エコ住宅で補助金を受ける基準や条件は?設備事例やデメリットも解説

間取り・設備 2021-08-30
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エコ住宅とはなにか、補助金制度やメリット・デメリットについて知りたい方もいるのではないでしょうか。今回は、エコ住宅の種類や利用できる補助金・税制優遇制度についてのほか、太陽光発電など採用されることの多い設備について、詳しく解説します。注文住宅を購入する際の参考にしてみてください。


エコ住宅の定義と種類


エコ住宅とは、自然エネルギーを活用した環境に優しい住宅

エコ住宅とは、住まいの気密性や断熱性を高め、家庭の消費エネルギーを抑えた住宅のことを指します。エコ住宅は地球温暖化問題に対する対策の一つとしての位置づけであり、建築を促すために補助金制度も設けられています。


なお、一般的にエコ住宅と呼ばれる住まいは、各省庁によって呼び名や定義が異なります。環境省では「エコハウス」と呼び、地域の気候風土や敷地の条件、住まい方に応じて自然エネルギーを最大限に活かし、環境に負担をかけない方法で建てられた住宅と定義しています。


国土交通省と経済産業省では「省エネ住宅」と呼び、高気密・高断熱等により暖冷房のエネルギー消費を抑えることのできる住宅として、省エネ基準を定めています。


それぞれ呼び名は違うものの、同じような目的をもった住宅と言えるでしょう。


エコ住宅の種類。基準や条件を解説

エコ住宅と一口に言っても、さまざまな種類があります。具体的にどのようなエコ住宅があるのか、住宅ごとの定義や基準を解説します。


【長期優良住宅】長期に渡り安心して快適に暮らせる住宅

長期優良住宅とは、長期にわたり良好な状態で使用することのできる住宅のことです。「長期に使用するための構造及び設備を有している」「一定面積以上の住戸面積を有している」など、定められた基準を満たす措置を講じ、各自治体の所管行政庁に認定申請を行えば、長期優良住宅として認定を受けることができます。


参考:国土交通省「長期優良住宅のページ」


【認定低炭素住宅】CO2抑制を目的に低炭素化に資する措置を講じた住宅

認定低炭素住宅とは、建物内における生活や活動に伴って発生するCO2を抑制するための低炭素化に資する措置を講じた住宅を指します。「都市の低炭素化の促進に関する法律(エコまち法)」の中で、基準が定められています。


具体的には、省エネ法の省エネ基準に比べ、一次消費エネルギーをマイナス10%以上とするほか、節水対策やヒートアイランド対策といった低炭素化に資する措置を行うことなどが要件となります。認定を受けるには、所管行政庁への申請が必要です。


参考:国土交通省「低炭素建築物認定制度関連情報」


【ZEH(ゼッチ)住宅】エネルギー収支をゼロまたはプラスにする住宅


ZEH(ゼッチ)とは「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」の略で、大幅な省エネルギーの実現した上で、再生可能エネルギー等を導入し、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとなることを目指した住宅のことです。国においても、政府目標を定めたロードマップを策定し、ZEH住宅普及を推進しています。


参考:経済産業省資源エネルギー庁「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)に関する情報公開について」


【LCCM(エルシーシーエム)住宅】CO2収支をマイナスにする住宅

LCCM住宅とは「ライフ・サイクル・カーボン・マイナス」の略で、ライフサイクルを通じてのCO2収支をマイナスにする住まいのことです。住宅建設時だけでなく運用時や廃棄時においてもCO2削減に取り組み、さらに太陽光発電などにより再生可能エネルギーを創出することで、CO2の収支のマイナスを目指します。


LCCM住宅は、長寿命かつ一層のCO2削減を目標とする上で、最終的に行き着く住宅のカタチと言えるでしょう。定められ要件を満たすことで、認定を受けられます。


【性能向上計画認定住宅】建築物省エネ法の基準を満たす住宅

性能向上計画認定住宅とは、「建築物省エネ法」で制定された基準を満たす住宅のことを指します。エネルギーの消費性能が省エネ基準を超え、かつ、国で定める基準に適合するものが対象です。都道府県または市区町村から認定れれば、容積率の特例を受けることができます。


エコ住宅建築で受けられる補助金


エコ住宅の建築には、補助金を利用できるケースが多いです。ただし、住宅の種類ごとに受けられる補助金は異なるため、ハウスメーカーや工務店などの施工会社に相談しながら、補助金等の申請準備を進められるとよいでしょう。ここでは、どのような補助金や給付金、減税制度があるのか解説します。


すまい給付金

すまい給付金は、消費税の引き上げによる住宅取得者の負担を軽くするために国が創設した制度です。年収775万円以下の人が一定の要件を満たした場合、最大50万円の現金が給付されます。


参考:国土交通省「すまい給付金」


ZEH補助金制度

ZEH住宅を購入する場合、ZEHの性能によって1戸あたり60万円から最大115万円の補助金が交付されます(2020年度)。ただし、補助金を申請する場合には、SII(一般社団法人 環境共創イニシアチブ)に登録された「ZEHプランナー/ビルダー」に設計・建築を依頼しなければなりません。


公募期間内に申請を行い、審査を受ける必要があるため、間に合わないといったトラブルのないよう、早めにスケジュールを確認しておきたいですね。


関連記事:ZEH住宅とは。メリットや補助金の条件、ハウスメーカーで建てる魅力を解説

参照:経済産業省および環境省による戸建ZEH補助事業


地域型住宅グリーン化事業補助金

地域型住宅グリーン化事業補助金は、木造住宅かつ省エネルギー性能や耐久性能等に優れた住宅に対し補助金が交付される制度です。補助金を利用するには、国の採択を受けたグループの構成員である「中小住宅生産者等により供給される住宅」で、所定の住宅性能を満たしておく必要があります。


補助金額は住宅の種類によって異なり、上限110万円から140万円となります。あくまでも事業者を対象とした事業で、施工主が直接申請や受給に関わりませんが、最終的には施工主に補助金が支払われる仕組みです。


エネファーム設置補助金

エネファーム設置補助金は、家庭用燃料電池(エネファーム)を住宅に設置する場合、購入費用の一部を補助する制度です。補助金は最大で4万円で、寒冷地仕様の機器など、要件を満たした場合には補助額が加算されます。エネファーム設置補助金は、地域型グリーン化事業やZEH補助金と併用できないため注意しましょう。


グリーン住宅ポイント制度【新設】

従来の次世代住宅ポイント(住宅エコポイント)事業(2020年8月末で終了)に代わり、グリーン住宅ポイント制度が新たに創設されました。高い省エネ性能を有する住宅を取得する者等に対して、商品や追加工事と交換できるポイントを発行する制度です。新型コロナウイルス感染症の影響により落ち込んだ経済の回復を図る目的があります。


令和2年12月15日から令和3年10月31日までに契約を締結した一定の省エネ性能を有する住宅の新築等が対象となっています。詳しくは下記ホームページをご覧ください。


参考:国土交通省「グリーン住宅ポイント制度について」


このほか、各地方自治体において独自の補助金、助成金制度を設けているケースが多いです。建築予定地の自治体ホームページを確認してみるとよいでしょう。


エコ住宅に対する贈与税などの税制優遇制度


エコ住宅を購入した場合には、税制面でも優遇措置を受けられます。例えば、長期優良住宅や低炭素住宅を建築した場合は、それぞれ最大500万円の住宅ローン減税を受けられます。さらに、住宅ローン減税は通常ローンを利用した場合のみ利用できますが、エコ住宅であれは、自己資金のみで取得する場合でも、所得税が控除される「投資型減税制度」を利用できます。


また、親族等から住宅取得資金の贈与を受ける場合、一定の要件を満たしたエコ住宅の建築であれば、従来の住宅に比べ贈与税の非課税限度額が大きくなります。さらに、登録免許税や固定資産税、不動産取得税などの優遇制度もあるため、ホームページ等で確認しておくとよいでしょう。


参考:国土交通省「住宅ローン減税」

参考:国税庁「No.4508 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税」


エコ住宅へのリフォームで活用できる補助金制度もある


断熱改修などエコ住宅を目指したリフォームをする際に活用できる補助金、助成金制度もあります。例えば「断熱リフォーム」や「エネファーム設置補助」といった補助金制度があります。詳しくは、下記ホームページをご参照ください。


参考:一般社団法人環境共創イニシアチブ「令和2年度 高性能建材による住宅の断熱リフォーム支援事業」

参考:一般社団法人燃料電池普及促進協会「補助金制度のご案内」


エコ住宅にはどのような設備が採用される?