家電が備えつけられています。購入時に付属するものは、ハウスメーカーによって異なりますが、設備や家具家電のほか、カーテンやソファといった展示品のインテリアも譲り受けられることがあります。見学時に、家具や家電も含まれるのか担当者に確認してみることをおすすめします。


生活のイメージを掴みやすい

注文住宅とは異なり、モデルハウスはすでに完成している物件を購入するため、「この家に住んだらどんな生活になるだろうか」という具体的な生活をイメージしやすいのが魅力です。原寸大の家を見学し、間取りや生活動線、各部屋の様子などを細かく確認できるため、購入後に後悔することも少ないでしょう。気になる点があれば、あらかじめ担当者に質問できるのもメリットの一つです。


すぐに住みはじめることができる

分譲地に建てられたモデルハウスの場合、売買契約を終えれば、すぐに住みはじめることが可能です。注文住宅を建てる場合は、土地選びから始まり、住宅会社との打ち合わせや実際の建築期間含め、平均して12カ月程度の時間を要します。「できるだけ早く新しいマイホームに住みたい」という方にとって、嬉しいメリットとなるでしょう。


【関連記事】注文住宅の建築スケジュール。契約やローンの支払い時期など知っておきたいこと


モデルハウスをそのまま購入するデメリット


モデルハウスの購入は、メリットばかりではありません。注意するべきデメリットについても確認しておきましょう。


中古住宅として扱われ、保証期間も短くなる

モデルハウスは、多くの方が見学した後の物件となるので、法的には新築一戸建てではなく中古一戸建て住宅として扱われます


国土交通省が定める、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」によれば、新築住宅とは、『新たに建設された住宅で、まだ人の居住の用に供したことのないもの(建設工事の完了の日から起算して一年を経過したものを除く。)』と定義されています。


つまり、建築工事が完了してから1年以上経過し、まだ誰も住んでいない住宅は、既存物件、すなわち中古住宅として扱われるため、モデルハウスも同様に中古住宅となるのです。


中古物件として扱われることにより、「住宅瑕疵担保責任保険」に加入できないケースがあるほか、備え付けの家具や電化製品の保証期間が短くなる場合があることも理解しておきましょう。


参考:国土交通省「住宅の品質確保の促進等に関する法律」

参考:国土交通省「住宅瑕疵担保責任保険について」


展示品の家具や設備にキズや汚れがついている場合もある

モデルハウスの展示期間は、分譲地であれば建築から約1年、住宅展示場であれば約3~5年を経て販売されるのが一般的です。その間、多くの方が見学等を行っているため、内装や展示品の家具などに傷や汚れがついている可能性も考えられます


さらに、宿泊体験に利用されたモデルハウスの場合、トイレやバスルームなどの設備や家具、家電は実際に使用されているため、完全な新品の状態では受け取れないことも理解しておく必要があります。


人気物件は抽選になることがある

モデルハウスとして販売される戸数はそれほど多くありません。そのため、人気物件の場合、モデルハウスの販売が告知されると購入希望者が多数集まり、抽選となるケースがあります。もし抽選にはずれて購入できなかった場合のこともあらかじめ想定しておくとよいでしょう。


分譲地のモデルハウスは立地を選べない

分譲地のモデルハウスは、すぐに住み始められるというメリットである一方、住宅の立地(区画)を選ぶことはできないというデメリットがあります。分譲地のモデルハウス購入を検討する際は、住宅の設備や間取りだけでなく、その立地や周辺環境もよく確かめておくことが大切です。


改装費用が予想以上にかかる可能性がある

展示場のモデルハウスは、間取りなどのプラン変更が可能な場合がありますが、その際には改装費用が必要になり、当初の予算を大きく超えてしまうことも考えられます。プランの内容によっては、新築の注文住宅と費用があまり変わらないというケースも出てくるため、事前にしっかりと確認していくことが大切です。


モデルハウス購入で失敗・後悔しないための注意点


販売中のモデルハウスを購入する場合には、後悔しないためにいくつかの重要なポイントを押さえておく必要があります。ここでは、モデルハウス購入時に意識しておきたい注意点をご紹介します。


必要な費用を正確に把握する

モデルハウスを購入する際は、必要な費用を正確に把握することが大切です。特に住宅展示場に建つモデルハウスを購入する場合は、分譲地のモデルハウスとは異なり、建物本体の価格以外にも再建築するための土地の費用が別途必要になる点を意識しておきましょう。


土地を選ぶ際には、再建築する建物の面積だけでなく、採光条件や駐車スペースなども考慮する必要があります。間取りなどのプランを土地の形状や面積に合わせて変更できるケースも多いため、ハウスメーカーとよく相談しながら最適なプランを検討してみましょう。


長期的なキャッシュフローを確認する

モデルハウスは、購入の機会が限られている上、高品質な住宅をお得に手に入れられる可能性があるため、焦って購入を決めてしまうケースが見られます。しかし、購入時には、将来のライフイベントを見据えた長期的な資金計画、つまりキャッシュフローの確認が重要です。


目先の貯蓄額だけで、安易に住宅ローンの借入額を決めてしまうと、子どもの進学や家のメンテナンス費用が発生した場合に、家計を圧迫する可能性があります。モデルハウスの購入を検討する前に、将来を見据えた無理のない資金計画を立てることが大切です。


物件の状態を詳細に確認する

分譲地のモデルハウスを購入する場合、既に完成している建物にそのまま住むことになります。注文住宅のように、基礎や土台の工事段階から確認することができないため、住宅に欠陥がないか、内外装や設備などの状態を十分に確認することが重要です。


そのため、モデルハウスの購入前には、ホームインスペクション(住宅診断)を利用することをおすすめします。住宅に詳しい建築士などの専門家が、第三者の視点から住宅の劣化状況や欠陥の有無、修繕が必要な箇所や時期、おおよその費用などを診断してくれます。ホームインスペクションの結果は、モデルハウスの現状を正確に把握し、安心して購入するための重要な判断材料となるでしょう。


立地と周辺環境を十分に調べる

住宅を購入する際には、建物の魅力だけでなく、その立地や周辺環境が今後の生活に大きく影響します。モデルハウスの購入においても、実際に候補となるエリアを訪れ、日当たり、騒音、交通アクセス、周辺の商業施設や公共施設の有無といった生活に必要な情報を詳細にリサーチすることが大切です。

昼間だけでなく、夜間の雰囲気や治安なども確認しておくと、より安心して生活できるか判断できるでしょう。


モデルハウス購入で憧れのハウスメーカー住宅をお得に入手!


いつかは大手ハウスメーカーの注文住宅に住みたいけれど、予算と販売価格が見合わず諦めかけている方もいるのではないでしょうか。実は、販売中のモデルハウスは、そんな夢をお得に叶える絶好の機会なのです。


通常の住宅購入と同様に、購入後のメンテナンスや保証が契約に含まれているケースも多く、その場合は末永く安心して暮らすことができるでしょう。マイホーム選びの選択肢の一つとして、ぜひモデルハウスも検討してみてはいかがでしょうか。


【関連記事】大手ハウスメーカーの特徴を一覧で比較!工務店との違いやおすすめポイント


モデルハウス購入のメリット・デメリットを理解して、賢いマイホーム選びを


今回は、モデルハウスを購入する場合のメリットやデメリット、購入時に失敗や後悔をしないための注意点をご紹介しました。モデルハウスは、展示期間終了後に販売されることもあり、一般的な新築一戸建てに比べてお得に購入できるだけでなく、分譲地であればすぐに新生活をスタートさせることができます


しかし、見学用物件として使われていたことで、傷や汚れがある可能性や、人気物件は抽選になること場合もあることも考慮しておきましょう。これらのメリットとデメリットをしっかりと理解した上で、マイホームの選択肢の一つとして、モデルハウスの購入も検討してみてはいかがでしょうか。

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