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平屋のメリット・デメリット。税金面など二階建てとの違いを解説

家選びネット公式 (ie-erabi.net) 2021-01-29
間取り・設備


平屋のメリット・デメリットは何でしょう。税金や建築コストなどお金に関することや、暮らしやすさについてなど、二階建ての違いが気になる方もいるのではないでしょうか。今回は平屋の特徴や、片流れ屋根・勾配天井といったプラン別のメリット・デメリットをご紹介します。新築注文住宅を検討する際の参考にしてみてください。


平屋とは。平屋の特徴とマンションとの違い


平屋とは、一階建ての家のこと

平屋とは一階建ての家のことで、日本に古くからある住宅の形として知られています。現在では、限られた土地を有効活用するために、二階建て・三階建て住宅やマンションなどの集合住宅が主流となっています。


しかしここ最近、平屋暮らしを希望する方が増えており、世代に関係なく平屋の魅力が再認識されつつあります。平屋暮らしを体験してみたい方は、手始めに平屋の賃貸住宅を借りてみるのも一つの方法。管理がしやすい平屋は、別荘や週末住宅としての利用してみるのもおすすめです。


平屋とマンション・アパートの違い

平屋はマンションやアパートと同じく、ワンフロアでの生活となります。一見、同じような生活が送れると考えがちですが、いくつか異なる点もあります。


平屋は建物が独立しているため、マンションやアパートのように騒音を気にしなくて済みます。また、庭や駐車場を作ることができるのも、平屋ならではの魅力。建て替えやリフォームも、マンション・アパートの場合は個人の意思だけで行えませんが、平屋なら自由に行えます。


平屋のメリット


平屋にはどのような魅力があるのでしょうか。ここでは、平屋のメリットを詳しくご紹介します。


《メリット1》階段がないため、生活しやすい

平屋は階段がないため、誰もが生活しやすい空間になるでしょう。例えば、家事をするために二階に上がる必要もありません。赤ちゃんや高齢者がいる場合、階段から転倒したり、段差でつまずいたりするリスクがないのも嬉しいメリットです。


《メリット2》動線がコンパクトにまとまり、スムーズに動ける

平屋はワンフロアにすべての間取りを収めるため、家事動線や生活動線がコンパクトにまとまります。特に、忙しい朝の時間帯や家事をするときにそのメリットが実感できるでしょう。


《メリット3》家族間のコミュニケーションがとりやすい

平屋は部屋と部屋の距離が近いため、家族間のコミュニケーションがとりやすくなります。「いつでも家族を身近に感じたい」という希望を叶えるには、最適な住まいの形ではないでしょうか。


《メリット4》将来バリアフリー化する費用がかからない

平屋はもともと階段がなく、ワンフロアのためバリアフリーに対応しやすいでしょう。最初から段差のないフラットな空間にしておけば将来も安心です。二階建てや三階建て住宅でバリアフリー化するとなると、大きな改修が必要となる場合もあります。


《メリット5》木造・鉄骨造とも、地震や台風に強い構造で建てられる

木造や鉄骨造に関わらず、平屋の場合は二階建てと比べて耐震性が高いと言えます。平屋は一階建てで支える重量が軽く、安定しやすい構造となるためです。木造と鉄骨造の違いは、価格や断熱性、間取りなどに現れます。詳しく知りたい場合は、ハウスメーカーの営業担当者に相談してみるとよいでしょう。


《メリット6》間取りや外観の自由度が高い

平屋の形はロの字型やコの字型、L字型などのタイプから選ぶことができます。屋根の形も選択肢が多いほか、天井を高くとったり、ロフトを設けたりと間取りの自由度も高いです。最近では一つのデザインコンセプトに基づき設計されたデザイン住宅も人気です。ライフスタイルに合わせて、暮らしやすい空間を作ってみてはいかがでしょう。


《メリット7》ワンフロアなので光熱費を抑えられる

平屋はワンフロアでの生活になるので、冷暖房費などの光熱費を抑えられます。最近では、平屋の大きな屋根を活かして、太陽光発電を取り入れている方も多いです。太陽光発電によって、電気代が抑えられるほか、売電収入が得られたり、停電したときでも電気を使えたりするメリットも享受できます。


《メリット8》外壁や屋根のメンテナンス費用が安く済む

一戸建てを建てると、5年、10年という単位で、外壁や屋根の塗装メンテナンスが必要となります。二階建ての場合は、高所での作業となるため足場設置費用がかかりますが、平屋は足場の高さが半分で済んだり、ケースによっては不要となります。その分、メンテナンス費用を安く抑えることができるでしょう。


《メリット9》不要な階段部分のスペースを有効活用できる

平屋は階段部分が不要のため、そのスペースを有効活用できます。一般的に、階段やホールの部分に必要なスペースは4~5畳ほどとされています。平屋ならこのスペースを収納や趣味の部屋にするなど、有意義に活用できます。


平屋のデメリット


平屋にはメリットだけでなくデメリットもあります。ここでは、平屋の検討前に知っておきたい7つのデメリットを紹介します。


《デメリット1》広い土地が必要

平屋を建てるには広い土地が必要となります。二階建てでは、一階と二階に部屋を分けられますが、平屋は一階部分に全ての間取りを取り入れる必要があるためです。家族が増え増築したい場合、土地に余裕がなければ難しいでしょう。


《デメリット2》二階建てと比べて坪単価が高くなりやすい

平屋は二階建てと比べ、一坪当たりの建築費である「坪単価」が高くなりやすいでしょう。平屋は延床面積のわりに基礎部分の面積が大きく、基礎工事にお金がかかるためです。また日本では二階建てが主流のため、平屋用部材は流通量が少なく、仕入れの原価が割高となる傾向にあるのも理由の一つです。


しかし、建築コストは実際のプランによってさまざまです。総費用でみると、二階建てのほうが高くなるケースも多いため、さまざまな視点から費用をチェックしてみましょう。


《デメリット3》同じ坪数の二階建てと比べ、税金が高くなる

平屋は同じ坪数の二階建てと比べて、固定資産税が高くなります。理由として、二階建ての比べ土地の面積が広くなることや、平屋のほうが屋根や壁などに多くの資材を使用するため、資産価値が高いと見なされることなどが挙げられます。


関連記事:一戸建てにかかる固定資産税の計算方法や支払い時期。マンションと税額の違いはある?


《デメリット4》日当たりの確保に工夫が必要

平屋はワンフロアに全ての間取りを収めるため、真ん中の部屋は採光がとりにくくなります。また、隣に二階建てや三階建ての家が経ってしまうと、とたんに日当たりが悪くなってしまうかもしれません。中庭を作るなど、日当たりを確保するための工夫ができるとよいですね。


《デメリット5》防犯面に不安がある

平屋は一階建てのため、防犯面に不安があります。空き巣などの被害に合わないために、人目につかない土地は避けるなど立地選びに注意をするほか、防犯設備を充実させる、近隣住民とのコミュニケーションを大切にする、といったことが大切になるでしょう。


関連記事:新築一戸建ての防犯対策をチェック!空き巣被害から家を守る方法とは


《デメリット6》水害時には浸水に注意

一階建ての平屋は、水害時に浸水の被害に遭うことも想定されます。土地選びから始める場合は、自治体で公表しているハザードマップを参考に、浸水想定区域でないか確認しておくことをおすすめします。


《デメリット7》プライベートが確保しにくい

平屋はワンフロアであるがゆえに、音や声が漏れやすく、プライベートを確保しにくいと言えます。子供が思春期の時期には、子供部屋などプライベート空間が必要になるかもしれません。「間取りにロフトを取り入れる」「部屋をパーテーションで区切れるようにする」など工夫を取り入れることも大切です。


平屋プラン別に見るメリット・デメリット


平屋は家づくりの自由度が高く、注文住宅を建てる際には、さまざまなプランを検討できます。ここでは、気になる方が多いプランについて、メリット・デメリットをご紹介します。


片流れ屋根のメリット・デメリット

片流れ屋根は、一方向にだけ傾斜をもつ屋根のことです。形状がシンプルなため、建築費用が安く抑えられます。平屋を片流れ屋根にすれば、軒先のない方の壁面に高さを出せるため、高い位置に窓を配置できます。高い位置から光を取り入れることで、家の中に採光を取り入れやすくなるでしょう。


一方で片流れ屋根の住宅は、屋根や外壁が劣化しやすいと言われています。軒のない側の外壁が、風雨や紫外線の影響を直接受けてしまうためです。また、雨も一方向にしか流れないため、屋根の負担が大きくその分、劣化が早まってしまいます。


廊下なしの間取りのメリット・デメリット

廊下なしの間取りは、住まい全体をコンパクトにまとめることができ、動線を短くできるメリットがあります。限られた敷地に家を建てる場合には、廊下分のスペースをなくせば、収納スペースつくるといった有効活用もできるでしょう。


廊下なしの間取りはデメリットもあります。一つ目は、生活音が家中に伝わりやすいことです。浴室やトイレの水音などがリビングに直接伝わることも考えらるため、間取りの工夫が必要です。また、廊下がないことでプライバシーの確保がさらに難しくなります。家族や来客時のことを考えて、プラン検討することをおすすめします。


勾配天井

勾配天井とは、屋根の傾斜にあわせて斜めになった天井のことです。勾配天井にすることで、天井に高さが出るため、開放感のある空間になります。高い位置に窓を設置することも可能になるため、平屋でも採光を取り入れやすくなるでしょう。


一方で、建築コストが高くなるほか、部屋を明るくするための照明計画にも配慮が必要です。天井に高さがでるため、日々のメンテナンスも手間がかかることを覚えておきましょう。


ハウスメーカーで建てる!デメリットを最小限にした平屋の提案


ハウスメーカーで平屋の注文住宅を建てたいと考えている方もいるかもしれません。各ハウスメーカーでは、独自の技術や経験を活かし、平屋のデメリットを最小限に抑えた平屋づくりを提案してくれるでしょう。


例えば天窓を作ることで採光性を高め、風の通り道をつくるアイデアや、コモンスペースを中心にして、プライバシーを保つための個室やキッチン、ガレージなどをプランニングするアイデアなどがその一例です。住宅カタログを見たり、住宅展示場を訪れたりして、理想的な平屋の住まいを探してみてください。


平屋のメリット・デメリットを比較して家づくり!


今回は平屋のメリット・デメリットを解説しました。平屋は階段のないワンフロアなので、「生活しやすくバリアフリーに対応しやすい」「光熱費やメンテナンス費用を安く抑えられる」といったメリットがあります。一方で、「二階建てに比べ税金が高くなる」「日当たりやプライバシーの確保に工夫が必要」といったデメリットも考えられます。


近年は平屋のプランも豊富で、間取りやプランニングにこだわれば、平屋のデメリットを最小限した家づくりが可能です。平屋の注文住宅を検討する際は、さまざまな住宅展示場を見学するなどして、建築会社を探してみてはいかがでしょう。満足のいく平屋の住まいを建てられるとよいですね。

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