マイホームの平均坪数は何坪?理想の坪数を考えるときのポイント
一般的なマイホームの平均坪数や、何坪あれば理想のマイホームが建つのか知りたいと思う方もいるのではないでしょうか。今回の記事では、土地の面積や部屋の広さを表す「坪数」について、具体的な意味や考え方、国土交通省の資料に基づいたマイホームで快適に暮らせる広さの基準などをご紹介します。
坪数の意味とマイホームの平均坪数
マイホームの検討時、何坪くらいの延床面積や土地があればよいのか「坪数」が気になる人もいるのではないでしょうか。まずは、坪数の意味や全国の住宅の平均坪数をご紹介します。
マイホームにおける坪数とは
坪数とは、土地の面積や部屋の広さを表す単位の一つです。マイホームを検討していると、住宅の敷地面積が「30坪」や「100㎡(平米)」などと表現されているのを目にすることがあるでしょう。1坪は約3.3平米に相当する広さの単位で、30坪と100㎡はほぼ同じ広さを表しています。
また、部屋の広さを表す単位として「畳」または「帖」が使われますが、不動産業界では「1畳(帖)=約1.65㎡」として計算すると定められているため、およそ2畳(帖)が1坪という計算になります。一般的に、マイホームにおける坪数は、各階の床面積を合計した延床面積で語られることが多いようです。
マイホームの平均坪数と購入費用
一般的な住宅の平均坪数や住宅購入にかかる費用も気になるところではないでしょうか。住宅ローンの一つである「フラット35」の2021年度利用者調査によると、次のような結果となっています。
注文住宅を購入する場合
全国 | 首都圏 | |
---|---|---|
延床面積 | 123.8㎡(約37.5坪) | 全国同様 |
住宅購入にかかる平均費用(所要資金) | 3,572万円 | 3,899万円 |
土地付きの注文住宅を購入する場合
全国 | 首都圏 | |
---|---|---|
延床面積 | 111.4㎡(約33.7坪) | 107.2㎡(約32.4坪) |
住宅購入にかかる平均費用(所要資金) | 4,455万円 | 5,133万円 |
土地付きの住宅を購入する場合には土地代も考える必要があるため、地価の高い首都圏では、住宅が比較的コンパクトになる傾向にあるのかもしれません。
参考:住宅金融支援機構「2021年度 フラット35利用者調査」
一戸建て住宅の平均坪数を詳しく知りたい方はこちら
一戸建て住宅の平均坪数や延床面積。求める広さはどのくらい?
マイホームの坪数と合わせて知っておきたい坪単価とは
建物の坪単価とは、マイホームを建てるときの1坪当たりの建築費のことです。建物の本体価格を延床面積で割った数値を表しており、この場合の建物の本体価格には、屋外設備工事費や諸経費などは含まれないことが多いようです。
また、ハウスメーカーによって坪単価を計算するときに、延床面積ではなく施工床面積を使う場合もあります。どちらによって算出されているのかもきちんと確認し、建築費の目安とするようにしましょう。
坪単価の計算方法を詳しく知りたい方はこちら
坪単価の計算方法。坪単価の変動ポイントを知って注文住宅の予算を検討!
マイホームに必要な坪数と間取りの実例
一戸建て住宅に必要な坪数
国土交通省の資料によると、一戸建て住宅には「最低でもこれだけは必要」という最低居住面積水準と、「これくらいの広さがあればいいな」という誘導居住面積水準があります。世帯人数別に見たそれぞれの面積水準は下記の通りです。マイホームの理想の坪数に悩んだときの参考にしてみてください。
3人家族の場合
【最低居住面積水準】40㎡=約12.1坪(35㎡=約10.6坪) 【誘導居住面積水準】100㎡=約30.3坪(87.5㎡=約26.5坪) |
4人家族の場合
【最低居住面積水準】50㎡=15.1坪(45㎡=約13.6坪) 【誘導居住面積水準】125㎡=37.8坪(112.5㎡=約34坪) |
※()内は、世帯人数の内3~5歳児が1名いる場合の面積
30坪で建築可能なマイホームの間取り
首都圏で平均的な30坪(約100㎡)程度のマイホームを建てるとしたら、どのような暮らしができるのでしょうか。30坪で建築可能な住宅は以下のようなイメージです。
【1階】
|
【2階】
|
30坪で建てられる住宅は、3LDKまたは4LDKの間取りが中心となるようです。設計によって間取りは色々工夫できるので、理想にあったマイホームづくりができるのではないでしょうか。
参考:国土交通省「住生活基本計画(全国計画)における誘導居住面積水準及び最低居住面積水準」
30・40坪の注文住宅の価格相場を詳しく知りたい方はこちら
30坪・40坪の注文住宅、価格相場は?費用の内訳や建築実例を紹介
小さい坪数でも快適なマイホームが実現!大手ハウスメーカーの住まい
大手ハウスメーカーでは、それぞれの強みを活かして、小さい坪数でも快適な暮らしができるようなプランを提案してくれるでしょう。具体的にどのようなプランがあるのか一例をご紹介します。
光を取り込む工夫をした住宅
住宅がひしめきあうような地域では、思うように室内に光を取り込むことが難しいでしょう。家の坪数が小さいなら、なおのこと困難かもしれません。そのような場所にマイホームを持つ場合には、中庭をつくることで、周囲の視線を遮りながらも空からの光や風を取り込むといったプランを提案してくれるハウスメーカーがあります。
無駄な廊下をつくらない間取りの住宅
小さい坪数の住宅の場合、通路の役割しか果たさない廊下をできるだけつくらないといった提案をしてくれるハウスメーカーもあります。例えば、各部屋の往来は部屋を通りながら回遊していく「田の字型」にする、というような間取りです。そのほか小さい間取りでも住みやすい、理想とマッチするような間取りを提案してくれるでしょう。
家事導線を意識したコンパクトな住宅
将来を見越して、長く快適に暮らしたいという思いから、平屋を希望する方が増えています。一方で、小さい坪数では難しいのではないかと考える場合もあるかもしれません。大手ハウスメーカーでは、平屋の人気を受け、自社の特徴を活かした限られたスペースでも、回遊導線を意識した家事の負担を軽くするような平屋の間取りを提案しているケースもあります。
マイホームの平均坪数はさまざま。暮らしにあった坪数を考えよう
今回の記事では「坪数」の意味や、全国の平均坪数などをご紹介しました。国土交通省によって、快適に暮らすための基準も定められているので、これらを参考に、実際にマイホームを建てるには何坪くらいの土地面積が必要なのか検討してみてはいかがでしょうか。
地域や家族構成によって理想的な坪数はさまざまです。家族と理想的な住まいの広さについて話し合い、満足できるマイホームを購入できるとよいですね。