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折り上げ天井での後悔談は?メリット・デメリット、設置ポイントを紹介

家選びネット公式 (ie-erabi.net) 2025-11-12
間取り・設備

折り上げ天井とは、天井の中央部を周囲より高く設計することで、リビングなどの部屋に開放感とデザイン性をもたらす人気のデザインです。おしゃれな家づくりには欠かせない要素ですが、「照明の設置や間接照明の計画は難しい?」「空間が広くなる分、冷暖房効率は大丈夫?」と不安を感じていませんか?この記事では、折り上げ天井を採用するメリットから後悔談、設計や施工で失敗しないための具体的なポイントまで、徹底的に解説します。


 折り上げ天井とは?



折り上げ天井とは、天井の中央部分を周囲より一段高く設計した天井のデザインを指します。この構造は天井に高低差と立体感を生み出し、部屋全体に奥行きを持たせることで開放感をもたらします。主にリビングや玄関ホールなど、空間の広がりとデザイン性を重視したい家づくりで採用されています。


「折り上げ天井」と「折り下げ天井」の違いを比較

折り上げ天井を検討する際、対照的なデザインとして知っておきたいのが「折り下げ天井(下がり天井)」です。


種類効果おすすめの場所
折り上げ天井   開放感、高級感、デザイン性リビングなど、空間を広く見せたい場所
折り下げ天井落ち着き、空間の区切り

キッチンやダイニングなど、
メリハリをつけたい場所や落ち着きを与えたい場所


折り下げ天井は、中央部分を一段低く設計した天井のこと。折り上げ天井とは構造が逆なため、家の空間にもたらす視覚的効果が大きく異なります。自身の家づくりの目的に合わせてどちらが最適かを事前に確認しましょう。


折り上げ天井が解決する5つの悩み|メリット



折り上げ天井には、家づくりで抱える悩みを解決するさまざまなメリットがあります。


おしゃれでスタイリッシュな空間になる

段差のある折り上げ天井は、その特徴を最大限に生かすことにより、デザイン性の高いおしゃれでスタイリッシュな空間にすることができます。


天井に高低差が生まれることで、部屋全体にメリハリがつき、高級感あふれる雰囲気を演出します。照明にもこだわり、折り上げ部分に間接照明を仕込めば、天井をぼんやりと照らす光で、より特別な空間となることでしょう。また、天井のデザインを際立たせるアイテムとして、照明付きのシーリングファンを取り入れるのも人気です。


部屋に奥行きや開放感がうまれる

「リビングに広い開放感が欲しい」という要望を視覚的に叶えてくれるのが折り上げ天井です。天井が二段になることで部屋に奥行きが生まれ、空間が広く感じられるメリットがあります。天井が高くなった分、実際よりも大きな開放感も得られるでしょう。土地面積や構造の都合で吹き抜けの設計が難しい家であっても、折り上げ天井を取り入れるだけで、視覚的な広がりとデザイン性を同時に得られます。


採光をよくすることができる

折り上げ天井は、採光計画においても大きなメリットを発揮します。リビングなどの部屋の採光をよくするために、天窓や高窓を設置するのがオススメ。折り上げ天井を作ることで、窓の位置や高さをより柔軟に設定できるようになり、自然光で十分明るさを取ることができます。日中は照明をつけなくても明るい部屋にすることができるため、日頃過ごす時間の多いリビングなどに採用するとよさそうです。


デザイン性が高い割に低コストで導入しやすい

デザイン性の高い空間を作る方法の中では、折り上げ天井は比較的導入コストが安価なことも魅力です。部屋の広さや設計にもよりますが、吹き抜けのような大規模な設計変更と比べて追加費用が10万円以下でおさまる場合がほとんどです。大掛かりな間取り変更をしなくても空間の雰囲気を変えることができるため、リフォームで取り入れるケースもよく聞かれます。


【関連記事】【事例紹介】吹き抜けのある家を建てたい!間取りやメリット・デメリット


2階の床面積に影響を与えない

折り上げ天井は、家の構造体に大きな影響を与えることなく、開放感をプラスできるのが大きなメリットです。吹き抜けを設ける場合、その部分の2階の床面積は必然的になくなります。しかし、折り上げ天井は床面積に影響を与えず、1階のリビングなどに視覚的な広がりを与えることが可能です。


また、設計によっては折り上げた部分を梁として活用できる場合もあるため、土地面積が限られている場合でも、効率よく空間を利用できます。


折り上げ天井にして後悔したこと・具体的な対策


家づくりで、最も避けたいのが「こんなはずじゃなかった」という後悔です。折り上げ天井のデメリットは、設計や施工前の検討段階で対策を講じることで、ほとんど解決できます。ここでは、実際に折り上げ天井を採用した家に住む方に聞いた失敗談をご紹介します。


<後悔1|メンテナンス性>掃除と照明交換に手間がかかる

「折り上げ天井は段差がある分、掃除がしにくいと感じます。天井が高くなっている部分は掃除用具を最大限伸ばした状態で掃除しなければならず、毎回苦労しています」(30代女性)
「前の家は通常のフラットな天井だったため、普通の椅子を使って照明交換をしていました。新築で折り上げ天井にしたところ、照明の位置が高くなり、わざわざ大きな脚立を持ってこなければいけないことに苦労しています」(40代男性)

折り上げ天井は、フラットな天井に比べて掃除がしにくく、折り上げた部分にほこりが溜まりやすいというデメリットがあります。また、照明の位置が高くなることで、照明交換にも手間がかかるという声も多く聞かれます。


対策|「天井の掃除に手間をかけたくない」「高いところの掃除に不安がある」という方は、高所用の掃除用具を用意するほか、照明は長寿命のLEDを選ぶ、昇降機能付きの照明を検討するなど、事前にハウスメーカーや設計担当者に相談しておきましょう。


<後悔2|機能・環境>冷暖房効率が悪く、照明の明るさが足りない

「リビングに開放感は出たのですが、夏冬のエアコンの効きが悪く、光熱費が上がりました。とくに冬場は、天井の高い部分にばかり温かい空気がたまってしまい、床付近はなかなか暖まらず、電気代の請求が来るたびに少し後悔しています。」(30代男性)
「実際暮らしてみたら、折り上げ天井に設置した照明の明るさが思っていたより暗かったです。家はダイニングに折り上げ天井を採用しましたが、照明が不足して手元が暗く、作業に影響がでています。天井が高くなっている分、明るさが抑えられてしまったようです」(40代女性)


折り上げ天井は開放感を生む反面、冷暖房効率が悪くなる可能性があります。天井が高くなることで、温かい空気は上へ、冷たい空気は下へ溜まりやすくなり、特に広いリビングでは冷暖房が効きにくいと感じるかもしれません。また、照明計画の失敗による明るさ不足も後悔の大きな原因です。


対策|天井の高い空間には、シーリングファンを設置して空気を循環させるのが基本です。照明の位置も通常の天井より高くなるため、間接照明だけに頼らず、適切な明るさを計算し、ダウンライトなど複数の光源を組み合わせましょう。


<後悔3|構造・間取り>上の部屋の天井高が低くなり、音が響きやすい

「折り上げ天井の上にも部屋を作りましたが、2階の天井高が折り上げ天井によって低くなり、圧迫感のある部屋になってしまいました。確かに1階の部屋は開放的に感じますが、2階に影響がでてしまって残念です」(30代男性)
「上の階にいる子どもの足音が気になります。リビングの上を折り上げ天井にし、その上を子ども部屋にしました。設計上、折り上げた天井と2階の床が近くなり、リビングに音が響きます。暮らしてみて気が付きました」(30代女性)


対策|折り上げ天井を設けた場合、設計によっては上の部屋(主に2階)に影響が出ることがあります。 折り上げる高さによるので、一概に低くなるとは言えませんが、折り上げ天井を検討する際は、設計の段階で折り上げ天井の直上を音の出やすい子ども部屋や寝室に配置するのを避けるなど、間取りの工夫がとても重要です。


折り上げ天井を設ける際に意識したい設計ポイント


折り上げ天井で後悔しないためには、デメリットを理解した上で、適切な対策を講じることが大切です。。ここからは、折り上げ天井を計画する際に役立つポイントをご紹介します。


折り上げ部分の高さは全体のバランスを見て決める

折り上げ天井の開放感を最大限に引き出すには、設計段階で折り上げ部分の高さを慎重に決めるのがポイントです。


折り上げ部分の高さが極端に高いと、部屋全体のバランスが悪くなる可能性が考えられます。取り入れる部屋の広さや、窓の大きさ、設置する家具とのバランスなど、全体の間取りを十分に考慮し、ハウスメーカーなどと相談しながら最適な高さを決めましょう。


折り上げ天井を活かした照明計画を立てる

折り上げ天井をよりおしゃれにグレードアップさせたい場合は、折り上げ天井のデザインを生かした照明計画を立てましょう。選ぶ照明器具によって、部屋の印象はがらっと変わります。人気があるのは、器具の存在感を感じないダウンライトです。天井面をすっきりとまとまった印象にしたい方にオススメです。


また、空間をふんわりと優しく照らす間接照明もよいですね。間接照明はインテリアのテイストを選ばないため、多くの間取りに取り入れやすい照明です。


明るいクロスや化粧梁、モールディングでデザインを格上げ

折り上げ天井のデザイン性は、天井面の仕上げ方によって大きく左右されます。デザイン性を高めるためには、折り上げた面には周囲とは違う明るいアクセントクロス(壁紙)や塗装で仕上げましょう。


これにより、天井の高低差が強調され、視覚的な奥行きが増します。部屋の雰囲気が柔らかい印象になる木目調のクロスも人気。また、構造体の梁を隠さずに化粧梁として見せたり、段差部分をモールディング(装飾材)で縁取る設計にしたりすることでもおしゃれでスタイリッシュな雰囲気を演出できます。


折り上げ天井の費用相場と価格を抑えるコツ



折り上げ天井は、注文住宅においてデザイン性の高い空間を比較的低コストで実現できますが、実際にはどれくらいの費用がかかるのでしょうか。


折り上げ天井の費用相場

折り上げ天井の費用は、設計の難しさや広さ、仕上げ材によって大きく変動します。一般的なリビングなどの部屋に折り上げ天井を導入する場合の費用相場は、約10万円〜30万円程度が目安とされています。


この費用には、天井を一段上げるための下地組みや補強、クロスの施工費用などが含まれます。ただし、間接照明や化粧梁といったオプションを加える場合は、別途費用が加算されます。


費用を抑えるためのポイント

家づくり全体の費用を抑え、予算内で理想の家づくりを進めたい方は、「照明をシンプルにする」「仕上げ材を標準品にする」「設置場所を絞る」を意識することが大切です。


複雑な間接照明を避け、ダウンライトなどシンプルな照明器具を選ぶことで、施工の手間を減らせます。また、特殊なデザインクロスや化粧梁は費用が高くなるため、折り上げた部分のクロスや塗装は標準仕様の材料を選び、開放感を出したい空間は一カ所に絞るのがポイントです。


大手ハウスメーカーで折り上げ天井のある住まいづくり


大手ハウスメーカーでは、折り上げ天井を活かしたおしゃれで開放感のある新築一戸建てを多く手がけています。これまでの豊富な施行や設計の経験から、後悔しない住まいづくりのための最適なアドバイスを提供してくれるでしょう。実際に展示場に足を運ぶなどして、自身の家づくりに最適なハウスメーカーを見つけてはいかがでしょうか。


より具体的な大手ハウスメーカーの折り上げ天井の実例や、各会社名の特徴について詳しく知りたい方は、以下の関連記事をご覧ください。


【関連記事】折り上げ天井とは?メリット・デメリットや照明選びのコツを紹介

【関連記事】大手ハウスメーカーの特徴を一覧で比較!工務店との違いやおすすめポイント


折り上げ天井での後悔談を参考にマイホームを検討


折り上げ天井は、リビングなどに開放感とデザイン性をもたらす人気の設計ですが、照明や冷暖房効率など、後悔の種になり得るデメリットも存在します。今回は、実際に折り上げ天井にした方の後悔談を参考に、失敗しないためのポイントを詳しく解説しました。


理想的な住まいのかたちは人それぞれ異なるため、失敗の声を参考にしながら対策を検討することが大切です。この記事で得た情報とポイントをおさえて、後悔のない、折り上げ天井のある素敵なマイホームを実現しましょう。

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