土地選びのポイントは?失敗しない土地探しのコツと注意点を解説
注文住宅を建てる場合、まず「どこに住むか」という土地探しからスタートするケースがほとんどではないでしょうか。土地選びに失敗すると、希望の間取りやデザインの家を建てられない可能性があるだけでなく、日々の暮らしにも影響が出る場合があるため、慎重に行う必要があります。
この記事では、土地選びのポイントやコツだけでなく、事前準備や希望の土地が見つからないときの対処法についてご紹介します。
土地探しのための「事前準備」
土地探しで失敗しないためには、事前準備が大切です。土地探しにおける方向性や条件を決めておくだけでなく、土地に関する基本知識を身につけておきましょう。
予算とエリアを決める
まず初めに、「土地に充てられる資金はいくらなのか」「どのエリアに住みたいのか」土地の予算とエリアを決めましょう。
予算は、土地の費用だけでなく、土地購入や注文住宅にかかる費用など、家づくり全体の総額を考慮して設定する必要があります。エリアを決める際は、子育て環境や将来的な利便性を考え、理想の暮らしが実現できるかという観点から考えます。
条件には「優先順位」をつけておく
「駅まで徒歩圏内」や「南向きの立地」など、土地に求める条件は多くありますが、その全てを満たした土地を見つけるのは至難の業です。希望条件をいくつか挙げたら、それぞれ優先順位をつけて整理し、「譲れないもの」と「譲れるもの」に分けましょう。これにより、土地選びにおける判断基準が明確になります。
また、人気な土地ほどすぐに買い手がついてしまうため、条件に合った土地が見つかった際に購入を決断できる判断力が求められます。
土地の基礎知識を知る
土地には法律で決められたルールや制限があります。
建ぺい率・容積率(建てられる建物の大きさ)
土地に建てられる建物の大きさは、建ぺい率と容積率によって制限されます。建ぺい率は建築面積の割合で、容積率は土延べ床面積の割合です。特に容積率は、希望する延床面積(家の大きさ)が確保できるかに関わる重要な指標です。
用途地域(建てられる建物の種類)
用途地域とは、都市計画に基づき、地域によって建てられる建物の種類や大きさ、高さなどを制限したルールのこと。「住宅地」「商業地」「工業地」など全部で13の用途に分類されており、中には住宅が建てられない地域もあります。
家を建てる際に候補となる「住宅系」の用途地域は住環境が優先されているため、静かで住みやすい環境が魅力です。自身の希望エリアがどの用途地域にあたるか、事前に確認しておきましょう。
その他の建築制限(高さ制限など)
その他にも、建物の外観や安全に関わるさまざまな建築制限があります。日影規制(周辺の日当たり確保)や防火地域(燃えにくい建材の使用義務)など、制限によっては、希望する階数が建てられない、外観のデザインに影響する、費用が数百万単位でかさむなど各所に影響が出るため注意が必要です。
土地選びのポイントと注意点
土地選びの成功は、「住む場所」と「土地そのもの」を徹底的にチェックできるかどうか。ここでは、理想のマイホームを実現するために重要なポイントと注意点をご紹介します。
周辺環境のチェックポイント
まずは、周辺環境で確認すべき項目をチェックします。
エリアの特徴
エリアによって特徴や雰囲気、住み心地は異なります。そのエリアに住むと、どのような住環境が得られるのか必ずチェックしましょう。将来的な開発計画も確認しておくと、より安心です。
交通アクセス
通勤や通学にかかる時間、最寄り駅やバス停までの距離など、日々の生活に直結する交通アクセスを確認するのも重要なポイント。目的地までの距離や所要時間だけでなく、終電の時間や通勤時間の混雑状況まで細かくチェックしましょう。
周辺環境
スーパーや病院、銀行など、日常の中で必要となる施設が近隣にあるかどうかの確認も大切です。さらに、地域の治安や夜間の明るさ、騒音についても、複数の時間帯に現地を訪れて確認しておきましょう。
土地の状況のチェックポイント
土地の周辺環境に加えて、建物の設計や建築費用に直結する土地そのものの状況を確認しましょう。
土地の大きさや形状・方角
設計の自由度が高い整形地は人気のため、土地価格も高い傾向にあります。一方、台形や三角形などの不整形地は、価格が比較的安い反面、間取りに影響が出たり、デッドスペースが生じたりします。設計の工夫でカバーできるかハウスメーカーに相談しましょう。
高低差
周囲と高低差がある土地の場合、擁壁や盛土などの整地工事が必要になる可能性があります。どちらも土地の購入代金とは別に費用が発生する可能性が高いため、予算に含めて考えなければいけません。
道路
前面の道路幅が4m未満の場合、道路の中心線から2mまで土地をセットバック(後退)する必要があります。そのため、実際に使える面積は購入した面積よりも狭まります。また、前面道路が私道の場合、工事を行う際に私道の所有者の許可が必要になるリスクがあります。
地盤
地盤調査の結果、軟弱な場合は建物を安全に建てるために地盤改良に高額な費用がかかります。地盤サポートマップなどで調べたり、売主の許可が得られれば購入前に地盤調査を実施したりして、事前に確認しておきましょう。
災害リスク
エリアを決める段階で、市区町村が公開しているハザードマップで水害や土砂災害のリスクを事前に確認しておきましょう。
インフラ
上下水道・電気・ガスなどのインフラが、敷地内まで引き込みされているかもチェックしておきたいポイントです。整備されていないと、引き込みの工事費用がかかります。
隣家や周辺の状況
後々のトラブルに発展しないよう隣地との境界が確定しているかも確認しましょう。電柱やガードレール、樹木なども、工事の際や出入りに影響する可能性があり、撤去には行政に申請する手間や撤去費用がかかります。
土地探しから購入までの流れ
土地探しから購入までは、住宅ローンの手続きが並行して進むため、複雑に感じるかもしれません。以下がおおまかな流れです。
- 土地探し
インターネット検索や不動産会社・ハウスメーカー・銀行などに相談して探します。自分の足で現地を歩き、売地を探す方法も有効 - 「買付証明書」の提出(購入の申し込み)
購入したい土地が見つかったら「買付証明書」を提出し、仮押さえを行います。定価以外で申請した場合、優先順位が入れ替わるケースも - 住宅ローンの「事前審査」
期間は2、3日程度。仮押さえ期間は限られているため、早めに事前審査を申し込む - 土地の「売買契約締結」
宅建士による説明後、問題がなければ手付金(物件価格の5%~10%程度)を支払い「売買契約」を締結 - 住宅ローンの「本審査」
期間は1~2週間程度(ネット銀行などは1カ月程度かかる場合も)。契約締結後、正式に金融機関へ本審査を申し込む - 金銭消費貸借契約締結
本審査通過後、金融機関と「金銭消費貸借契約」を締結。これにより正式な融資が決定 - 土地の引き渡し・登記手続き
融資を行う金融機関で土地の残代金を支払い、引き渡し完了。所有権移転登記は、司法書士への依頼が一般的
実際に購入する際にスムーズに進められるよう、何が必要かを把握しておきましょう。
失敗しない土地探しのコツ
土地探しで失敗しないためのコツをご紹介します。
ライフプランを明確にし、ハウスメーカーに相談する
失敗しない土地選びには、将来のライフプランを明確にすることが大切です。土地を決める前に、希望の間取りや予算をハウスメーカーに伝え、「この土地に理想の家が建てられるか」をプロの視点で検証してもらうことが遠回りしないための重要なコツです。
自分の目で現地を複数回確かめる
候補に挙がった土地は、必ず自分の目で複数回確認しましょう。実際に足を運ぶことで、物件概要にないリアルな情報(坂道の多さ、日当たりの具合など)も手に入ります。昼間だけでなく、夜間や週末など、時間帯を変えて訪問するのがオススメです。
土地が見つからないときは?
インターネット検索や不動産会社など、さまざまな方法で土地を探しても見つからないときは、以下の方法を試してみると良いでしょう。
エリアを広げて探してみる
人気のエリアは競争が激しいため、希望エリアに隣接する自治体も検討するなど、選択肢を広げることも必要です。通勤時間や子育て支援など、「譲れない条件」を満たせる範囲で広げてみましょう。
条件を緩和する
事前に決めた土地に求める条件の「優先順位」を見直して緩和することも視野に入れましょう。それにより、新たな候補が見つかるかもしれません。候補を更地に限定せず、古家付き土地も選択肢に入りますが、解体に伴う時間とコストがかかる点に注意が必要です。
土地選びはハウスメーカーに相談してみよう
ハウスメーカーは、プロの視点から法規制による建設条件や周辺情報もしっかりとチェックして物件を提示してくれます。
ネットには出回っていない土地や、今後造成予定の土地なども紹介してくれることもあるほか、建築条件付き土地などでは、仲介手数料がかからないケースもあるようです。ハウスメーカーがすでに決まっている場合、土地選びを依頼してみてはいかがでしょうか。
土地選びのポイントを理解して理想のマイホームを実現
今回は、土地選びのポイントやコツ、事前準備から見つからないときの対処法などをご紹介しました。土地選びで失敗しないためには、基礎知識の習得や将来を見据えたライフプラン、条件への優先順位付けなど、事前準備が大切です。この記事でご紹介した内容を参考に、ハウスメーカーと連携しながら、希望に合った土地を見つけて理想の暮らしを実現しましょう。