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ハウスメーカーでメンテナンス費用を抑えた家づくり。費用相場やできる工夫

家選びネット公式 (ie-erabi.net) 2023-05-29
費用・制度

ハウスメーカーでの家づくりを検討するなかで、「建てた後のメンテナンス費用が気になる」「メンテナンスが少なく済むハウスメーカーを知りたい」という方もいるでしょう。マイホームは建てたらそこで終わりではなく、長く快適に暮らしていくためにはメンテナンスが欠かせません。今回は、家づくりのために知っておきたい、ハウスメーカーで建てる家のメンテナンスの時期と相場、費用を抑える工夫などについて紹介します。


住宅に長く住み続けるためにはメンテナンスが必要



マイホームで長く快適に暮らしていくためには、適切なメンテナンスを行うことが大切です。メンテナンスを後回しにすると劣化が進み、大がかりな修繕や建て替えが必要になってしまうからです。


いわゆるローコスト住宅は、建築費用は割安ですが、耐用年数の短い建材や設備が用いられていることも。安く購入できたとしても、メンテナンス費用が高くなってしまうケースも考えられます。マイホーム検討時には、購入後のメンテナンスの費用や頻度もあらかじめ確認し、将来を見通した資金計画を立てることが大切だと言えるでしょう。


項目別|住宅のメンテナンス時期と費用相場



ここではメンテナンスの実施時期と、一般的な一戸建て住宅にかかるメンテナンス費用相場を見ていきましょう。


屋根

屋根は、その面積や素材によって、メンテナンスの時期や方法は異なりますが、築10~20年経ち、劣化が始まるタイミングで点検や塗装などを行うのが一般的です。屋根のメンテナンスを後回しにすると、雨漏りが発生して、住宅全体の劣化も進んでしまいます。


以下に、主な屋根のメンテナンス費用をご紹介します。なお、屋根は足場を組むための足場代などが別途必要となります。


  • 塗装:15〜80万円

塗装と一口に言っても、ウレタンやシリコン、フッ素などさまざまな種類があります。耐久性が高い素材ほど1㎡辺りの費用が高くなります。費用目安として、ウレタンは1,200~2,200円/㎡程度、シリコンなら1,600~3,500円/㎡程度です。


  • 葺き替え・重ね葺き・葺き直し工事:50〜250万円

築20年以上となると、屋根の状態によっては屋根自体を新しくする工事を検討する必要がでてきます。工法として主に以下の3種類があります。


【葺き替え】約70〜250万円 

屋根材や下地を全て新しくすること


【重ね葺き】約60〜250万円 

既存の屋根の上に新しい屋根材を重ねること


【葺き直し】約50〜215万円 

既存の屋根材を再利用し、ルーフィングや漆喰などの部材を新しく交換すること


外壁

外壁のメンテナンス時期と費用は、材料や塗料によって大きく異なります。


  • 【塗装】約60〜100万円
  • 【シーリング補修】約15~25万円
  • 【サイディング張り替え】約150〜250万円


外壁もメンテナンスのために足場を組むため、屋根のメンテナンスと同時期に行うと、足場代を節約できます。


床や畳

住宅の床がフローリングの場合は、部分的な補修が可能なため、傷んでいるところを見付けたら都度補修することで対応できます。費用は部分的な補修で10万円前後、フローリング交換であれば100万円前後となります。


畳のメンテナンスは、裏返し・表替え・新調の3種類です。畳の使用状況にもよりますが、新品から2〜3年で裏返し、裏返しから4~5年で表替えを行うことが多いです。劣化が目立つ、あるいは使用開始から10~15年経過したタイミングで新調します。


  • 裏返し:約4,000円/畳
  • 表替え:約5,000〜2万円/畳
  • 新調:約1万〜3万5,000円/畳(イ草の品質や畳縁のグレードなどによる)


裏返しと表替えは、昔は畳専門の業者が自宅に来て作業するのが主流でした。現在は業者が畳を持ち帰って工場で作業を行い、完成した畳が自宅に納品されるのが一般的です。新調する場合は、新しい畳が完成してから既存のものと入れ替えます。


壁紙

壁紙のメンテナンスは築10年で行うのが一般的です。部分的に浮いたり切れたりしているところや、傷や汚れが目立つところを優先的に補修していきます。クロスの補修範囲によりますが、費用は約3万円から、家の3分の1を張り替える場合で約15~20万円かかります。


水回り

水回りは、給湯設備・トイレ・キッチン・浴室に分けられます。小さな部品の交換からリフォームまでメンテナンスの種類は多種多様ですが、壊れる前の定期的なメンテナンスが大切です。給湯器やトイレは使用開始から10年で、キッチンの設備は20年で、壊れていなくても交換を検討しましょう。


  • ガス給湯器:約1~4万円(点検・部品交換)、約25~70万円(本体交換)
  • 混合水栓:約5~15万円(本体交換)
  • トイレ:約1~3万円(部品交換)、約20~40万円(便器本体点検・交換) 
  • キッチン:約1~5万円(部品点検・交換)、約20~120万円(レンジフード、ガス・IHコンロなどの点検・交換)
  • 浴室:約5~15万円(シーリング材とドアの点検・補修)、約100~250万円(ユニットバス本体交換)


構造部(白アリ対策)

白アリの被害にあった木材は元の状態に戻せないため、メンテナンスは白アリの予防が基本です。


  • バリア工法:即効性がある工法で、床下の木材部分や土に薬剤を散布します。費用は約6,000~8,000円/坪です。
  • ベイト工法:毒餌を用いるため効果が現れるのは数か月先で、白アリを巣ごと駆除できます。年に1回、薬剤の補充が必要な点がバリア工法と異なります。費用は約1万~2万5,000円/坪です。


いずれの工法でも、5年ごとに点検するのが理想です。ただし、すでに白アリが発生している場合は、すぐにでも専門業者に駆除を依頼しましょう。


【関連記事】一戸建て住宅の寿命はどのくらい?木造と鉄骨の寿命の違いやリフォームに必要な修繕費


メンテナンス費用を抑えるためにできること



できるだけマイホームのメンテナンス費用を抑えたいという方もいるでしょう。ここではメンテナンスの回数や費用を抑える工夫、メンテナンスが少ない家づくりのコツを紹介します。


定期的に家の状態を確認する

どのような建材も経年劣化は避けられないので、定期的に家の状態を確認することが最も大切です。劣化がひどくなる前に気付けば最小限の修繕で済みます。


簡単な修繕であればDIYも可能ですが、建築したハウスメーカーに依頼する以外の方法で手を加えると、その内容によっては住宅メーカーの保証を継続できない可能性もあるため注意しましょう。


耐久性が高い素材や施工方法にする

新築の際に、耐久性の高い素材や施工方法で家を建てると、メンテナンスそのものを減らすことができます。例えば、色褪せしにくい外壁材や塗装不要の屋根材を使うことで、長期間、修繕をせずに済みます。メンテナンスにかかる回数や費用が少なくなれば、長い目で見たときにマイホームの維持費を抑えられるでしょう。


一般的に流通している素材や設備を選ぶ

家づくりに採用する素材や設備は、容易に修理や交換ができるよう、一般的に流通しているものを選びましょう。特殊なものを用いると、壊れた時にはすでに廃番で同じものがなかったり、交換に別途工事が必要だったりすることがあるためです。流通量の多いものを選んでおけば修理も容易なため、メンテナンス費用を抑えることができます。


本当に必要な設備かどうかを検討する

メンテナンス費用を抑えるために、その設備が本当に必要かどうか検討するのも大切です。実際の生活をイメージしながら、家づくりを考えましょう。下記に、新築一戸建て住宅で不要だったとされる設備と理由の一例をご紹介します。


  • 床暖房…光熱費が負担、ホットカーペットでも十分だった
  • 畳…そもそも和室が必要なかった
  • 食器洗浄機…洗浄音がうるさい、手洗いの方が早い、対応していない食器がある


いろいろ便利な設備はありますが、本当に必要かどうか、メンテナンス費用も含めて考えてみましょう。


適切なタイミングにメンテナンスを行う

家は適切なタイミングでメンテナンスを行うことで、長く暮らしていけると同時に、資産価値を維持できます。家の設備は日々の生活で使っているため不具合があるとすぐ分かりますが、建物は自分では確認できないところもあります。白アリ対策は5年ごと、屋根と外壁は10年ごとなど、それぞれ適切なタイミングで業者に確認を依頼しましょう。


信頼できるハウスメーカーに依頼する

どんなに良い素材を選んでも、家を建てる業者の技術力が低かったりアフターケアが不十分だったりでは、余計なメンテナンスが発生しかねません。信頼できるハウスメーカーに工事を依頼するのも、後のメンテナンスのためには重要です。


ハウスメーカーでは、法律による保証のほかにメーカー独自の保証をつけているケースが多いです。保証内容や保証期間はハウスメーカーによってそれぞれ異なるため、依頼先を検討する際には保証内容にも注目するとよいでしょう。


【関連記事】ハウスメーカーの保証とは。保証内容を比較するときのポイントを解説


大手ハウスメーカーなら、メンテナンス費用を抑えられる



大手ハウスメーカーの住宅は、メンテナンスフリーを謳っているところや、耐用年数の長い独自素材を用いた家づくりで、従来よりメンテナンスを少なくしているメーカーも多く見られます。


  • 高強度・高耐久性能のコンクリートで、メンテナンスサイクル30年を実現
  • 外装にステンレス素材やアルミ素材を採用して、雨風やサビに強い家づくり
  • 塗装されていない状態の磁器タイルで、紫外線や雨に強いだけでなく塗り替えの必要がない


大手ハウスメーカーは、それぞれ独自の素材や工法を採用しています。メンテナンスが容易な素材を選べば、家が完成した後のメンテナンスにかかる費用も手間も減って、マイホームの維持が楽になるでしょう。


【関連記事】大手ハウスメーカーの特徴を一覧で比較!工務店との違いやおすすめポイント


ハウスメーカーで、メンテナンス費用を抑えた理想の家づくりを


完成後のメンテナンス費用を抑えるためには、信頼できるハウスメーカーに依頼するのがおすすめです。ハウスメーカーにより性能や耐久性、アフターケアなどが異なるため、資料を取り寄せるなどして比較検討してみてください。理想のマイホームを購入するためにも、あなたの希望を実現できるハウスメーカーを選んでくださいね。

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